八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百六十一話 打ち上げの時にその一
第二百六十一話 打ち上げの時に
キャンプファイアーが終わって文化祭は遂に幕を下ろした、皆文化祭が終わったことが放送で伝えられるとまずはクラスに戻った。
そして銘々八条家や八条グループの各企業そして八条神社が出してくれたお酒に肴を持って来てだった。
乾杯の後で打ち上げをした、そこで皆どんどん飲んで食べながら話した。
「終わったな」
「ああ、これでな」
「長かったけれどな」
「これで終わったな」
「明日は休みだしな」
今日は校舎の中で寝泊まりしてだ。
「とことん飲もうな」
「去年もそうだったしな」
「今年もそうしような」
「飲んで飲んで飲みまくって」
「多少食ってな」
おつまみはピーナッツとかおかきとかだった、あとポテトチップスやチーズとか干し肉がある。こちらはそうしたものだった。
「そうしてな」
「明日は全員二日酔いになろうな」
「それで死にながら朝風呂入って酒抜いて」
「それから家に帰ろうな」
「そうだね、もうね」
僕も焼酎を飲みながら応えた、ストレートで飲むと一気に酔いが来る。
「今夜はとことん飲もうね」
「うちの文化祭の伝統らしいしな」
「じゃあとことん飲もうな」
「飲んでそれで寝袋で寝て」
「朝は風呂だな」
「とにかく飲もうぜ」
皆笑いながら言う、そしてだった。
とにかく飲む、ここでトルコから見ているアタクルク君がアッラーに謝ってから飲んだのを見たけれど。
僕はそのアタクルク君に尋ねた。
「トルコはイスラム圏でも」
「お酒には寛容だよ」
「そうだよね」
「地酒もあるし」
トルコ産のそれがだ。
「ケマル=アタチュルクもね」
「お酒好きだったんだよね」
「いつも飲んでいたらしいよ」
トルコの英雄だったこの人もだ。
「それでね」
「アタクルク君もだよね」
「こうして飲んでるけれど」
それでもとだ、僕に話してくれた。
「やっぱり僕もムスリムだから」
「飲む時はなんだ」
「あと豚肉とか鱗のないお魚とかを食べる時も」
「まずはだね」
「そう、アッラーに謝罪して」
そしてというのだ。
「それからね」
「食べてるんだね」
「そうしているんだ」
「それがムスリムだね」
「アッラーは寛容だから」
そうした神様だからだというのだ。
「こうしたことは謝るとね」
「許してくれるんだね」
「そうだよ、偶像崇拝とか殺人は絶対に駄目だけれど」
それでもというのだ。
「アッラーの寛容さはコーランにも出ているよ」
「滅多に怒らないんだよね」
「旧約聖書と違ってね」
こちらの神様はすぐにとんでもない罰を下すと思う、こんなことでここまでするかということを。僕はそう思う。
「アッラーは」
「だら天国へ行くことも」
イスラム教のそれにもだ。
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