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ポケットモンスタージェネシス"the world ”

作者:スズ
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第9話

荷物を置いてもらい、再び多目的ホールに戻ってきてもらった。


「なんかさっきとこの部屋変わってない?」


「どう見ても変わりすぎでしょ!!」

一同驚愕の光景はまさに学校といわんばかりの机と椅子がずらりと並んでおりまさに学ぶべき場所とかしていた。

「ハルさんなんでも自動というものにはまっちゃってね」

「この世界のことを知ってもらう=ポケモンスクールを思い浮かべたんだけど」

何かおかしいかな?
眉を下げたように小さく笑うハルを見て嫌とは言えなかった。


「よし、といってもそこまで椅子に座って話を聞いてもらうことは少ないと思う。自分もそうだけど何よりやりながらが一番ためになるからな」


全員が好きなように席に座った。というにしても部隊ごとだったり学年ごとだったりなど気心が知れている中で座った。

さながら本当に講義をしているような形になったが、全員が座ったのを見てハルが口をあける。


「まずはみんなもしかしたら不本意かもしれないけど、自分はポケモンマスターとして、この世界の住民として出会えたことを感謝したい。そこでささやかなプレゼントではあるんだがこちらを渡そうと思う」

大きな台車を押したタブンネが姿をあらわす。


「これって!!」

「知識としては知っている人も多いみたいだけど改めてこれはポケモン図鑑だ。ポケモンがどんな技を使うのか調べたり、また身分証明書にもなるから全員肌身離さず持っていてくれ」


「しかし、こんなもの全員に・・・・いいのか?」

「あぁ、むしろ少しでもこの世界を楽しんでもらえるようにと思って」

「あと、これは」

「モンスターボール・・・・ですね」

「あぁ・・・・といってもまだ中にはポケモンはいない。みんなが一番最初のポケモンを自分で決めてほしい。こっちから強制することもできるけど、できればほんとに相性のいいポケモンが相棒であってほしいからね」

何年トレーナーしていてもやっぱり一番最初のポケモンというのは思い入れが強くなるんだ。そういって薄く笑う。

「ハルさんの最初のポケモンはなんですか?」

「そうか、後で合えるといってまだ紹介してなかったな。」

あ、ちょうど来たみたいだ。

扉の影から入り込んできた。
「わー!エネコロロだー」
「きれい!!」

「ネー」

「こいつが俺の最初のポケモンだ。今はここにいるポケモンみんなのお兄さんだな」

な、エネコロロとハルがなでると嬉しそうに鳴いた

「なんか、一心同体って言う感じですね。」
「そういうパートナーになれるかなぁ」

不安そうな者も、ワクワクするものも、、相変わらず無表情の者も感じ方は人それぞれだ。
「双方に思いやりがあれば、必ずなれるさ」

「というわけで、5日後から1週間に渡って俺の故郷ラルースシティでカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュ、カロスの6地方合同のポケモンフェスティバルが開催される。その日にはこのギャラクシー号もラルースに到着しておきたいからそれまで一回の区切りでポケモンとの触れ合い時間としたい。ポケモンと触れ合うのもよし、シアタールームでバトルを見るのもよし、図書館で研究論文やポケモンの知識本を見るのもよし、自由にしてくれて構わない。ま、一応授業ということで各日で2時間ずつこの部屋で勉強会にしよう。とりあえず今日は自由時間だ」


そうハルが号令かけると一目散に走るもの、それを咎める者、楽しそうに話しながら出ていくものそれぞれであった。


______________________________________________

アカネ、レイ、ユウコ、サヨコの場合

アカネとレイは既にポケモンをゲットしていた、医務室で出会ったルリリとピンプクである。


「二人とも!早速、図鑑開いてみなよ。」
「そうですね。ハルさんも学ぶより慣れろと言っていましたし」

「そうね試してみるわ。」

ピロロ

<ピンプク、ままごとポケモン ノーマルタイプ まんまるのいしをいれている なかよくなるとわけてくれることもある>

「けっこう詳しく書かれてあるのね。あら、こちらは持っている技かしら」
「どれどれ・・・・・はたく、天使のキッス、いやしのすず、まもる・・・結構治癒技や防御技が得意ってことかしら?」

「いえ、たしかにラインナップはそう見えますが、医務室で氷を割った技・・・・はたくだとは思いますがかなりの威力がありましたし、将来有望かもしれませんね。さて、ルリリの方はどうでしょう」

「は、はい。ルリリ。行くよ!」

「ルリ」

<ルリリ みずたまポケモン ノーマル、フェアリータイプ ふだんはみずべで暮らしており しっぽではずむと早く移動できる>

「フェアリータイプって何ですか?私、シンオウ地方までしかやってなくて・・・」

「フェアリータイプは最近発見されたタイプ。たしか弱点が少ないドラゴンタイプの新たな弱点だったはず」

「ドラゴンタイプの!?すごいじゃない。ルリリ」

「ルリ?ルリルー♪」

「あ、照れてる!!」

「・・・・・わかってなさそうですけど。で、アカネ。技は見れる?」

「はい!えっと・・・・はねる、みずでっぽう。あわ、あまえる、うたうですね」

「なかなかいい技覚えているじゃない!」
「でも、たしか跳ねるって跳ねてるだけじゃなかったでしたっけ?」
「確かにゲームでは。しかし、ここは現実世界。ゲームではできない使い方ができると思う。」
「そ、そうでした。」
「使い方はアカネ次第ってことね!」
「フフッ頑張ってね。アカネちゃん」
「責任重大です!!」
「ルリ」

こぶしを握り締め緊張しているように宣言をしているアカネとその横で元気に返事をするルリリ。早くも息があってきているようだ。

その横で「よーし、私も頑張るぞぅ」と意気込むユウコ


わちゃわちゃと談笑しているところをハルが通り過ぎる。
「(サヨコは早くもこの世界のことをなじんできているようだ。冷静に判断できている。こういう人がトレーナーとして大成できる。それにしてもまだ出会って1日目なのにいい人たちなのがハッキリとわかるな)」

出会ったメンバーがどう強くなっていく中早くも楽しみにしているハルであった。 
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