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夢幻水滸伝

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第百二十四話 台風とその四

「火器も然り」
「術もな」
「そう、術もや」
 これのこともだ、チュットはハリムに指摘した。
「私達はあるから」
「リーさんは大砲とな」
「術も使う」
「星のモンは日本は多いけれど」
「その数は火器や兵の数で補うってことやな」
「私達は確かに大きな力よ」
 マーガレットはこのことははっきりと言った。
「それは否定出来ないわね」
「ほんまにな」
「そしてね」
「幾ら強い力でもやな」
「限度があるさかい」
 こうハリムに言うのだった。
「そこをどう使って戦うか」
「それやな」
「私達一人一人が魔神より強くとも」
 このことは事実でもというのだ。
「それでも限度がある」
「ゲームやとレベル十が何十人集まってもラスボスには勝てんが」
「それはゲームで」
「現実やと」
「レベル十が千人おって総攻撃したら」
「結構効くから」
「そう言うことやな」
 まさにと言うのだった。
「おいら達についても」
「この世で無敵の存在はあるか」
「答えを言うとない」
「そういうことやから」
 それでというのだ。
「数やな」
「そうやね、実際に」
 マーガレットの今の口調はしみじみとしたものだった。
「結局位は」
「確かに私達星の人は強い」
 チュットはこのことは間違いないと述べた。
「それは事実やけど」
「無敵かというと」
 アミンはこのことを指摘してチュットに応えた。
「そうではない」
「私達自身の間でも色々強弱があるし」
「この世界に元からいる人達も強くなって」
 それでというのだ。
「それが何処までもやから」
「つまり私達位に強くなる人もおる」
「実際におるみたいやしな」
 アミンはどうかという顔で述べた。
「これが」
「そやな、どうも」
「そう考えたら」
「私達も絶対者やないし」
「数で来られると負ける」
 間違いなくというのだ、そしてだった。
 ハリムは大砲達を見て二人に話した。
「これの一斉射撃で敵の移動要塞自体を破壊したら」
「術も使って」
「そうしたら」
「流石に勝ちやな」
「それだとね」
 どうかとだ、マーガレットも言ってきた。
「もうね」
「勝ちやな」
「幾ら強い人でも海で船から落ちたら」
 そうなればというのだ。
「例え泳げてもね」
「負けやな」
「泳いで船に勝つことは人魚や魚人でも無理よ」
 こうした種族の者達でもというのだ。
「そうでしょ」
「それは流石に」
「そやから」
 それでというのだ。
「日本も移動要塞自体を破壊したら」
「負けやな」
「そうなるわ」
「それやったらここは」
「まずは大砲と術で」
 この二つを使ってというのだ。 
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