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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ

作者:炎の剣製
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071話 文化祭編・開催3日目(06) 超との決戦

 
前書き
更新します。 

 
 
 
 
 
 
『さぁ! 生き残っていたヒーローユニット! 噂の麻帆良中の子供教師、ネギ・スプリングフィールド(10)!……それと同じく麻帆良中の子供先生の補佐をしている副担任教師、『死の鷹(デスホーク)』衛宮士郎(23)! 奇しくも同じクラスを担任しているこのお二人が生徒でありラスボスの超 鈴音の待つ麻帆良学園の上空4000mの空へとともに駆け上っていきます!!』
 
朝倉の実況でおおいに盛り上がる参加者の生徒達。
 
「すげー演出だな! どうやって飛んで行っているのかわかんねー!」
「ホラ! あの二人ってまほら武闘会で活躍していた!」
「ああッ!子供先生!」
「ネギ君!」
「いっけぇーーー! 子供先生にレッドの兄ちゃん!!」
「デスホークッ!!」
「エミヤーーーンッ!!」
「いやぁ! もう今年のイベントも満足だな。臨場感が半端ねぇ!」
 
次々と二人を応援する言葉がそこかしこで飛び交う。
それで3-Aの生徒達もモニターを見ながら、
 
「ネネネネ、ネギ先生かっちょいい! 士郎さんも劣らずに!」
「ううぅ! 確かに二人ともカッコいい! いい役貰ってんな。ネギ君に士郎さん!」
 
風香や裕奈達がそれで頬を興奮からか赤く薄っすらと染めながらもモニターで映し出されているネギと士郎の二人に視線が釘付けになっていた。
だがそこで朝倉がまだ続きを言うかのように、
 
『ところがどっこい! このゲームはまだ終わっていません! このゲームに正式なシナリオなぞ用意されてはいないのです! ラスボス役の超 鈴音も負けるつもりは全くない! とのこと!!』
 
そしてモニターには超の顔とネギ、士郎の顔が映されて間にVSという文字が敷かれて、
 
『このままいけば今年度まほら武闘会準優勝のネギ選手と、そして惜しくも3位内に入れなかったものの、それでも健闘して見せた衛宮選手 VS まほら武闘会主催者にして自らも北派少林拳の使い手である超 鈴音によるガチバトル!!』
 
それでさらに盛り上がる一同。
 
『さらにはゲームの行方が分からないのは参加者の皆さんもその身に体験してご存じのはず。いまだにロボ軍団は健在。世界樹前広場の残すエリアは現在進行形で狙われています! 戦わないで済むと思うと痛い目を見るぞ!? 賞金が欲しかったらまだまだ暴れろ! 若人達!!』
 
それを聞いて黙っていられないのが麻帆良生徒達。
目をキランと光らせてロボ軍団の残党を狩りだし始める者も後を絶たない。
 
 
 
 
 
 
 
 
空の上ではネギと士郎が空へと向かって加速していた。
だが、そこに行く手を阻む邪魔者の姿が現れる。
茶々丸の姉妹達や田中さんの空戦タイプが二人に向けて時間跳躍弾をいくども放ってくるのだ。
 
「ッ!」
「ネギ君、ここは俺が任されよう! 君は超のもとへと向かうんだ!」
「すみません! 士郎さん!」
 
それで士郎がロボ達と戦っているのだが、ネギの行く手を阻む攻撃が幾度もさらされて、ネギは避けきれないコースに立たされて、思わず『やられる!?』と思った瞬間であった。
そこに黒い塊がロボ達を攻撃していた。
それはよく見れば狗神だったのだ。
そんなものを放てる人物と言えば、
 
「たっく……この程度の雑魚に手こずるやなんて……弛んでるんやないか? ネギ!?」
「こ、コタロー君!!」
 
そこにはなにかの術で空へと飛んでいる小太郎の姿があった。
さらには!
 
「はぁ!」
「やぁ!」
 
白い翼を羽ばたかせてロボ達を切り刻んでいる刹那と、どうやってここまで来たんだ……?というツッコミはこの際野暮だろうという感じのアスナの姿があった。
 
「アスナさん! 刹那さん!」
「無事だったか、二人とも!」
 
なんとかその場に合流できた士郎もやってきて安心の笑みを浮かべる。
 
「はい! 一回は超さんにやられましたが、お嬢様の治癒でなんとか回復してここまで来ました!」
「もう! ホントにこのかってばいつの間にあんなに力を付けたんだか……それより力になるよ、士郎さん! ネギ!!」
 
それでおそらくその場には箒に載っている美空の姿があったために、アスナもなんとか箒の上に着地していたのだが、やはり魔法無効化(マジックキャンセル)がいかんなく効果を発揮しているためにまるでガス欠のように箒の飛行能力が低下しているので内心涙目になっている美空であった。
 
 
 
…………地上ではこのかと、そしてイリヤとランサーの三人が空を見上げていた。
 
「はぁ……。なんとかなってよかったわね。コノカ」
「はいな。せっちゃんにアスナも間に合ってよかったえ」
「それにしても……もうやりたい放題だなぁ…。魔法の秘匿とかそんなもん隠してねーじゃねーか。だが、それでこそ面白いってもんだぜ。やっぱ全力で挑めねぇとやる気でねーもんな」
「そうね、ランサー。それより私達もそろそろ準備しましょうか。コノカ、移動しましょう」
「はいな! イリヤさん」
 
それで三人も空に向かおうとしていた。
移動手段はなんとか確保しているために。
 
 
 
 
 
 
 
 
そして、空には生き残っていた魔法生徒や教師達がぞくぞくと集結しつつあって、アスナがそんな中でネギに対して叫ぶ。
 
「ネギ!! あんた今から超さんのところに向かうんでしょ!!? その、色々と大丈夫なの!?」
「アスナさん……」
「あんたがこの学園から……私達の前からいなくなったら承知しないんだからね! 超さんをぶっ倒してきなさい! 士郎さん、ネギの御守りもお願いします!」
「任された!」
 
そして刹那と小太郎も、
 
「ランサーさんとの修行で少しは強くなっていた気がしたんですが、それでも負けてしまいました。申し訳ありません……ですが、ネギ先生に士郎さん。超さんをお願いします!」
「はよ行けやネギに士郎の兄ちゃん。ここは俺達に任せておけ」
 
それでネギは感極まったのか、
 
「アスナさん! 刹那さん! コタロー君! この場はお任せします! 士郎さん、行きましょう!!」
「了解した!!」
 
その場をアスナ達に任せてネギと士郎は飛行船へと飛んでいく。
 
 
 
 
 
そして、飛行船の上では葉加瀬聡美が詠唱を続けていて、
 
「世界中のすべての聖地と同期完了しました。あとは世界種前広場を占拠するだけです……とうとうここまで来ましたね」
「そうネ。よし……ハカセは最後の魔法詠唱に入ってクレ」
 
一緒にその場にいた超が聡美にそう指示を出していた。
問題なければあとは11分6秒で呪文詠唱は終了するという。
だが、聡美はそこで不安げな顔になり、
 
「でも、本当にいいんですか? 超さん、この計画を完遂してしまって……」
「ああ……いや、もうこの場面において計画の可否を決めるは、どうやら私ではなく……彼達ネ」
 
超が顔を向けた先にはネギと士郎の二人の姿があった。
 
 
 
 
 
 
◆◇―――――――――◇◆
 
 
 
side 衛宮士郎
 
 
とうとうここまでやってきたという感じか…。
未来では一回超によって敗北を喫してしまったらしいが、ここまで来たら負けてやれないな。
しかしここまでやってくるまでにネギ君の説明を受けていたために、
 
「…………士郎さん。まずは僕に任せてください。超さんの時間跳躍を敗れるのは僕の持っているカシオペアだけですから」
「だが、もうあと数回と言ったところだろう。大丈夫かね……?」
「大丈夫です。任せてください!」
「わかった。君を信じよう。ネギ君……」
「ありがとうございます!」

もうそこには前までの弱気な顔のネギ君の姿はなく、立派に成長して覚悟が完了している顔をした男がいた。
これなら、もう安心だろうか……?
そして俺達は超と葉加瀬の前へとやってきた。

「よくここまで辿り着いたネ、ネギ坊主にエミヤ先生。そして、ネギ坊主……“これで君は私と同じ舞台に立った”」

そう言う超。
おそらく、超は未来から戻ってくるまではネギ君を敵対対象としても見ていなかったのだろうな。
さて…どうする、ネギ君……?
超も俺と同じ感想に至ったのか、

「さて、それでどうする? ネギ坊主。あ、でもエミヤ先生とはあまり戦いたくないネ。もしかしたら反則しても負けそうネ」
「さて、それはどうかな…? だが、今は大人しくしていよう。ネギ君にも任せてくれと言われているのでな」
「それは助かるネ」
「だが、個人的にはナギさんが未来に託したエミヤを利用した事の件についてお灸を据えたいところなのだがな…」

それを聞いた超は少しばかりの汗を垂らしながら「タハハ……」という苦笑いを浮かべている。

「士郎さん……? なんでそこでお父さんの名前を…?」
「それは後で話そう。さ、今は集中するんだ」
「はい! 超さん、あなたを止めます! 今度こそ!!」

それで超もその気になったのか、

「よかろう。それではお相手するネ。私も私の思いを通すために持てる力を存分に揮うとしようカ!! 行くヨ!!」

超の視線が鋭くなった。
と、その瞬間に俺の解析の目が超の着ている戦闘服を勝手に解析しようとしていた。
秘められている魔力に反応したのか……?それはともかく、解析が進んで超の服の背中部分にはネギ君のカシオペアと同じものが埋め込まれているらしい。

と、思った途端にそれは起こった。

一瞬にしてネギ君の背後に現れる超。
しかし、ネギ君の姿もまた一瞬にして掻き消えて超の背後に回っていた。
…………なるほど。あれが時間跳躍を戦闘に応用した時の光景なのか。
ネギ君の肘打ちが超の腹に決まって吹き飛ばされる超。
だが、また一瞬にしてネギ君の背後に現れて、ネギ君に時間跳躍弾を当てていた。
普通なら焦るだろうが、対策は出来ているだろうからすぐさまネギ君は違う場所へと姿を見せる。


それをはたから見せられている俺と葉加瀬の顔は驚きに彩られているだろう。
まるで、そう……それは二人とも瞬間移動を繰り返しているように様々な場所に現れては戦闘を繰り返しているのだから。
俺の目にも追えないほどの域の戦い…。




そして一旦、二人は離れていて超はカシオペアを使いこなしているネギ君の事を褒めていた。「さすが私のご先祖サマネ」と。
するとそこでネギ君は急に饒舌になってカシオペアの事を説明しだす。
なにを焦っているんだ、ネギ君。
カシオペアが故障仕掛けているのを悟られないためか?
だが、それは超にあっさり見抜かれていたために、

「どうしたネギ坊主。やけに饒舌じゃないカ。“らしくないヨ”」
「ッ!」
「なにか焦りから来る隠し事でもあるノカナ? いや、違うね……この戦いを早く終わらせたい理由があるのか―――――ナ?」

超はネギ君の背後に時間跳躍して、ネギ君の手を掴み、その眼で故障仕掛けているカシオペアを見たのだろう、ニヤリという感じの笑みを浮かべて、

「やはり……」

ネギ君はすぐさまに離脱したが、手の内もバレてしまった。
まだまだ交渉ごとに関しては甘いな。

「ネギ君。手を貸そうか?」
「いえ、大丈夫です。信じてください…」
「…………」

それで無言で再度頷く。

「そのカシオペア。よくて後三回……悪くて後一回すれば使い物にならなくなるネ」
「一撃あれば十分です……」

そう啖呵を切るネギ君。
ふむ。まぁ一回見せてもらった時に解析はしてあるので、質は落ちるがカシオペアを投影できないこともないのだがな…。
いまここでそれを言っても藪蛇だろうな。

そこで超が一旦待ったを掛ける。
そしてネギ君に問う。

「もうネギ坊主はわかているはずネ。私の計画が意味するものを……私の同志にならないカ? 悪を行い世界に対して僅かながらの正義を成そう」
「…………ッ!!」

それは甘い誘惑の言葉。
これに対してネギ君はどう答えるか?
しかし、俺の予想が正しければ、もうネギ君は―――……。

「隙アリネ…………!」

超はネギ君が動揺したと勘違いしたのだろう。
ネギ君の背後に時間跳躍弾を構えて現れていた。
しかし俺はその一瞬を見逃さなかった。
笑みを浮かべて叩かれる前に時間跳躍するネギ君の姿を…!
そして、決定打が決まった。

まだ浅いが超の背中のカシオペアに一撃を与えているネギ君の姿を。
そこからまた時間跳躍する二人。
だが、もうネギ君の優勢は変わらず、

「ああっ!!」

ネギ君の雷華崩拳が炸裂して超のカシオペアは完全に破壊されて、さらにその余波で飛行船に叩きつけられている超の姿がそこにあった。

「決まったな……」

もうこれで超にネギ君に敵う術は失った。
あとは超が諦めてくれればいいのだが…。
だが、まだやる気のようで叩きつけられた衝撃から上がる粉塵の中から這い出してきた超に対してネギ君は、

「超さん……僕はあなたを否定はしません、できません……きっと超さんなりに考え抜いた結果がこの計画なのですから……それでも、僕はあなたの仲間にもなりません!!」
「フ……君ならそう言うと分かてイタヨ」

そう話す二人。
と、そこにようやくヘリが飛んで来たのか実況を開始しだしていた。
今頃地上ではネギ君の優勢な姿に場は盛り上がっている事だろう。
だが、超もまだやられていないという意思を前面に出してネギ君へと挑んでいく。
何度も手持ちの武器や時間跳躍弾を放って攻撃してくるが、それでももうネギ君は見切っているようで決定打に欠けていた。
そしてネギ君はこう言った。

「魔法が使えない以上あなたは僕に勝てませんよ! 超さん!!」

それを聞いた俺はそこで嫌な予感に襲われる。
超はこう言った。


『私はネギ坊主の子孫ネ』

ここから導き出される答えは……。
超はネギ君の魔法の力を受け継いでいてもおかしくない。
そして嫌な予感が当たってしまったのか、

「魔法、ネ……さぁそれはどうカ?……コード、『■■■■■』呪紋回路解放、封印解除……ラストテイル……マイマジックスキル・マギステル」

瞬間、超からとてつもない魔力が吹き上がる。
しかも超の体のいたるところに刻まれているあの紋様は、まるで魔術回路のようで!?

「……契約に従い我に従え炎の覇王。来れ浄火の炎燃え盛る大剣……」
「まさか!? 魔法!?」
「私が魔法を使えるのがオカシイカ? 私はネギ坊主……そしてあのサウザンドマスターの子孫ヨ?」
「チッ!!」

俺はすぐさまネギ君の前へと飛び出ていく。

「士郎さん!?」
「今は俺に任せてくれ!」

間に合うかは分からん! だが今やらずしていつやるという!

I am the bone of my sword(体は  剣で 出来ている)―――…………ッ!!」
「いいネ。エミヤ先生! ほとばしれよソドムを焼きし火と硫黄。罪ありし者を死の塵に……!!」

そして俺は手を掲げた。
あとは唱えるのみ。

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)――――ッ!!」
燃える天空(ウーラニア・フロゴーシス)ッ!!!」

とてつもない熱波の爆風が七つの花弁と衝突する。
その強烈な魔法は花弁を次々と破壊していく。
俺だけならまだしもこのままではネギ君を巻き込む!

「うおおおおおおおおおーーーーーっ!!!!」

それで負けてやれんというばかりに裂帛の叫びを上げる。
そして魔法が収まった後にはなんとかアイアスの盾が一枚残っているという結果に相成った。

「くっ……! やってくれる!」
「大丈夫ですか、士郎さん!?」
「なんとかな……しかし、今のでごっそり魔力を持っていかれた。ネギ君、すまないが後を頼む…」
「すみません……ありがとうございます!」

それでネギ君は超のもとへと向かっていく。
しかし、本当に超のあの魔術回路のようなものはなんだ……?
あれは、まるで人工的に呪紋処理されているような……いや、あれが超の未来の科学だというのか!?
あれはもう人の業の技だぞ!!
あんなものを施されている超は魔法を使うたびに激痛に苛まれているのか苦しい表情になっていた。
ネギ君はなんとかその力を止めようと説得しているが、もう超はきかんぼうになってしまっていて、

「二年だ……この二年で私は今回の計画を練りに練ってきた! この計画は私のすべてと言っても過言じゃナイ!」

そこには倒れそうになりながらも、必死に立っていて今にも泣きたいのに意地を張っている超の姿があった。

「そして、エミヤ先生の未来の存在である英霊エミヤをも戦力の駒として利用してしまった私はもう引き返せない! さらには一回でも未来ではエミヤ先生を死なせてしまた……だから、もう私は立派な悪人……だからそう簡単には止められると思うなヨ! ネギ坊主!!」
「ッッッ!!」

そんな、超の後悔のような叫びを聞いて、そしてそこで初めてこのか達が隠していた俺の死という事実があったことに俺は頭を殴られたような衝撃を受けた……。
そうか……必死に俺に知られないようにしていたんだな…。
思い出すのは今にも泣きそうになっていた一同の表情…。
察してあげられなくてすまなかったな、みんな…。

それからしばらく魔法戦が続いたが、ネギ君も覚悟が決まったのか最後の一撃を決めるような顔になって、超もそれを察したのかネギ君と向かい合う。

「やっと本気カ。そうだ…それでいい…ネギ坊主。この計画を止めたくば私を力で捻じ伏せてみるがいい。むろん完膚無きまでにな」
「…………」

それで一回ネギ君は超に問いかける。
3-Aのみんなと過ごした時間は超にとってなんだったのかと……。
それに対して超は、

「とても、とても楽しい二年間だたヨ。唯一の計算違いという言葉が当てはまるほどには……だが、それは私にとてはとても儚い夢のようなものだたネ……それにエミヤ先生にもできるなら精一杯謝罪したいヨ」
「できます。まだ、間に合います…」
「できたら苦労はしないネ……もうおしゃべりは終わりヨ」

そして二人は一瞬だが無言になった後に、始まる最後の一撃の打ち合いが。


「ラスト・テイル……マイ・マジック・スキル・マギステル!契約に従い我に従え炎の覇王!!」
「ラス・テル・マ・スキル・マギステル!来たれ雷精風の精!!」

二人の手に力が集束していく。

「来れ浄火の炎燃え盛る大剣、ほとばしれよソドムを焼きし」
「電を纏いて吹きすさべ南洋の嵐!!」

さきほどの呪文でわかったが、まだ詠唱途中。
それに対してネギ君はあとは放つのみ。
威力はランクが違いすぎるが、それでもネギ君の方が早い!

「ああああっ!!」
「火と硫黄。罪ありし者を死の塵に……!!」

そして先に放たれたのはネギ君の方だった。

「『雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)』ーーーッ!!」
「『燃える天空(ウーラニア・フロゴーシス)』ーーーッ!!!」

二つの魔法が激しい衝突を起こして、それに伴い術者であるネギ君と超にも相当の負担を強いる。
そしてしばらくの拮抗のあとに、ついに超の額の呪紋が砕けて、それで一気に力は弱まり、超は雷の暴風に飲み込まれていったのであった…。


 
 

 
後書き
これで次回は余韻を残しつつ学園祭の終わりが近づいてきていますね。




そういえば、UQの新刊が来たので見たのですが、チートキャラだなーとは思っていた獅子巳十蔵なのですが、概念を斬れるとか言っていてマジで刀太とニキティスのりんごという概念を吹き出しごと斬っていてどこのギャグマンガだ!?と思いましたね。
恐ろしいのはおそらくこいつがいれば型月世界の概念礼装がほとんど意味をなさない事になるという恐怖…。英霊や死徒すら切っちゃうよ、こりゃ…。
そしてなにより今もどこかで闊歩していると考えると、ネギま世界は型月世界よりもしかして恐ろしいのでは?ないかという疑問が生まれましたね。

そして赤松先生はこんなホルダーメンバーすらもそのうち『くっ……強い!』とか言わせてしまう敵を出してしまうんだろうなと考えると末恐ろしい…。 
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