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腐女子の素顔

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第四章

「またマンネリと書かれるわよ」
「そうなの」
「それでいいならそのままでどうかしら」
「きつい言い方だな、おい」
「けれどそうなることは有り得るから」
「それじゃあ」
 遥は愛生の言葉に頷いた、そうしてだった。
 まずはクラスそして学園内の生徒達の日常を見てみた、するとその中で面白いものが色々とあった。それでだった。
 友人達を登場人物のモデルもっと言えば本人を少し名前を変えただけで漫画に出して四コマの形で出した。するとだった。
 ボーイズラブものよりも人気が出た、しかも。
「いや、これがね」
「これがって?」
「何かそっち描いていたら」
 それでとだ、遥は漫画部で千夏に話した。愛生もいる。
「ボーイズラブの方も日常とかギャグとか入って」
「マンネリって言われなくなったの」
「読者さんから書かれたよ」
 感想のコメントにというのだ。
「作風が拡がったって」
「それはよかったね」
「あとさ」
「あと?」
「何か女子高ものの四コマってさ」
 千夏にそちらの作品のことをさらに話した。
「それだけで百合っぽいってな」
「言われるの」
「なもりさんチックってな」
「なもりさんね」
「あの人みたいにな」
「あんたの作品になもりさんね」
「違うと思うけれど」
 愛生も言ってきた、見れば資料として漫画を読んでいるがその読んでいる漫画は楳図先生の神の左手悪魔の右手である。
「それは」
「違うの?」
「そう、遥の作風とは」
「まあね、あたしもね」
「百合はなのね」
「それもほんわかしたな」
「そういうのとは」
 愛生はまた言った。
「どう考えても。その漫画を読んでも」
「違うけれどな」
「ただ女の子達の日常を」
「それを描いていてな」
 それでというのだ。
「面白いこととかあったらな」
「描いているだけで」
「そんな百合でもないし」
「ほんわかした」
「そっちはあるかも知れないけれどさ」
「基本ギャグね」
「ああ、それだからな」
 それ故にというのだ。
「そんな百合はないと思うんだけれどな」
「あれじゃない?」
 千夏はネームをノートに書きつつ遥に言った。
「女の子ばっかり出ていたら」
「それでかよ」
「百合要素あるって思われるんじゃない?」
「そういうことかよ」
「そう。女の子しか出てないと」
「自然にか」
「百合要素って思われて。なもりさんの作品も」
 遥が言われているこの人の作品もというのだ。
「男の子出てないから」
「言われるのね」
「あの人の作品実際に穏やかでね」
「ハードじゃなくてな」
「百合な作風だけれど」
「ギャグのセンスと出すタイミングもいいけれどな」
「そう、あんたの作品もギャグを出すタイミングが」
 それがというのだ。 
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