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八条学園騒動記

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第五百四十六話 〆に入れるものその二

「そう宣伝されてるよ」
「そうよね」
「日本なら何処でも売っててな」
 そしてというのだ。
「近所のスーパーでも売ってるし」
「私達もよく買って食べてるわね」
「言うならフェットチーネだな」
 パスタで言うと、というのだ。
「きし麺は」
「そうよね、フェットチーネも美味しいけれど」
「このきし麺もな」
「美味しいのよね」
「だからな」
 茹でられるそれを見つつだ、洪童は話した。
「よく食ってるな」
「そうよね」
「けれど日本の食べものだと」
「お国じゃね」
「あまり食うと言われそうだな」
「そうよね、日本の製品を手にしているだけでも」
 例えそれだけでもとだ、春香は苦い顔で話した。
「我が国じゃね」
「日本との仲が特に悪いとな」
 そうした時はというのだ、しかもそうした時は十年に一度の割合でなるから結構な頻度だ。
「それだけでな」
「言われるから」
「今もそうだしな」
「また言い出してるのよね」
「旭日旗も入れてな」
「旭日旗に文句言ったら」
 それこそというのだ。
「もうあちこちに言い出すのよね」
「国全体でな」
「スポーツの大会にも文化関係の祭典でも」
「あと日本軍の式典でもな」
「あれ日本の軍旗だから」
 帝国海軍、海上自衛隊を経て銀河の時代の日本軍も引き継いだのだ。
「日本軍にも言うのよね」
「観艦式なんかやるとな」  
 各国の軍艦が集まるそれがだ。
「どの国で開かれてもやるからな」
「文句言うのよね」
「それで何処かの国が頷いたことは」
「ないのよね」
「一度もな」
 それこそとだ、洪童は答えた。
「なかったんだよ」
「連合の歴史の中で」
「旭日旗に文句言うの我が国だけだしな」
「それでも言うのよね」
「ああだこうだとな」
「ハーケンクロイツと同じとか」 
 言うまでもなくナチス=ドイツの旗である。
「言うのよね」
「あれ間違えてるしな」
「あれはナチスの旗でね」
「政党のな」
「旭日旗は軍艦旗で」
「その時点でな」
 まさにというのだ。
「違うからな」
「そうよね」
「当時のナチスと日本も言ってたこととやったこと全然違っただろ」
「しかも当時我が国日本だったから」
「矛盾してるな」
「何もかもがね」
「それで言うからな、もう挙句には旭日旗に見えたら」
 そうしたイラスト等があればというのだ。
「文句言い出すからな」
「もう無茶苦茶よね」
「本当にな、そんなこと言っても」
 それこそというのだ。 
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