| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十六話 卒業式の前その十

「ないわ」
「そうなのね、けれどね」
「お母さんは違うのね」
「ええ、こうしておぢばに帰ってね」
 そうしてというのです。
「参拝させてもらって親神様、教祖様、祖霊様にお会い出来るって思うと」
「嬉しいのね」
「神戸にいるでしょ」
「あっ、いつもおぢばに帰る訳じゃないから」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「おちばに帰らせてもらえるだけでも嬉しくて」
「それでなの」
「そう、本当にね」
 まさにというのです。
「おぢばに帰るだけで嬉しくて」
「神殿にお参りさせてもらって」
「さらに嬉しくなるの」
「そうなのね」
「千里がそう思わないのはね」
 私にそれがどうしてかも言いました。
「今はいつもおぢばにいるからよ」
「だからなのね」
「そう、おぢばに住まわせてもらうことは有り難いことだけれど」
「そこでお会い出来ることを嬉しいと思わないと」
「その分だけ残念よ」
「そうなのね」
「千里がそのことをわかる様になればね」
 教祖殿の入り口で私に言ってくれました。
「また一つ成人したことになるわ」
「成人ね」
「そう、じゃあ今からね」
「教祖殿でね」
 教祖様に参拝です、今も魂はこちらにおられる教祖様に。
 教祖殿は全体的に赤い雰囲気です、灯りがそのせいかそうなっています。教祖様も赤い着物を着ておられました。
 二人で参拝してです、それから次は祖霊殿に向かいますが。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧