| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十六話 卒業式の前その八

「種を蒔くことでしょ」
「ええ、神様にお会いしてね」
「時間があると一周させてもらってね」
「教祖様、祖霊様にもお会いして」
「そうさせてもらうだけでもよ」
「種を蒔くことね」
「奥華のある会長さんのお話だけれど」
 ここでお母さんはこんなお話をしました。
「身上だった時に祖霊殿にお参りしたようとした時にね」
「お身体のことでなのね」
「そう、お願いづとめに行かれてたの」 
 身上というのは所謂身体や心の病気のことです、おみちでは病気のことをこう呼んでそこから考えています。
「そこで今の大教会長さんにお会いしたの」
「今の大教会長さんってことは」
「そう、まだ後継者だったの」
 若さんとも呼ばれます。
「その時のことだったの」
「結構前よね」
「まだ千里が小さい頃ね」
 その頃のことだというのです。
「そこで今の大教会長さんにおさづけを頂いたの」
「そんなことがあったのね」
「そうしたこともあるから」
「この神殿を参拝しても」
「何かがあったりするのよ」
「その教会長さんみたいに」
「思わぬご縁があったりするの、けれどね」
 お母さんは私にさらにお話してくれました。
「そのご縁はね」
「全て親神様のお引き寄せで」
「その人だけじゃなくて」
「相手の人達にとっても大事なことね」
「そうなったりしているから」
「不思議なことよね」
「本当にね。それでだけれど」
 ここで教祖殿が見えてきました、渡り廊下の左手に。歩いてまだ距離がありますけれど見えてはきました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧