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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  第14話『仰天!眼魔の奇跡』

俺は天空寺タケル。18歳の誕生日に眼魔に倒され、生き返る為に、仮面ライダーゴーストになって英雄の眼魂(アイコン)を集めている。もう一人の仮面ライダー、スペクターに変身しているマコト兄ちゃんの願いは、眼魂になってしまった妹、カノンちゃんを蘇らせることだった。俺とカノンちゃん、どちらかを選ぶと、もう片方が助からない中、異世界から仮面ライダーがやって来て…集めた眼魂は6つ。残る日数は、あと─

「次は『仮面ライダーゴースト』の世界か。」
雅はゴーストに変身する天空寺タケルが跡を継ぐ予定の寺、大天空寺の前に立つ。
「さて、入るか。」
雅は門を通り抜け、大天空に入る。
「申し訳ありません。天空寺タケルさんに会いに来たのですが。」
雅は住職代理の男性、御成に話す。
「タケル殿にお会いしたいですと?そなた、何者でございますか?」
「申し遅れました。僕は凪風雅、こことは別の世界から来た仮面ライダー、ディロードです。」
御成の問いに雅は答え、自己紹介をする。すると、
「仮面ライダー!?よもや、タケル殿の眼魂が目的ですか!?」
御成は雅に錫杖を構える。
「話を聞いてください。僕は天空寺タケルさんが無事か確認したいだけです。」
息を荒立てる御成に雅は説明をする。しかし、
「無事ならばタケル殿を殺めてでも眼魂を奪おうと。そのような考えなのですな!」
御成は雅に錫杖を振り下ろそうとする。しかし、
「どうしたの、うるさいよ御成。」
そこに仮面ライダーゴースト、天空寺タケルが現れる。
「天空寺さん!」
「タケル殿!こやつはタケル殿を狙っております!拙僧がお守りいたしますので、タケル殿は安全な場所に!」
「ですから御成さん、僕の話を聞いてください!」
「いいえ、悪魔の言葉など聞きませぬぞ!」
雅は必死に説得しようとするが、御成は話を聞こうとしない。
「仕方が無い。御成さん、天空寺さん、済みません!カルテットバインド!」
雅は仕方なしに御成をカルテットバインドで拘束する。
「少しは話をしっかり聞いてください。別の世界から来た僕が、眼魂を狙う理由もないですし、僕の世界では仮面ライダーは互いに手をとって世界の平和の為に協力しています。天空寺さんを傷付ける意思もありません。」
雅の話を聞いて、御成はようやく落ちつく。
「天空寺さんも、申し訳ありません。このお寺の住職代理にこのような手荒な真似をしてしまい。」
雅は深々と礼をする。
「大丈夫ですよ、元々は御成の早とちりが原因なんだから。それより、どうして別の世界のライダーの雅さんが、俺達の所に?」
「それについてですが、天空寺さんは今、悩んでいますね?眼魂の力で、自身の命を選ぶか、それとも幼馴染みの妹、深海カノンさんの命を選ぶか。」
雅はタケルに質問する。
「まさかそのようなこと、タケル殿はご自身のことを考えているに決まっているでしょう。」
雅の質問に御成は笑いながら言う。
「いや、雅さんの言うように悩んでいる。」
それをタケルは否定する。
「どうしてですか、タケル殿!?」
「当たり前だろう。だって、自分の命と同じくらい、カノンちゃんの命は大切だ。だって、命は命で、みんな同じだから。」
御成の疑問にタケルは答える。
「ですがタケル殿には、仮面ライダーになって人々を救うという使命が!」
「それならなおさら、目の前のカノンちゃんを救えなくてどうするの。」
「それは…」
「雅さん、俺、決断できました。カノンちゃんを蘇らせる為に眼魂を集めます。」
タケルの言葉を聞きたい、英雄の魂を宿すデバイス、眼魂は鼓動を打つ。その時、
「気配を感じる。もしかして眼魔が!?」
雅は敵の気配を感じる。
「雅さんには見えないの?」
「見えはしませんが、大体の位置は気配で分かります。」
雅とタケルは身構える。
「そこか!」
雅は何かを掴む仕草をして外へ出ると、タケルもそれを追う。
「ここなら大丈夫か。」
雅はディロードライバーを装着し、ディロードのカードを装填する。
【KAMEN RIDE】
「雅さん、俺も行きます!」
タケルはゴーストドライバーを出現させて、自身の魂を宿しているオレゴースト眼魂をゴーストドライバーにセットする。
{ア~イ!バッチリミナー!バッチリミナー!}
【-DELOAD-】
「「変身!」」
{カイガン!オレ!ォレッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!ゴ!ゴ!ゴ!ゴ!}
雅はディロードに、タケルはゴーストに変身する。
「命、燃やすぜ!」
ゴーストはガンガンセイバーを、ディロードはロードスラスターを構えて見えない敵を攻撃する。
【ATTACK RIDE-BLAST-】
ディロードはロードスラスターにブラストをスキャンさせ、見えない敵をペイント弾で撃ち、マーカーにする。そこに、タケルの幼馴染みの一人、月村アカリが霊体を目視可能にする機械、不知火を持って現れる。
「アカリ、あのペイントがついている奴が眼魔だよ!」
「タケル、ありがとう!」
ゴーストに言われてアカリは粒子を放つと、見えない敵は姿を現し、そこには忍者刀眼魔がいた。
「くっバレたか!」
忍者刀眼魔は両腕に仕込んでいた忍者刀を構える。
「天空寺さん、一気に決めましょう!」
「はい!」
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
{ダイカイガン!オレ!オメガドライブ!}
ディロードとゴーストは必殺技を発動。ゴーストの斬撃に忍者刀眼魔は怯み、ディメンションボルケーノによって忍者刀眼魔は焼き尽くされて消滅した。
{オヤスミー}
雅とタケルは変身を解除する。
「あなたは?」
「紹介が遅れました。僕は凪風雅、別の世界から来ました。」
雅はアカリに自己紹介をする。
「別の世界から?信じられないわね。」
「おや、科学者ともあろうあなたが多次元世界論の研究どころか存在の否定から入るとは。」
「うっ、それは…」
「話を脱線させて済みません。それで、僕が来た理由ですが、僕の使命は世界の運命を守護すること。僕が来ないままでは、天空寺さんは眼魂を揃えて自身の命を優先し、カノンさんは眼魂のまま、マコトさんと和解することも出来ず、眼魔の驚異にさらされてこの世界は崩壊してしまう未来が待っていました。」
「でも、それがなくなったってことは…」
「アカリ、御成、ごめん!やっぱり俺、カノンちゃんを助けたい。どれだけ頑張っても、やっぱり自分の命を優先出来ない!だから」
アカリの言葉にタケルは自分の意見を述べる。すると、
「解っているわよ。だって、その方がタケルらしいじゃない!」
アカリはタケルの言葉を遮り、涙を拭いながら言う。
「そうですぞ。それも、タケル殿が先代に近づく一歩なのです。」
御成も励ますように言う。
「みんな、ありがとう!」
タケルが言うと、そこに仮面ライダースペクターに変身する深海マコトが現れる。
「マコト兄ちゃん!」
「タケル、お前の眼魂を渡してもらう。」
マコトはゴーストドライバーを出現させる。
「待ってくれマコト兄ちゃん!争う気はない。」
タケルはそう言うと、自身が持つ6つの眼魂を差し出す。しかしその時、轟音と共に巨大な地震が起き、一同が外へ出る。すると、そこには眼魔を利用して眼魂を集めていた男性、西園寺主税がいた。
「二人ともありがとう!私の為に、15の眼魂を集めてくれて!」
西園寺は印を結び、マコトが持つ全ての眼魂を引きよせる。
「西園寺、余計な真似を!来い、グンダリ!」
その光景を見ていた眼魔世界の軍人、ジャベルは巨大生物のグンダリを呼び出して眼魂を奪取しようとする。しかし、眼魂の力によって呼び出された3匹のグンダリは撃破されてしまい、願いを叶える紋章が出現する。
「おお、ついに!偉大なるグレートアイよ、私に、完全なる力を!」
西園寺は願いを叶えようとするが反応は無い。
「力を!私に力を!」
西園寺は願いを求めるが、それは叶わずに消滅してしまう。そして、突然タケルの体はその紋章に取り込まれてしまう。
「あれ、ここは?」
タケルは紋章の内部にある空間で目を覚ます。
「願いは、どうする?」
謎の声がタケルに話しかける。
「俺の願いはただ一つ!」
タケルは願いを言い、紋章から出てくる。
「タケル…」
マコトは呟く。
「マコト兄ちゃん!みんな!」
タケルはカノンを抱きかかえながら着地する。
「タケル…俺は…」
マコトは泣きながら言う。
「お兄ちゃん、タケル君はやっぱりタケル君だったんだよ!」
泣いているマコトをカノンは抱きしめる。
「見つけたぞ!我々の眼魂をよくも!」
{スペリオル!}
ジャベルは眼魔の眼魂の力で眼魔スペリオルに変身する。
「行こう、マコト兄ちゃん!」
「ああ!」
「及ばずながら、僕も助力します。」
{カイガン!オレ!}
{カイガン!スペクター!}
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「命、燃やすぜ!」
「俺の生き様、見せてやる!」
ゴースト、スペクター、ディロードは並び立ち、眼魔スペリオルと交戦する。そこに眼魂達は自らの意思でゴースト達の所にやって来る。
「行こう、ムサシ!」
{カイガン!ムサシ!決闘!ズバッと!大剣豪!}
{カイガン!ノブナガ!我の生き様!桶狭間!}
ゴーストはムサシ魂に、スペクターはノブナガ魂に変身する。
「行こう!」
「ああ!」
{ダイカイガン!ムサシ!オメガドライブ!}
{ダイカイガン!オメガスパーク!}
スペクターの絨毯爆撃とゴーストのエネルギーの刃に眼魔スペリオルは怯む。
「決めよう、マコト兄ちゃん、雅さん!」
{ダイカイガン!オレ!オメガドライブ!}
「ああ!」
{ダイカイガン!スペクター!オメガドライブ!}
「はい!」
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
ゴーストとスペクターは15の偉人のゴーストの力を受け、ディロードはクウガから鎧武までの14のライダーの力を受け、そのエネルギーを纏ったライダーキックを眼魔スペリオルに放ち、スペリオル眼魔眼魂は破壊され、ジャベルは撃破される。

「雅さん、手伝っていただき、ありがとうございます!」
「いいえ、大丈夫ですよ。それでは、こちらを使い切ってしまいます。」
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER GHOST-】
雅はゴーストの世界のワールドホープを発動する。
『雅君、タケルの為に命をかけていただき、ありがとう。これでタケルもまた一歩、精進出来たはず。それに、雅君の戦いも、お終わりが見えたはずだ。』
それは、既に亡くなってしまったタケルの父、天空寺龍の遺していた言葉であった。
「父さん、ありがとう。」
「龍さん…」
「先代殿…」
タケル達は思いをはせる。
「それで、雅さんの方は?」
「これから仮面ライダードライブの世界に行かないと。あの世界もまた、多くの人の命が危機に瀕している。」
「わかった。仮面ライダーとして、お互い頑張りましょう!」
雅とタケルは最後に握手を交わし、雅は次元転送ポートと使って『仮面ライダードライブ』の世界へ向かった。

「いいか、こいつは12年前、お前の父を撃った銃だ。まさか親子共々、こいつのお世話になるとはな。これで泊進ノ介もお終い。つまり、お前の父親は犬死にだったのさ!」
仮面ライダードライブ、泊進ノ介は最低最悪の事態に直面していた。
to be continued.
次回、仮面ライダーディロード
「泊進ノ介の死亡を確認しました。」
「人間は皆怪物になるのさ!」
「馬鹿な!彼女は私の毒で確かに!」
「仮面ライダーとロイミュード。どっちが勝つか、見届けさせてもらうぜ。」
次回『人の悪意はなぜ消えないのか』 
 

 
後書き
新カード紹介
仮面ライダーゴースト(ワールドホープ):ゴーストの世界のワールドホープ。天空寺龍の遺志を聞く。 
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