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麗しのヴァンパイア

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第百九十七話

               第百九十七話  スチームサウナ
 炭酸風呂の中でも熱くなってきた、それで華奈子と美奈子はその炭酸風呂を出てまた水風呂に入った。
 そこで身体を冷やしつつ華奈子は美奈子に言った。
「さっき言ったけれど」
「スチームサウナね」
「そっちも入る?」
 こう提案するのだった。
「そうする?」
「全てのお風呂を制覇するから」
「そう、だからね」
「スチームサウナにも入ろうっていうのね」
「そうしない?」
「ええ、全てのお風呂を制覇しようって思ったら」
 それならとだ、美奈子は答えた。
「スチームサウナもね」
「入らないとね」
「だからよね」
「そう、入りましょう」
「わかったわ、それでスチームサウナの後で」
「そう、普通のお風呂とね」
 それにとだ、華奈子はさらに話した。
「露天風呂もね」
「入るのね」
「その二つは後にして」
 そしてというのだ。
「まずはね」
「スチームサウナね」
「それに入りましょう」
「わかったわ、じゃあね」
「ええ、身体もかなり冷えてきたし」
 水風呂の温度はかなり低い、それであっという間に冷えたのだ。
「今度はね」
「わかったわ」
 美奈子も頷いてだった。
 二人は水風呂を出てスチームサウナに入った、そこはまるで霧の様に蒸気が部屋を包んでいて温度は然程でもなかった。
 だがそれでもだ、華奈子はその中に入って美奈子に話した。
「サウナっていってもね」
「普通のサウナとはまた違うわね」
「ここに結構いても」
 そえでもというのだ。
「あまりね」
「汗はかきそうにないわね」
「普通のサウナみたいにね」
「そうしたところね」
「ええ、美奈子も思うでしょ」
「入ってみてね」
 肌、まさにそれでわかったというのだ。
 華奈子と美奈子は部屋の中の椅子に並んで座ってそうして汗をかくのを待った、だが汗は中々かかなかった。


第百九十七話   完


               2019・9・26 
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