| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十五話 おぢばのバレンタインその二十八

「そうだけれど」
「天理高校は違いますから」
「あと一月もしないうちに」
 あまり違わない様で大きな違いだと思います。
「卒業なんですよね」
「そうなのよね、そう思うと」
 私としてはです。
「あと少しってね」
「思ってしまうんですね」
「卒業して」
 そうしてです。
「それからはね」
「暫く実家に戻られるんですよね」
「そうなの」
 このことも決まっています、それで入学式前におぢばに帰ってきます。
「それで大教会にも行かせてもらったりするの」
「八尾の方の」
「そう、そのこともね」
「そうなんですね」
「けれど何かね」
 今の私の思うことはです。
「実家に帰ってほっと出来るか」
「それは、ですね」
「わからないわ。色々挨拶にも行くし」
 信者の方々のお家とかいつもよくしてもらっている教会の人達のところにです。こうしたお付き合いは教会ではいつもです。
「だからね」
「それで、ですね」
「そう、結構忙しいでしょうね」
 私はこう言いました。
「やっぱり」
「ゆっくり出来ないですか」
「ゆっくり出来る時があっても」
 それでもです。
「あまりない気がするわ」
「教会にいると大変ですよね」
「そうなのよね、これが」
 二人に言いました、二人共教会の子だからです。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧