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ドリトル先生の林檎園

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第二幕その七

「僕達もね」
「そうしようね、折角長野県に来たし」
「皆で食べて」
「来てすぐに林檎を食べられたことを神様に感謝して」
「楽しもうね」
「そしてね」
 さらに言う先生でした。
「今日は旅館に泊まって」
「それでだね」
「旅館のお料理を楽しむ」
「そうするんだね」
「そうだよ、そして明日は」
 そちらのお話もする先生でした。
「出来たらお昼にね」
「お蕎麦だね」
「お蕎麦食べるんだね」
「明日は」
「そうしようね、今日は林檎を食べたし」
 それならというのです。
「明日はだよ」
「お蕎麦の番だね」
「色々なお蕎麦があるけれど」
「とにかくお蕎麦を食べて」
「それで楽しむんだね」
「そうしようね」 
 アップルパイを食べてそれからアップルティーを飲んでです、先生は皆に笑顔でお話するのでした。
「是非共ね」
「お蕎麦も楽しみだね」
「どれだけ美味しいのかな」
「長野のお蕎麦は本当に美味しいけれど」
「どんな味かしら」
「それを確かめることもね」
 先生は思わず笑顔になってそれで言いました。
「いいことだしね」
「コシが凄いのかな」
「風味がいいのかしら」
「果たして長野県のお蕎麦はどんな味か」
「食べてみてのお楽しみね」
「そうだね、しかし長野県はね」
 今度はこの県のお話をする先生でした。
「この松本市でもね」
「まだ南の方だよね」
「結構進んだ感じだけれど」
「先生が長野県に入ったって電車の中で言ってからもね」
「随分進んだけれど」
「それでもね」
「そう、まだね」
 かなり進んでもというのです、県内を。
「まだ南の方でね」
「北もかなりあるのよね」
「そうだよね」
「長野県は」
「そうした県よね」
「そうなんだ、だからね」
 それでというのです。
「つくづく広い県だって思うよ」
「そうだよね」
「つくづく広い県だね」
「北海道も広かったけれど」
「長野県もだね」
「だからここは昔はね」
 先生は今度は干し林檎を食べつつ皆にお話しました。
「結構沢山の藩に分かれていたんだ」
「江戸時代のお話だね」
「藩っていうと」
「そうだよね」
「そうだよ、国としては一つだったけれど」
 日本の中にあるそれとしてはというのです。
「藩はね」
「一つじゃなくて」
「幾つもの藩があった」
「そうしたところだったの」
「戦国時代までも沢山の国人、欧州で言うなら領主がいたんだ」
 江戸時代より前はそうだったというのです。
「それでやっぱりそれぞれ分かれていたんだ」
「随分複雑だったんだ」
「それぞれ分かれていたって」
「長野県ってそうだったんだ」
「何しろ山に囲まれていて」
 長野県はというのです。
 
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