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戦姫絶唱シンフォギア~響き交わる伴装者~

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第4楽章~小波の王子と雪の音の歌姫~
  夕陽の中での再会

 
前書き
さて、ここが4人の運命のターニングポイントだ!
これ書いてた頃は確か……翳り裂く閃光が復刻した頃でしたね。
200個貯まったので回したら……星五響とグレ響同時引き+ひびみくパジャマパーティーメモリア、だとぉ!?
いやー、日頃の行い(毎日更新)だったのかもしれませんねぇ。
それとも翔ひびからの祝福だったのか。なんにせよありがたい引きでした。

それでは今回もお楽しみ下さい! 

 
「間に合って良かったね」
 買い出しを終え、両手にエコバッグを持って帰路を進む純。
 その隣には未来が、レジ袋を両手に歩いていた。
「うん。帰ったら響に美味しいご飯、用意しておかなくちゃ」
「僕もしょ……親友が最近、頑張ってるみたいだから応援してあげないと」
「頑張ってるって、何かやってるの?」
「親戚の会社でインターンシップなんだって」
「へ~、真面目なんだね」
 そんな何気ない会話をしながら、公園に差し掛かる。
 辺りはすっかり夕陽に包まれ、オレンジ色に染まっていた。

「はあ……はあ……確か、この辺りだって──」
「気をつけろ立花、先手を取られる可能性が──」
 すると、目の前の角を曲がってくる2人の人影と目が合った。
 未来と純は、走って来た響と翔に驚く。
「あ……響!それに……」
「翔!?」
「えっ、未来?……はっ!?」
「純!どうしてお前が小日向と……ッ!?」
「来やがったな!お前らまとめてあたしが──ッ!」
 2組が互いを認識したのと、鎧の少女が響達を認識したのはほぼ同時だった。
「──くッ!未来、来ちゃダメだ!!」
「純、逃げろ!!」
 牽制に振るわれた鞭が地面を抉り、その衝撃が未来と純を吹き飛ばす。
「え──、きゃああああああッ!?」
「な──、うわああああああッ!?」
「ッ!?しまった!あいつらの他にもいたのか!?」
 宙を舞う2人。翔は咄嗟に飛び出すと、心の歌を口ずさんだ。

「──Toryufrce(トゥリューファース) Ikuyumiya(イクユミヤ) haiya(ハイヤァー) torn(トロン)──」

 思いっきり跳躍すると、吹き飛ばされた2人を小脇に抱えて着地する。
「純!小日向!……無事か?」
「……え?風鳴くん?」
「翔!?その姿は……って、上!!」
 純に言われて見上げると、先程の衝撃で飛ばされた自動車が、こちらへと落下してくるところだった。
 受け止めようにも両手は塞がっており、バックステップしても地面に衝突した際の飛来物には対処出来ない!
 万事休すか!?……いや、まだだ!まだ彼女がいる!

「─Balwisyall(バルウィッシェエル) nescell(ネスケル) gungnir(ガングニール) tron(トロン)──」

「てりゃぁぁぁぁぁッ!!」
 次の瞬間、目の前に躍り出たオレンジ色の影が、落下してきた自動車を思いっきり殴りつける。
 既に廃棄寸前までボロボロになっていた自動車は、一瞬にして廃棄確定レベルでひしゃげ、離れた場所を転がった。
「あ……」
「え……?」
 驚く2人を振り返り、俺は頭を下げる。
「黙ってた事は謝る。でも、これが俺達の仕事なんだ」
「ひ、響……?」
「……ごめんッ!」
 一言だけそう言って、立花は鎧の少女を引き付けるべく、市街地から離れた森の中を走り始めた。
「純、小日向を頼む。そのうち特異災害対策機動部"二課"の職員さん達が来るから、詳しい事はそっちに聞いてくれ!」
「翔、君はどうするんだい!?」
「俺は……行かなくちゃいけない。この街を、お前達を守るために!」
 そして俺もまた、立花を追って走り出す。
 鎧の少女は、こちらの歌を妨害する事も戦略に組み込んでいる。
 なら、伴奏者の出番だ。急いで追い付かなくては!
 奥の方で土煙が上がる。あそこだ!今行くからな!

 ∮

「何故どうして、この広い世界の中で──」
 未来のいた所からも、街からもかなり離れたところまで走って来た。
 ここまで来れば、他の人が巻き込まれることは……そう思っていたその時、例の鞭が飛んでくる。
 両腕を交差させて防ぐと、目の前にあの子が降り立った。
「どんくせぇのがやってくれる!」
「──どんくさいなんて名前じゃない!わたしは立花響、15歳!誕生日は9月の13日で血液型はO型!身長はこの前の測定では157cm!体重は……もう少し仲良くなったら教えてあげる!」
「はぁ……?」
「趣味は人助けで好きなものはご飯&ご飯!あと……彼氏いない歴は年齢と同じ!」
 本当は、好きな人なら出来たんだけどね……。でも、翔くんは()()彼氏じゃないから、それはそれ!
「な、何をとち狂ってやがるんだお前……」
「わたし達は、ノイズと違って言葉が通じるんだから、ちゃんと話し合いたいッ!」
「なんて悠長、この期に及んで!」
 振るわれた鞭をひと跳びで避ける。
 次のも跳んで、その次は横に飛んで。鞭の連撃を避け続ける。
(ッ!?あたしの攻撃を凌いでやがる!?こいつ、何が変わった……覚悟かッ!?)
「話し合おうよ!!わたし達は戦っちゃいけないんだ!だって、言葉が通じていれば人間は──」

「うるせえ!!」
 わたしの言葉は、その子の怒声にかき消された。
「分かり合えるものかよ、人間が!そんな風に出来ているものかッ!!」
 俯きながら、舌打ち混じりにその子は叫び続ける。
「気に入らねぇ気に入らねぇ気に入らねぇ気に入らねぇ──ッ!分かっちゃいねぇ事をペラペラと知った風に口にするお前がぁぁぁぁぁ!」
「ッ……!」
「はぁ……はぁ……お前を引きずってこいと言われたが、もうそんなことはどうでもいい!お前をこの手で叩き潰すッ!今度こそお前の全てを踏み躙ってやる!!」
「わたしだって、やられるわけには──ッ!」
 次の瞬間、ネフシュタンの子は跳躍して、鞭の先にエネルギー球を形成すると力いっぱい振り下ろした。
「ああああああッ!吹き飛べぇぇぇぇぇッ!!」

 〈NIRVANA GEDON〉

「くっ、うう……!」
 両手を交差させてエネルギー球を受け止める。地面をガリガリと削りながら後ずさるわたしに、その子は更にもう一撃振り下ろした。
「持ってけ、ダブルだッ!!」

 〈NIRVANA GEDON〉

 2つのエネルギー球がぶつかり合い、爆発する。
 先ほどより一際大きな爆煙が上がり、モニタリングしている二課本部の職員達は息を呑んでいた。
「はあ、はあ……。お前なんかがいるから……あたしはまた……ッ!?」
「なんとか……間に合ったな!!」
 煙が晴れる……いや、何かに飛ばされて消えていく。
 土埃のカーテンを切り開いて現れたのは、持ち手を軸に回転するアームドギアを構えた翔だった。
「なっ!?盾だと!?」
「いいや、弓だ!この子を守り、二度と踏み躙らせない為なら盾にだってなる弓だ!!」
「チッ、ふざけやがって!……ッ!?」
 立ち塞がる翔に一撃食らわせようとした鎧の少女は、その後ろに立つ響を見て驚く。
「……はあああああああああああああああああああああぁぁぁ!!」
 響は両手で球を作るような構えで、両掌の間にエネルギーを集中させていた。
 オレンジ色のエネルギーは、響の両手の間で球状になっており、形を得ようと膨らむ。

「ぁぁあああ──ッ、きゃあっ!」
 しかし、エネルギーが固定できず暴発し、響はその爆風で転がる。
 少女はその姿を見て確信した。
「やっぱり……ッ!この短期間にアームドギアまで手にしようってのか!?」
「立花!大丈夫か!?」
「大丈夫……!」
(でも、これじゃダメだ……。翼さんや翔くんのように、エネルギーを上手く固定できない!)
 固定できないエネルギーに悩む響。しかし、そこでふと思いつく。
(エネルギーはあるんだ。アームドギアとして形成されないのなら──その分のエネルギーを、ぶつければいいだけッ!)
 右手の中に集めたエネルギーを握り締める。すると、腕を覆うアーマーの装甲がスライドし、勢いよく白煙が吹き出す。
「させるかよッ!!」
 2本の鞭が勢いよく振るわれる。翔はアームドギアを生太刀に切り替え、響の前で構える。
「立花!ここは俺が!」
「ううん、翔くんは避けて!」
「ッ!?わかった……」

 翔が素早くサイドステップを踏み、退避した直後。その鞭を響は右手で掴んだ。
「しまったッ!」
「雷を、握り潰すようにーッ!」
 鞭を思いっきり引っ張り、腰のバーニアで一気に加速する。
「私という音響き、その先に!微笑みをぉぉぉぉぉ!」
(最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線にッ!!胸の響きを、この思いを、伝えるために──ッ!!)
「うああ……ッ!?」
 少女は避ける事が出来ない。そして次の瞬間、鎧の少女の腹部のド真ん中に、その拳は力強く打ち込まれた。
「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
 そしてその直後、展開されていた響の腕の装甲部分が、勢いよく元の位置へと戻る。
 その動きはまるで、硬い地面に杭を打ち込むパイルバンカー。拳による殴打のダメージ量を引き上げるジャッキの役割が、その腕アーマーには秘められていたのだ。

 〈我流・撃槍衝打〉

「くはっ……!」
 パラパラ、と砕けた欠片が地面へと落ちていく音が聞こえる。
(馬鹿な……ネフシュタンの鎧が、砕け──)
 その一撃がもたらした衝撃は、遠く離れている未来と純にも見えるほどの砂煙を上げていた。 
 

 
後書き
歌ってる描写はなるべく入れたくて、歌詞をセリフに混ぜこみつつ叫ばせる事にしているのは、個人的拘りポイントです。

響「──どんくさいなんて名前じゃない!わたしは立花響、15歳!誕生日は9月の13日で血液型はO型!身長はこの前の測定では157cm!体重は……もう少し仲良くなったら教えてあげる!」
クリス「はぁ……?」
響「趣味は人助けで好きなものはご飯&ご飯!あと……最近、好きな人ができました!」
クリス「……はぁ?」
響「名前は翔くん。私と同学年!青い髪と優しい瞳が素敵な男の子!一緒にトレーニングに付き合ってくれるし、悩んだ時はいつも相談に乗ってくれるし、分かんない事は分かりやすく教えてくれるし、落ち込んだ時は励ましてくれるし……とにかく強いし、かっこいいし、優しいし……と、とっても頼りになるんだよ!」
クリス「おい待て、そもそもンな事聞いてねぇよ!」
響「あー、どうしよ!言っててこっちが恥ずかしくなって来ちゃった……」
クリス「自分で勝手に惚気けて勝手に恥ずかしがってんじゃねぇ!」
翔「立花……」
響「ふえぇ!?しょ、ししし、翔くん!!いつからそこに!?」
クリス「チッ!増えやがったか!まあいい、2人まとめて……」
翔「その、なんだ……実は俺も、君の事が好きなんだ……。前からずっと……」
響「翔くん……」(トゥンク)
クリス「いや待て、お前ら人の話聞いてねぇな?分かってんのか、ここ戦場(いくさば)だぞ?」
翔「だから……立花も、俺の事を好きでいてくれてるのが凄く嬉しい」
響「わたしも……。ってことは、これでわたし達、両想いだね♪」
クリス「敵の前で何をおっぱじめてやがんだお前ら!!」
翔「そうだな。立花……これからも、よろしくな?」
響「うんっ!でも、これからはわたしの事……響って呼んで欲しいな?」
クリス「もうあたし、帰ってもいいか?いいんだな?帰るぞ!?」
翔「改めてそう言われると、少しこそばゆいな……。でも、彼女を名前で呼ぶのは当然だ」
響「わーい、やったー!やっと名前で呼んでもらえる~」
クリス「だああああっ、もう!!あたしだってなぁぁぁぁぁ!もう一回逢えるのずっと待ってんだよ!早く迎えに来いよあたしの王子様ぁぁぁぁぁ!!」(崩れ落ちる)
ダダダダダダ……(純が森の草木を掻き分けて全力疾走してくる足音)

ギャグ路線。バカップルに陥落させられたきねクリ先輩。
そして了解トランザム、と言わんばかりに光を超えて迎えに来るOUJI様。
うん、ハッピーエンドですね(忘れ去られるフィーネ)
ところでクリスちゃん、中の人が結婚したね!おめでとう!

さて、次回はいよいよイチイバル登場!
戦場に響き渡る憎しみの歌が、かつての約束を呼び覚ます。
走れ純!探していたあの娘はすぐそこだ!
次回もお楽しみに! 
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