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ヘタリア大帝国

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TURN23 タイの話その四

「それ故にだ。その時はだ」
「そうなんだぜ!?」
「私達もまた」
「そして共に太平洋経済圏を築こう」
 彼等にとってもその方が遥かに利益になるだ。それをだというのだ。
「ではな。まずは戦いの準備を進めよう」
「そのことですが」
 香港妹が言ってきた。ここで。
「ドクツが遂にまた動く様です」
「エイリス侵攻ね」
 マカオ妹は香港妹の言葉を聞いてすぐにそれだと察した。
「それにかかるのね」
「どうやらね」
「じゃあいよいよエイリスとの決戦ニダな」
「これは大変な戦争になるね、今まで以上に」
 韓国妹も台湾兄も気色立っている。
「この戦争、どうなるニダか」
「読めないね」
「ドクツは今日の出の勢いですが」
 それでもだとだ。日本妹はドクツとエイリスのことを考えながら述べた。
「ですがエイリスの国力もかなりのものです」
「この戦いは読めませんね」
 日本も顎に右手をやって述べる。
「果たしてどうなるのか」
「両国の戦い次第で戦局は大きく変わる」
 柴神も両国の戦いのことについて言う。
「しかしそれでもだ。我々はだ」
「エイリスが生き残ることを想定してですね」
「戦略を立てよう。それでいいだろうか」
「わかりました」
 日本が最初に応えた。そのうえでだった。
 彼等は開戦の準備に入った。その時は確実に迫っていた。そしてだ。
 日本の御前会議においての返事を受け取ったタイはすぐにベトナムのところに赴き彼女にとっても他の植民地の国々にとっても朗報を渡した。それを聞いてだ。
 ベトナムは確かな顔でだ。こう言うのだった。
「ではだ。その時が来ればだ」
「はい、独立を宣言されますね」
「その時を待つ。しかしその前にだ」
「艦隊の数が随分減っていましたね」
 今彼等はベトナムの家にいる。その途中に入った港のことをだ。タイは言ったのだ。
「エイリス本土に送られたのですね」
「そうした。今ここには最低限の戦力しかない」
「エイリスとドクツの戦いですか」
「私も行く」
 両国の戦いに参加するというのだ。連合国側に立って。
「そのうえで戦う。フランスも義勇軍の形で行くそうだ」
「そうですか。フランスさんも」
「マダガスカルに引き篭もってばかりもいられないらしい」
「大変ですね、フランスさんも」
「そうだな。本当にな」
「では頑張って下さいね、そちらの戦争も」
「今後の為にもな。しかしだ」
 それでもだとだ。まだ言うベトナムだった。
「私達のやることは決まった」
「独立ですね」
「そうだ。その時が来たのだからな」
「その為に連合に入りそして」
「時が来れば独立する。枢軸に入る」
 立場は変わるがだ。目的は変わらないというのだ。
「そうしよう。ではな」
「私もできるだけのことはしますので」
「戦いに参加するのか」
「太平洋経済圏に入りますから」
 それ故にだ。彼も時が来れば参戦するというのだ。
「そうします」
「わかった。それではな」
「さて、お話はこれで終わりですね」
 ベトナムにだ。タイはここでこう言った。
 それでだ。彼はにこやかに笑って提案したのだった。
 
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