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ユア・ブラッド・マイン 〜phantom vocal〜

作者:ケンケン4
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夢幻流編
  プロローグ~新たな動き

 
前書き
久しぶりに書きました。
よろしくお願いします。 

 
この戦いはどうしようもない些細な行き違いから始まる。














「……。」

歩く。ただ炎上する街の中を歩いていた。この炎上する街は慣れ親しんだ渋谷の街、この炎上によって灰が舞い、チラホラと雪が降ってきていた。
俺たちの目的はただ一つ。きっとこの現状を打破するために。傍らには柊がいる。柊も珍しく無言で着いてくる。そして歩いた先の俺たちの目に映る相手は、黒スーツのメガネを掛けた男とセミロングの銀色より灰色がかった魔女。

「……いい景色ですね。幻様、美羽様。」
「さあ、私達を楽しませて?幻、美羽。」

俺は黒スーツ……幹也と美樹のその言葉を聞くか、聞かないうちに柊と提唱を唱えていた。

精錬開始(マイニング)ーーー我が歌は世界を変える歌(ユア・ブラッド・マイン)

精錬許可(ローディング)ーーーその歌は世界を変える(ユア・ブラッド・マイン)























































この戦いが始まる3ヶ月前、渋谷の喫茶~蜃気楼~にて。




「うわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ!げーん!なんとかしてよ!」
「……。」

俺、須藤幻は魔女であり、パートナーである柊未来と共に喫茶店のアルバイトに勤しんでいた。柊は俺がいるからこの店で働きたいと言ってかれこれ1ヶ月たっている。
今の時間はお客さんがいないので俺はカウンターで参考書を読んでいた。ちなみに柊は……。

「ゴキブリだよ!Gだよ!黒光りしてるよ!やばいよ!」
「……。」

箒とちりとりを持ってトイレに現れたゴキブリと格闘していた。ほとんどゴキブリはこの店に出ないので珍しいな。とかそんな事考えていると柊は俺の名を呼んで。

「幻!助けて!ほんとに助けて!ゴキブリと女の子を戦わせるなんて無茶苦茶だよ!」
「……。ああ、もう面倒だな。」

俺は頭を掻きながら、トイレに行くと涙目になりながら俺の方を見ている柊。そしてその後ろの方にゴキブリがこっちにジリジリと近寄ってきていた。

「ぅぎゃあ!」

そう言って箒とちりとりをポイと捨てるとトイレの外に出ていった。俺はため息を一つ吐くと。柊が捨てていった箒とちりとりで上手くゴキブリを取るとトイレに流す。
俺もこんなことしたくないんだが……。
俺はもう一度ため息をつくと店内に戻った。

「はいよ。もうゴキブリ流したから大丈夫だぞ。」
「ううっ……ありがとう……幻……。」

ちなみに今の柊の姿はこの店のマスターの意向によりコスプレみたいなメイド服を着ている。マスター曰く。『あゆみが昔着てたお下がりなんだけど柊ちゃんが着たらきっと似合うわ~。』とか言ってたが……。
そんな事考えて柊を見ているとすぐに涙目からいつものテンションに戻って。

「あれ?幻?どうしたの?
……は!まさか涙目美少女が好きってこと!?
流石にそれは少し引くわ……。」
「どこからその発想が飛び出すんだ!アホか!?」
「あ、美少女は認めるんですね。それはありがとうございます。」
「それは………………。
いや、無いな。」
「あ!今考えたね!一瞬でも考えたね!さっすがー私!まあ、当然だね!超絶可愛い美少女である私にとっては……」
「分かった、分かった。」

凄いドヤ顔でふふんと笑うとチラッと窓の外を見て「あ、お客さんが来たよ!」といってお冷を用意しにカウンターに入ってきた。
そうしてドアを開けて客が来たので俺は。

「いらっしゃいませ。」
「……ああ、ほんとにここで働いていたんですね。幻様。」

名前を呼ばれてえっと顔を上げると黒スーツ姿のメガネを掛けた男。俺は警戒しながら睨む。

ガシャン。

お冷を入れたコップが割れる音が聞こえた。俺は柊がまたやらかしたのかと思い、柊をみると柊は顔を青くして震えていた。

「……鬼藤さん……?」
「これは美羽様。貴女もこのお店で働いていたんですね。」
「……。だれだ?」

俺はそっと契約魔鉄器(エンゲージ)をポケットの中で握りしめてそう尋ねると。その男は笑って。

「おっと、幻様は今、記憶喪失でしたね。では、改めて自己紹介を……。



私は鬼藤幹也。貴方の執事をしていた者です。」  
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