| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十二部第四章 気付きだした者達その二十二

「最初にな」
「そうなりますと」
「連合内部だな」
「各国、そして中央政府に」
「力を向ける」
「そしてその次ですね」
「マウリアとなる」
 そしてその次に来るのがサハラだ。
「そうなる」
「マウリアは連合の次ですね」
「各国のな」
「中央政府もありますし」
「何といっても周辺諸国にだ」
 シンガポールの周りの国々である。
「大国達だ」
「日米中露等ですね」
「ブラジル、トルコもだ」
「そうした国々に力を注ぎ」
「他の国々になりな」
「三百以上の国に優先順位をつけ」
「その後の残った力でだ」
 三百以上の国及び中央政府に向けた後でというのだ。
「マウリアに向ける」
「そうなりますと」
「残りカスの様なものだ」
 マウリアに向けるそれはだ。
「所詮そんなものだからだ」
「マウリアに向けられる予算、人材は」
「大したものではない」
「それが実情ですね」
「どうしてもな。しかしだ」
「それでもですね」
「人は向ける」
 それはというのだ。
「何とかな」
「力のある限り」
「そうしたい、しかし我が国はだ」
 シンガポールについてだ、王は残念な声でこうも言った。
「予算はあるが」
「お金は」
「それは。しかしな」
「人口が少ないので」
「人材は送りにくい」
「我が国は人口の少なさに悩んできました」
「この千年来だ」
 連合建国以来だ、もっと言えば二十世紀の建国以降だ。シンガポールは元々が都市国家なのでそれで人口が他国に比べて少ないのだ。
「人口はな」
「増えはしていますが」
「必用なだけあるか」
「そうはいっていない」
「それが実情ですね」
「大国とは違う」 
 先に挙げた国々とは、というのだ。
「アメリカや中国とはな」
「ああした国々は人口も多く」
「人材もだ」
「その分だけですね」
「贅沢に使える」
「マウリアにも送られますね」
「予算だけでなく人材もいる国はいい」
 外交においてもというのだ。
「困らない、しかし小国はそうはいかない」
「我が国はまだ予算があります」 
 連合でも屈指の金満国家と言われている、人口は少なくともだ。
「しかし予算がなく」
「それで小国だとな」
「大使館といっても一軒家で外交官二人しかいない」
「大使ともう一人だな」
「そうした状況の国もありますね」
「実はな」
「そうですね」
「我が国は予算があるだけな」
 人口は少ないにしてもというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧