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おぢばにおかえり

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第五十五話 おぢばのバレンタインその十三

「もうそれは絶対よ」
「わかりました、先輩がそうなら」
「ええ、私がそうだったら?」
「僕も立派なようぼくになりますね」
「頑張ってね、何で阿波野君がそう言うかはわからないけれど」
 このことは意味不明でした。
「いいようぼくになってね」
「絶対にそうなりますね」
「いさんでいってね、それとね」
 阿波野君にさらに言いました。
「明日は何度も言うけれど」
「高くないものですね」
「それでお願いね」
「わかりました」
 阿波野君は私の言葉に頷いてくれました、そして次の日詰所に行くと阿波野君が四十分位後で来てでした。
 私にマシュマロとキャンディーの袋をそれぞれ差し出してくれました。
「どうぞ」
「二つもなの」
「よかったらまだ買ってきますよ」
「いいわよ、そこにまだあるじゃない」
 見ればまだ手に持っていました、それは。
「ドーナツでしょ」
「ミスタードーナツです」
「それもなの」
「はい、どうですか?」
「マシュマロかキャンディーだけでよかったのよ」
「いや、これ位はいいかなって」
「そこまでしなくていいのに」
 心から思いました、どうも駅前のミスタードーナツに行ってたみたいです。
「本当に」
「食べきれないですか」
「ちょっとね」
「じゃあまずはドーナツを食べて」
「マシュマロとかキャンディーね」
「その二つは日持ちしますから」
 それでというのです。 
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