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八条学園騒動記

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第五百三十六話 山に行くとその四

「相当にな」
「そうであったがな」
「それでもかよ」
「当時はじゃ」
 実際にというのだ。
「それで大男だったのじゃ」
「相手はもっと小さかったからか」
「左様じゃ、それでバイキングより一五〇〇年前であるが」
 それだけ昔だが、というのだ。
「孔子はじゃ」
「二メートル超えててか」
「とんでもない大男であった」
「そうだったんだな」
「それでわしの背丈もな」
「時代によって変わってるんだな」
「栄養状態がよくなるとな」
 人類のそれがというのだ。
「わしも大きくなる」
「成程な」
「それで今二メートルあってじゃ」
 そうしてというのだ。
「平均より高い位じゃ」
「けれど昔ならか」
「孔子並にな」
「大男だったんだな」
「そしてピョートル大帝もな」
 ロシアのこの皇帝もというのだ。
「それ位あった」
「あの人も大男だったんだな」
「当時やけに目立った」 
「孔子と同じだな」
「うむ、今もロシア人は大きいが」
 博士はそのピョートル大帝のことをさらに話した。
「腕っ節が強くてな」
「身体もか」
「随分大きかったんだね」
「そうであった、当時はロシア人も今より小柄だった」
「やっぱり栄養か」
「栄養の関係でだね」
「そうであったが」
 それでもというのだ。
「大帝は大きかった、そして今の連合ではな」
「大帝位の人も多いな」
「二メートル超えてて力の強い人がね」
「ロシアは連合の中でも大男が多いな」
「そう言われてるけれどね」
「そうなった、大帝も今のロシアなら」
 それこそというのだ。
「普通より大きいな」
「それ位か」
「それ位の人なんだ」
「そうであろうな、やはり肉と乳製品じゃ」
 この二つだというのだ。
「身体が大きくなるにはな」
「そういえばな」
 ここでライゾウが言ってきた。
「日本人も昔は小さかったんだな」
「左様、平均で一五四位だった」
 それ位の大きさだったとだ、博士はライゾウに答えた。
「今は一九〇位じゃが」
「随分変わったな」
「伊達政宗で一六〇位であった」
 独眼竜で知られるこの人物はというのだ。
「それ位だったのじゃ」
「案外小さいな」
「そうだよね」
 ライゾウだけでなくタロもその話を聞いて言った。
「一六〇って」
「今じゃ子供位だな」
「それ位の大きさだね」
「一七〇を超えると大男であった」
「バイキングと一緒か」
「そんな風だったんだね」
「それでそこに西郷さん達がおってな」 
 博士はこの幕末から維新にかけて活躍した英雄の話もした。
「西郷さんは一七八あった」
「平均身長が一五四だと高いな」
「そうだね」
 二匹もそれはと頷いた。 
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