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レーヴァティン

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第百二十六話 湖の征伐戦その十

「海賊達にしてもそうだが」
「その全てをですね」
「完全に俺達の統治に組み込む」
「関西の国人達にそうした様に」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「降らせたしだ」
「その領地や身分は保証しますが」
「それでもだ」
「治めるその中にですね」
「組み込んでいく」
「検地を行い」
「その領地の石高を調べてな」
「定めてそして」
 紅葉も応えて言ってきた。
「そのうえで」
「その土地に任じる」
「それも代々」
「その様な仕組みにしていく」
 ただ代々受け継がせるのではなくだ。
「そして必要に応じてな」
「動員もですね」
「していく」
 それも行うというのだ。
「そうしていく」
「これまでの独立勢力ではなく」
「領地は身分は保証してもな」
「私達の領国の中でのことであり」
「国人達は家臣になった」 
 これまでの独自勢力でなく、というのだ。
「そのことを連中に知らしめる意味でもな」
「統治を進めていきますね」
「確かに国人達の領地も身分も保証するが」
「臣下となったことは事実であり」
「俺達の統治の中にだ」
「完全に入れ」
「そしてだ」
 そのうえでとだ、英雄はさらに言った。
「ある程度統治を固めてからだ」
「九州ですね」
「そうする、今回戦は少なかったが」
 それでもとだ、英雄は四国攻めの時から振り返ってそのうえで紅葉に対して話をした。その口調は厳しいものだった。
「兵達は疲れている」
「そのことは事実なので」
「今は休ませる」
 四国と山陽、山陰の統治を進めている間はというのだ。
「暫しな」
「そうしてですね」
「統治が固まり」
「兵が休まってから」
「九州だ」
「さて、九州だけれどね」
 桜子がその九州について言ってきた。
「琉球も掌握してね」
「そうしてだな」
「いよいよね」
「こちらに来るか」
「そうなってもおかしくない状況になったよ」
「そうか。では攻めてくることもだな」
「考えられるよ」
 そのこともというのだ。
「これからは」
「そうだな、では兵を置いたことはな」
 九州との境の国々にとだ、英雄は桜子に述べた。
「よかったな」
「そうだね、本当に」
「水軍も置いている」
「こっちに来るには湖を渡らないといけないけれど」
 それでもというのだ。
「強い水軍があれば」
「それも防げる、鉄甲船の三分の二を置いた」
 九州に向けてというのだ。
「水軍の多くもな」
「じゃあ九州の水軍が来ても」
「充分に防げる、敵を防ぐ間にだ」
「政を進めて」
「兵を休ませてな」
「時が来ればね」
「その時にだ」
 英雄は桜子にさらに話した。 
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