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オズのキャプテン船長

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第十一幕その六

「一体」
「ああ、あの人達ね」
「何かとよく会うけれど」
「あの人達ならもうあの人達のやるべきことを終えて」
 そしてと言うトロットでした。
「都に帰ってるんじゃないかしら」
「そうかしら」
「案山子さんの知恵と樵さんのハートがあれば」
 それならというのです。
「どんな困難も乗り越えられるからね」
「そうね、あの人達ならね」
「だからね」
「もうお仕事を終えて」
「都に帰っているんじゃないかしら」
「それかよね」
 ここでビリーナはふと思って言いました。
「樵さんのお城にいるか」
「ブリキのね」
「案山子さんのお家で遊んでいるか」
「どちらかかしら」
「そうだね、ひょっとしたらね」
 ここで船長も言ってきました。
「あの人達にも会えるかも知れないよ」
「旅の最後で」
「それか途中でね」
「都に行く途中でもなのね」
「わし等はカドリングから都に戻るけれど」
「リンキティンク王の国からね」
「その時にね」
 その道中でというのです。
「二人がカドリングの国に行くことがあったりして」
「それでなのね」
「会うかもね」
「それで会ったらね」
 それならともお話する船長でした。
「またね」
「楽しめばいいわね」
「二人と遊んだりしてね」
「そういうことね、思えばね」
 こうも言うビリーナでした。
「あの人達とも長いお付き合いだしね」
「すっかり馴染みだね」
「だからね」 
 それでと言うのでした。
「会いたいわね」
「それじゃあね」
「会う時を楽しみにして」
 そしてというのでした。
「今はね」
「リンクティンク王の国にだね」
「戻りましょう」
 こう言ってでした、皆は船長が操る船を動かしてそうしてでした。皆でリンクティンク王の国に向かってです。
 そうしてです、船は遂にでした。
 リンキティンク王の国の港に着きました、するとリンキティンク王は皆が予想していた通り非常に賑やかにでした。
 皆を港まで迎えて来て笑顔で言ってきました。
「冒険はどうだったかな」
「うん、凄くね」
 船長が笑顔で答えます。
「楽しくて面白くてね」
「素敵な旅だったか」
「そうだったよ」
 リンキティンク王にこう言うのでした。
「本当にね」
「それは何より、ではね」
「それではだね」
「これから都に帰るが」
 それでもと言うリンキティンク王でした。
「その前にだよ」
「この国でだね」
「楽しく遊ぶといい」
「そうね、戻って来たけれど」
 それでもとです、トロットもリンキティンク王に応えました。 
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