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或る皇国将校の回想録

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第四部五将家の戦争
  第七十二話 龍塞の裏で糸を紡ぐ

 
前書き
坂東小吉 龍族前統領 坂東一之丞の父

坂東一之丞 新城直衛の友人 龍族観戦武官として龍口湾防衛作戦に随伴した

坂東岩代 一之丞の母親、もと天龍政議堂議員


弓月葵 外務官僚 駐天龍自治領利益代表部二等書記官 豊久の義弟(予定) 

守原定康 護州公子 守原英康の甥 護州軍副司令官

豊地大佐 護州軍参謀 守原家重臣団 軍監本部に長くいた秀才

草浪道征 龍州軍戦務主任参謀 守原家重臣団最高峰の切れ者 

 
皇紀五百六十八年 九月十一日 龍上国天竜自治領 坂東家 居間
坂東一之丞


 天龍自治領の統治機構、統領府、および政議堂より数里ほどはずれたところに坂東邸はある。霧除けの布を除けば出入り口には扉がなく、家具など諸々が大振りである以外は皇都のちょっとした邸宅とさして変わらない。だがそこに住まうのは天龍族の先代統領の一家である。
 居間で思い思いに寛ぐのは家長にして天龍を10年指導した大物、坂東小吉。政議堂で今も名の知らぬ者はいない雌龍の大論客としてまず名をあげられる坂東岩代。そして天龍でありながら〈皇国〉軍に観戦武官として従軍した変わり者、坂東一之丞、そしていまだ幼く“まつりごと“とは縁遠い妹達である。

「それで父上、政議堂はなんと?」「まず当たり前だが正面から戦う選択はない。であるからには選択肢は二つだ」

「〈皇国〉に肩入れするか、以前のように人と距離を取るか‥‥ですか」「問題は肩入れの方策は色々と面倒があることだ。〈帝国〉が信頼できないのは反対派の連中も分かっている、」
 
「〈帝国〉の出方次第で政議堂の趨勢も変わりそうですが」
一之丞は探るように波を父に向けた。
「どうにもきな臭い。連中は未だに占領した村の長を通したやり取りしかしておらん」

「‥‥私が撃たれた件について、下手人の兵達は処断されたと聞きましたが。
あれは統領府に直接届いたのではないのですか?」

「それも美名津の町長を通した通達だ、龍州東部を完全に制圧したのに我々と直接対話するつもりはない。我々の自治領に逃げ込んだ運が悪い兵共の身柄のやり取りすら地元の名士任せだ。やはり〈大協約〉以上に宗教の体面が強いようだな」

「いっその事どこかで揉め事を起こしますか?こちらから動いて〈帝国〉軍を交渉の場に引き出せば‥‥」
 小吉は波を強く発し、息子を諫めた。
「〈帝国〉はそんな馬鹿じゃねぇよ。あの”純化運動”だって調子に乗った〈大協約〉も知らねぇ莫迦が天龍に手を出した他は拝石教の司教が止めに回っていたものだ
それでも徹底的に『居ないもの』にされて関わった哀れな連中は――いや、関わったように見えた連中と司教共に都合の悪い連中はみんな”邪悪な声”を聞いたとして殺されたらしい。
あのあたりをぶらついていた天龍はみな龍塞に戻ってきた。もう大陸によりつく物好きはいねぇだろうさ。
だが政府は止めに入った、〈大協約〉の精神にのっとり天龍の保護に動いた。表向きはそうなっている」

 黙って聞き役に回っていた岩代はゆったりとした波を発した。
「追われた者達は随分と気を病んでいたそうですね、付き合いのあった者達が一族丸ごと処刑されていったのですから」

「だからこそ関わるな、というのも分からんわけではねぇよ。半端に首を突っ込んで鬣を焦がす羽目になったら最悪だ」
 父の唸るような波に対して平静な波で次男坊は返答した。
「関わるのなら〈帝国〉が〈皇国〉鎮定を諦める程度に‥‥という事ですね、兄上と相談するべきかな
‥‥新城殿は〈皇国〉内部でも動いているようです、私は彼が逃れた後の事を考えるべきでしょうね」

 おいおい、仕切りは俺だぜ、と小吉は拗ねたように蜷局を撒きなおした。
「幸い、”可能な限り好意的に解釈できる範囲で”協力する、という点では現在も一致しているがなぁ、問題はその後だ。
俺達が肩入れしたとして〈皇国〉の内部も怪しい、情勢が変われば我らとの約定が反故になるようでは話にならねぇよ、俺達が肩入れするとしても自己犠牲じゃねぇ、俺達の孫やら、ひ孫やらが生きるか死ぬかよりも多少は気楽な議論を政議堂でやる為だよ」

 父らしい捻くれた言い回しに笑いながら観戦武官らしく蜷局を引き結び、首を上げて波を発した
「小官も新城殿の傍で状況を子細に把握できるようにしましょう――実際、彼の周りの動きを把握すれば兄上の集めた情報とすり合わせれば全体が見えるはずです」

「あぁお前の友人か。‥‥そうだな、統領議会で貴様にも観戦武官として報告をしてもらわないとならねぇ。後は風向き次第だ、戦争と世論のな」
 お前の友人が無事に〈皇国〉に戻らなければ、とは口にしなかった。父としての情なのか、当たり前のように自分の息子がそれを信じているからか、統領を退いてなお、変わらず政議堂で一目置かれている坂東小吉をして判断がつかなかった




皇紀五百六十八年 九月十二日 午後第十刻 龍上国天竜自治領龍虎湾沿岸 人間居住地域
天龍自治国 〈皇国〉利益代表部 二等書記官 弓月葵

 ――父上、母上、姉上、碧。みな元気にしているでしょうか。私はこの度、気が付いたら局長になっていました。入って二年で局長!!皆驚くでしょう‥‥避難所の事務局長を外務官僚である僕がなぜかやる羽目になっているのですから‥‥。

 などと昨夜、涙を流しながら書いたのも記憶に新しく、いやいや昨夜だから実際新しいのだけど。

「弓月局長、施設の増築を予定しておりますが、龍下さん達はどの程度こちらに残る予定ですかね? 」
 古くからこの自治領に住む大工の棟梁――人間だ、もちろん。
「若様ぁ、船便の増加と酒と食料の輸入手続きについてですが‥‥」
 故州の廻船商人が顔を出した。若様じゃないってば、といいたいところだが付き合いも長く義損金やらあれこれと手を回してくれているので強く言えないのだ。
「局長、大工たちへの支払いについてですが‥‥」
 層かと思えば金の工面に頭を悩ませている財政屋の職員が景気の悪い顔で二十も若い時分にすがるようにやってきた。
「あーもう!!逗留期間については皇都の受け入れ態勢の調整中!少なくともあと一月!
輸入手続きはこちらにもってきてくれ!利益代表部でチェックしたら統領府に承認を執る!
大工への支払いは皇都の契約基準を照会してくれ、単価はそれを使うように!」
 駐天龍自治領〈皇国〉利益代表部二等書記官に加えて避難所事務局長という肩書を早々に増設させられた葵は既に赴任先である利益代表部よりもこの塩辛い風が匂う事務局という名の小屋で長く過ごしている。

 龍上国は天龍の自治領であるが、実は人間の集落がある、とはいってもけして都市のようなものがあるわけではない。港はそこそこの規模だが集落としては村に毛が生えたようなものだ。だがその建物はどれも立派なものである。大工が多いからだ。
 龍塞の天龍都市に入れる人間は基本的には天龍統領府の許可を受けたものだけであり基本的には大工と〈皇国〉政府官僚だけである。
 だがそこに大量の難民が押し寄せてきた、天龍たちは気前よく彼らを受け入れた――というよりも彼らと親交のある女性や導術士達が――妙に手際が良く天龍と話しを着けていたのだ。
 最初は自治を行っている町会所で処理を行おうとしたがすぐに手に負えなくなると察知した彼らは統領府と利益代表部に助けを求めた。
 そして利益代表部内と皇都執政府の間で龍虎湾をはさんだ激しい戦いが行われ、利益代表部内で外務省と内務省と兵部省代表者の殺伐とした高度な政治的闘争が行われ――最後に二等書記官として配属された新入りが――程よく各省に伝手が効き、旧都としての伝統から天龍と関係の深い故州の者であることから体よく責任者を押し付けられたのである。
だがまぁ幸いといえるのは天龍が小まめにあれこれと世話を焼いたことで山麓のすそ野を沿って無事に集落へとたどり着けたこと、軍と警察と役場が事前に計画を練っていたことで多少の混乱はあっても難民側も事務的な把握ができていることだろう。
だが何もかもがこれからといったところだ。療医は倒れる寸前だし食料の備蓄の問題もある。嗜好品が尽きれば騒動が起きかねない。
気を利かせたのか弓月の御用商人が御用聞きにやってきておりと存外どうにかなりそうではある――値上がりを見込んで龍塞で製材を行えないか打診をしている辺りは流石であるが。

「局長、そろそろ」元村役場の人間だった事務次長が囁いた。住民間の問題は彼と彼が割り振った部下達に任せている

「えっ、ア、ともうそんな時間ですか?これはすみません」
 故州の若様は“外向きの仕事”をお願いします。と早々に扱われているがまぁそれを期待されているのだろう、と自覚する程度には葵にも世知があった。
 難民から話を聞くのも“外向き”の仕事の一環である。地位のある人間がここにいるというだけでも存外安心する者は多いらしい――衣食住がそろっていれば。
 そしてそれらを供給するあての一人が本日ここに来訪することになっている。




「護州公子、守原少将閣下御来訪です!!」
 艶めかしい副官、鋭い目をした参謀やら水軍の将校やら三十名程が来訪している。新聞や瓦版の記者達も同行しており、当然ながらただ実務を回しに来たわけではない事を示している。
「この集落の事務局長を務めております弓月葵二等書記官です」
「お若いのに対したものだな。護州軍副司令官の守原だ」
 定康は整った顔立ちを十全に使い、守原家が営々と築き上げた印象を巧みに活用している。
 子供のちょっとしたわがままを受け入れて見せた。皇都の最高級店で拵えられた騎兵の軍帽を被せてやった少年との念写は〈皇国〉全土で宣伝に使われるだろう。

 一通りの施設を確認し、兵站将校と水軍と廻船主らが入り混じった会議を終えると守原の後継者は局長が座る椅子に腰かけて親しげに葵へと話しかけた

「俺と同じお飾りだと思っていたが、なかなか頑張っているようじゃないか、青年」

「お飾りですよ、そうでなければあちらの部屋にいます」
 葵がひらひらと手を振った先の小部屋には“山を下りた”利益代表部の幹部と参謀たちが打ち合わせている。

「あぁそうか、それもそうだな」年若い公子は声をあげて笑う。
「お飾りはお飾りで重要なものだよ、本人が望むかはともかくとして。それに君は外向けの仕事をよくやっているようじゃないか」

「ありがとうございます」
 葵はそう言いながらも定康の真意は何処にあるのか、と思考を巡らせる
 ――守原の直系で良くも悪くも実戦を経験しておらず傷がない、現護州公の長康公は重病だと聞いている‥‥何か動きがあるか父上に聞いておくか。

「今度の六芒郭の戦では君の義兄上も陣頭に立つだろう」
「そうでしょうね、まだ義兄上ではありませんが」

 あぁまだだったな、それは失礼、とニヤリと笑い、定康は細巻を咥える。副官が阿吽の呼吸で燐棒を擦り、火を着けた。
「駒城はこの戦争で多くの物を得た、武勲、尊敬、若い英雄の誕生‥‥
逆に護州は多くの物を失った。領地、収入、それにともなう商売上の信用。そして民草からの尊敬‥‥それでも先駆者というのは常に偉大に見えるものだ、敗北に折れず投げ出さず家門を護ろうとしている」

「‥‥自分なりにわかるつもりです」

「そうか――なぁ君は細巻を嗜むかな?」「はい、閣下。程々には」

葵の顔を見て定康は吹きだした。「馬堂にでも仕込まれたか?陸軍式の作法は不要だ。ここだと何かと不便だろう、ならばこれでも置いていこうか。副官、宵待!」

「こちらです、弓月殿」個人副官が丁重に葵に手渡した。黒茶の豆を密封した缶に上物のアスローン・モルトの瓶だ。
 細巻は付き合い程度で本当の自分の好みは概ねこの二つだ。

 ――この袋の中身を最初から用立てていたという事は、僕の事を調べていたという事だ。なるほど彼は取り込む気で本腰を入れてきたという事か。

 愛想よく礼を言い、喜んで見せながら父へ書く手紙の中身を葵は考え始めていた。



同日同刻 龍上国天竜自治領 人間居住地域 避難所事務局庁舎(小屋)
龍州軍 戦務主任参謀 草浪道往中佐


 会議が終わり、残ったのは将校が二人だ。護州軍司令部附きとなった豊地大佐と龍州軍の戦務主任参謀である草浪中佐。
 双方ともに護州軍屈指の切れ者である、次代護州公である定康とこの二人が訪れた時点で守原家として名実共に被災者支援に本腰を入れている、と喧伝している。
「悪かったな、貴様まで連れ出すことになって、龍州軍司令部は今が一番大変だろう」

「えぇ驚きました、その最中に振られて作った案が、これほどの規模の作戦になるとは」
 草浪が解明した軍の再建と並行して描いた皇龍道を牽制する策は動員数もさして多くはなく、その効果も限定的であった――定康はそれを更に動員兵数を増やし、駒州軍、西州軍、背州軍らの動きとすり合わせて戦略目標を変更したのである――豊地大佐が率いる幕僚部によって、であるが。
 そしてそれは定康や豊地が草浪以上の構想力を持っていることを示すわけではない――もちろん豊地とて切れ者であるが、別の話だ。

「それなりの考えがあっての事だ、博打ではあるがよほど大崩れをしない限りは守原に損はない。
政治的にも軍としても博打に見えるが、貴様の原案の堅実さを可能な限り、残している、安全策の為に準備をこうして行っている」

「‥‥‥護州軍の物資からこの避難集落に融通し、そのやり取りを導術で行う、天龍は増加した導術連絡を一々チェックはしない、いやできるかもしれないが政府の連絡を覗くことは道義上の問題で“しない事になっている。”まぁ面倒な事だが外務と内務が絡んでいる以上、利用するのなら代価が必要だ、“避難民の噂話”や“天龍の噂話”のな」
 要するに避難民がここで手に入れた物資を伏背ヶ原周辺の村落に売り飛ばす――この手の商売は必ず出てくる――そして天龍が導術やら何やらで見知った情報、そういった諸々を護州軍が買い取るという事だ。

「私では難しい準備ですね」
 ――そういう事だ。作戦指導者がどの程度の政治的熱意を持って取り組むかが問題だ。とりわけ軍の参謀としてではなく“五将家重臣”として諮問を受けた際には――これまでの4半世紀、小規模な内乱の鎮圧と匪賊退治しか行っていない〈皇国〉軍ではその垣根は曖昧模糊としていたのだが――その見極めが必要である。

「あぁそうだな、俺も驚いている。」
 豊地とて定康から“軍を丸ごと動かすくらいの気持ちでやれ”とまで言われたからこそ、であった。そうでなければ草浪の案をこまごま護州軍の実態に合わせて調整する程度で済ませただろう。
「指揮を執っておられるのは定康様ですか――若殿は随分と御変わりになりましたね」

「まぁ喜ばしい事だ。若殿が奮起したのであれば答えるのも仕事の内だ。とりわけこの地を護る事であれば
まぁ大義の熱が冷めて、投げ出した場合の事も考えるべきかもしれないがね」
 草浪は無表情に頷いた。豊地を不忠者と呼ぶつもりはない、軍隊に長くいれば誰もが似たような意見を持つものだ。
「だとしても我々の次期棟梁はあの方です」
「そうだな、であるからには我々はあの方を支えなくてはならない。貴様はどうだ、草浪」
 豊地の目は鋭利な悟性を閃かせた。
「鞍替えはともかく、鞍の乗り方を変える自由は誰にもでもあると私は思うが」

「‥‥守原の次期棟梁は定康様です、疑うべきところは何もないでしょう。例え何があろうとも」

「貴様は質問に答えていない――だがいいだろう。」
 豊地は決して政治屋ではない。守原家への対応が“殿様”と“上官”の狭間にある点では草浪と似通っている。だが二人とも軍事官僚として五将家体制下で起きた社会変動を眺めていただけあり、五将家の恐ろしさを――その限界と共に知悉している。

「まぁなんだ、俺も貴様も面倒な時に生まれ落ちたものだ。貴様はおまけに好き好んで面倒を背負う性質のようだからな」

 草浪はふっと口元をゆがめた。「えぇそうですね、そうです、まったく好きで好んだからこそ、です」

「だからこそ、か。どうかな。国の為に忠義を尽くすのか。御家の為に尽くすのか、或いは自分の幸福の為に目の届く範囲を護るのか
まぁ誰も彼もが似たようなことを違うように言ってのける、あぁただ死にたくないという兵もいるだろう。
まぁどれもがみな同じで、それぞれ程度の違いだろうと俺は思う」
 ふぅ、と豊地は紫煙を吐き出した。
「俺は死にたくない、前線に出るのが怖い。でも御国を護りたいとも思う。子供が幼年学校にいる年だったら“護州公家重臣”としての立場を利用して兵站部にでも逃がしたかもしれない。どれも本音だ、下衆だとも思うし青臭いとも思うよ、だがね、自分がそう思うのは当然だとも思う」
 草浪は無表情にその言葉を受け止める。
「個人の内心を普遍化するのは危険だと思います」

 豊地は貴様の意見もわかるけどな、と紫煙を吐き出した。
「俺は大抵の人間はそれがせめぎ合っているのは同じだと思うよ、“だからこそ何を口にするかが重要なのだ。”と思う。鍍金とて幾重にも重ねれば自分もそれらしく思えるものだ」
 気恥ずかしそうに秀才参謀の顔に戻り、細巻を灰皿に押し付けて席を立つ。
「他人の内心などわからん。だが俺はそう思わないとやってられないというだけだ。
それに内心はどうであれ、俺達は人の子であり、〈皇国〉軍将校であり、守原の家臣であり、という事だ。どれも変えられん、後はどのように解釈するか、だ」

 一人、部屋に残った草浪は“これから”についてその頭脳を巡らせながら自分達を”見降ろして”いるであろう者達が声も頭の中も覗けない、という事実に感謝した。
 計算と意地と情と惰性の混合物が己を含めた世間というものである、という事実を認めながらも恥じるだけの気分ではあった。少なくとも異国の者に見られるのであれば。
 
 

 
後書き
年内には六芒郭編を完結させたいな、という気持ちを持って頑張りました。
え?普段から早くしろ?
リアル優先ですから‥‥許して‥‥ 
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