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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十四話 ガジュマルの木の傍でその五

「そうじゃないと嵐なんて起きないでしょ」
「普通に羆が倒された位だと」
「とにかくとんでもない大きさで凶暴だったらしいから」
「もう妖怪でもだね」
「おかしくないし」
 美沙さんの考えではだ」
「そうかもね」
「そうだね、実際にね」
 僕も話を聞いて思うことだった。
「あの羆は妖怪か荒ぶる神だったか」
「そうした存在だったかも知れないでしょ」
「そうだね、とんでもない事件だったけれど」
「あたしこのお話子供の頃に聞いて」
 美沙さんは僕にさら話してくれた。
「暫く夜おトイレ行けなくなったから」
「怖いからね、このお話は」
「実際にあったお話だし」
 だからだというのだ。
「余計にね」
「そう、実話なんだよね」
「本州にはこうしたお話ないからね」
「熊はいるけれどね」
 本州にはだ、ただ九州にはもいないとのことだ。
「それでもね」
「ツキノワグマよね」
「あの熊小さいからね」
 熊の中ではだ。
「これ本州の生きもの全部そうだけれど」
「鹿とか狐もね」
「狸もね、狼もね」 
 奈良県と和歌山県の境に生き残っていてドリトル先生が発見したニホンオオカミもだ。言うまでもなく天然記念物だ。
「小さいんだよね」
「そうよね、本州とかは」
「ホンドジカとエドジカなんて」
 それこそだ。
「驚く位大きさが違うからね」
「だから熊もね」
「そういえば熊の例えで」
 ヒグマとツキノワグマのだ。
「漫画で面白い例えあったよ」
「どんな例え?」
「銀のとか武装錬金とか描いてた人の北海道の農業の実録漫画で」
「その北海道ね」
「うん、羆のお話もあってね」
 最早北海道の代名詞になっている、そういえば日本ハムファイターズのマスコットも熊だし八条リーグの北海道ベアーズもだ。
「羆が呂布で」
「三国志最強の」
「それでツキノワグマが関羽だってね」
「関羽ね」
「三国志走ってるよね」
「ある程度ならね」
 美沙さんも答えてくれた。
「あたしも知ってるわ」
「そうだよね、羆が呂布で」
 それでだ。
「ツキノワグマが関羽だってね」
「呂布と関羽ってあまり変わらないでしょ」
「武力ではね」
「確かに呂布は最強だけれど」
 三国志においてだ、しかも赤兎馬と方天戟まで持っているので余計に強い。
「羆はね」
「呂布で」
「ツキノワグマもね」
 羆よりましでもだ。
「やっぱり物凄く強いから」
「関羽なのね」
「呂布より少し落ちる位だね」
「あまり違わない感じね」
 美沙さんが思うにだ。
「それだと」
「うん、ただツキノワグマの事件は」
「羆嵐はないのね」
「食い殺された人いないんじゃないかな」
「そうなのね」
「小型だしね」
 羆に比べると遥かにだ。
「性質も大人しいし」
「やっぱり羆に比べたら」
「襲われて大怪我した人いるけれど」
 三十針縫った話もある。 
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