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八条学園騒動記

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第五百三十二話 有り得ない政府その八

「まことに」
「私もそう思います」
「貴方もですか」
「はい、それぞれの色が見事な調和にあって形も」
「いいですね」
「ですから」
 それでというのだ。
「ついつい食べることに」
「それはですね」
「躊躇さえ感じます」
「和菓子はそこまで美味しいですね」
「ケーキもそうですが」
 この菓子もというのだ。
「和菓子もですね」
「宝石の様で」
「ついつい食べることを躊躇します、ですが」
「それでもですね」
「いざ食べると」 
 その時はというのだ。
「これがです」
「非常にですね」
「美味しいので」 
 それでというのだ。
「食べてよかったと感じます」
「それが和菓子ですね」
「その和菓子を生み出したのは」
 トラップは抹茶を飲みつつ話した、茶道の飲み方だが実は二人共そちらには疎く手順はどちらも少し曖昧だ。
「このお茶です」
「お抹茶ですね」
「茶道の中で生まれて」
 そしてというのだ。
「お茶の合う様に、そしてそれだけで食べても」
「美味しくなる様に」
「そして見た目もです」
「凝ってですね」
「この通りです」
 赤や青、白といった色が奇麗な調和を取ったうえで配されていてしかも菓子の形にも実に合う様になっている。
「奇麗なのです」
「何処までも凝っていますね」
「その凝り方も日本ですね」
「お料理を芸術までにした」
「連合は多くの料理があり」
 それぞれの国もっと言えば地域のだ。
「どれも素晴らしいですが」
「和食もですね」
「素晴らしく、こうしたお菓子もです」
 これまでもというのだ。
「素晴らしいので」
「口にしてもですね」
「楽しめて目でもです」
 こちらでもというのだ。
「楽しめる、まず目で味わう」
「それがですね」
「日本のお菓子です」
 今自分達が見て口にしているものだというのだ。
「私は色々なお菓子が好きですが」
「和菓子はですか」
「園中でも特に。ケーキと並んで」
「お好きで」
「食べていますと」
 それでというのだ。
「幸せになれます」
「幸せを感じられますか」
「そうです。そしてお菓子を食べた後は」
「お茶ですね」
「この渋いお茶を飲めば」
 抹茶、それをというのだ。
「余計にいいですね」
「お抹茶は確かに渋いですね」
 マリアも言う、実際に今も飲んでいるので実感してもいる。 
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