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天使の塔の秘宝達

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第二章

「それやったらな」
「ほな」
「行こうか」
 こう言うのだった。
「そうしよか」
「それでは」
 ビクトリアは玲子に笑顔で応えた、そうしてギルドの事務員にこの依頼を受けると話した。そうしてだった。
 二人で塔に向かいその中に入ったが。
 中に入ると早速二人のケルビム、智天使である四つの頭と四本の足と四枚の翼を持つ彼等が襲い掛かってきた。
 その彼等を蝶のナイフ、持っている部分を半月状に波立った刀身があるそのナイフで倒してからだ。玲子に言った。
「いきなりですね」
「強敵が来たな」
「はい、ケルビムとは」
「天使の第二階」
「並の冒険者で勝てる相手やないです」
「入った時点で即座に殺すか追い出しにかかる」
「天使らしいと言えばらしいですね」
 生真面目でかつ手を抜かない彼等のというのだ。
「天界にいるとこうなるんでしょうか」
「かもな、こっちの天界の天使も生真面目で」
 そしてとだ、玲子は周りを見つつ話した。
「悪く言えば余裕がない」
「その辺りイスラムのペリとちゃいます」
「そして天使とも」
「イスラムの天使は余裕がありまして」
 この世界のイスラムの天使達も同じだ。
「そもそもアッラーの思し召しで」
「人を襲うことはないな」
「それこそ偶像崇拝等がない限り」
 イスラムで最大のタブーである、これはユダヤ教のそれよりも厳しいのではないかとさえ言われている。
「彼等は何もです」
「せんな」
「ですがこの世界のキリスト教の天使達は」
「こうしたこともしてくるな」
「はい、人を襲うこともあれば」
 そしてというのだ。
「戦うこともです」
「あるな」
「今回は神の考えでない様ですが」
「そうなんか」
「確かこの塔はウリエルを讃える塔で」
 天使長の中でも有名な者の一人である。
「ウリエルの宝がです」
「収められてるんやな」
「その様です」
「ほなここの天使達はウリエルの臣下か」
「そうなりますね、では」
「ウリエルに挑むつもりで」
「進んでいきましょう」
 こうしたことを話してだった、ビクトリアは玲子と共にだった。
 塔の中を進んでいった、すると。
 天使やその眷属達が次々と襲い掛かってきた、モンスターも天界にいる者達ばかりで相当に手強かった、しかし。
 彼等と戦いつつビクトリアは玲子に話した。
「強いにしても」
「私達はさらに強い」
「星の者ですから、それに」
 自分が今倒したドミニオンが変わった金塊を拾いつつ話すのだった。
「天使にも弱点がありますさかい」
「そうだ、聖属性ならだ」
「闇に弱い」
「悪魔は逆だがな」
 悪魔は聖属性に弱いのだ。
「闇属性ならな」
「ですからその属性の術で攻撃すればいいです」
「その通りだな」
「そして無属性の武器も」
 これもとだ、自身の神具である蝶のナイフを右手に持って話した。 
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