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小さな洞窟

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第二章

「十センチもない」
「そうなるとな」
「普通の虫も普段遭遇する大型の虫位や」
「しかもそうした大型の虫は数自体は普通の虫よりずっと少ないけどな」
 この世界の大型生物の食物連鎖にそのまま入るからだ、ジャイアントアントやジャイアントスパイダーは大型の獣やモンスターの餌になっているのだ。
「それがな」
「普通の虫はな」
「普通に数が多い」
「そやからとんでもない依頼になるな」
 多くのその時は大型の虫達との戦いになるからだというのだ。
「けれどやな」
「それが神託なら」
「受けるべきやな」
 二人でこうした話をしてだった。
 そのうえでアグノンは欧と共にギルドの事務所に依頼を受けることを申し出た、こうして二人はその洞窟に向かうが。
 小人の茸、食べると身体が二十分の一の大きさにまで小さくなるそれを食べてだった、二人はまずは身体を小さくさせた。服や装備も大きさが一緒になる魔法の茸だ。
 それを食べたうえで洞窟の前に行くとだった、いるのは二人だけだった。それでアグノンは欧に話した。
「厄介な依頼やとな」
「他の冒険者もわかっててやな」
 欧も応えた。
「受けへんな」
「そやな、しかしな」
「自分は感じ取ったな」
「ああ、これが私の依頼やと」
 アグノンは欧に顔を向けて話した、マミーに詰襟のダークグリーンの軍服という恰好が妙に様になっている。
「思ったからな」
「受けるな」
「そしてな」
「領主さんの奥さんのお宝も」
「手に入れていこうな」
「ほなな」
 こうしたことを話してだ、そしてだった。
 アグノンは自分が先に一歩踏み出した、そうして欧と共に洞窟に入るとすぐに巨大な百足達が襲い掛かって来た。
 アグノンは術で百足を数体まとめて燃やして倒して他の数体を凍らせて倒した欧に対してこう言った。
「いきなりな」
「でかいのが出たな」
「百足もな」
「今のわし等の大きさやと」
 どうかとだ、欧も話した。
「普段は何でもない百足も」
「脅威やな」
「ほんまにな」
「こんなのとまともに戦えるか」
「難しいな」
「しかも私達は格闘戦は不得手や」
 このことは職業的にだ、それは難しいのだ。
 それでだ、彼は言うのだった。
「それでな」
「術を使うか」
「神具や」
 アグノンはこれを話に出した。
「それを使ってな」
「そしてやな」
「そのうえでな」
 まさにというのだ。
「戦う」
「そうするな」
「術は使ってたら限りがある、しかし」
 ここでアグノンの後ろに彼の神具たちが出て来た、敵に向かって自爆するアンドロイド兵達に毒ガスが入った砲弾を放つ自走砲が。
 どれも今の主の大きさに合わせて小さくなっている、だがアグノンは彼のその神具達を見て笑って話した。
「この二つさえあれば」
「どんな虫達が出て来てもやな」
「それが獣でもモンスター達でもな」
「大丈夫やな」
「勝てる」
 断言、それであった。 
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