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おぢばにおかえり

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第五十四話 最後の学期になってその十五

「いいことよ」
「そうですよね」
「部活入っていなくても」
「ようぼくコースですし」
 このこともあってというのです。
「毎日何かとありまして」
「こうして自分からひのきしんをさせてもらってり」
「そうしてです」
 そうしてきたからだというのです。
「毎日充実しています」
「夏休みや冬休みの時もよね」
「はい、家にいる日は殆どないですね」
「今日みたいによね」
「はい、おぢばに出ていますね」
「それでひのきしんさせてもらって」
「天理大学に合格する為に勉強しています」
「凄いわね、そこまで伏せ込んでいたら」
 それこそと思いました、それも心から。
「いい用木になれるわ」
「そうですか」
「そして教会長さんになりたいなら」
 本当にそれならと思いました。
「いい教会長さんになれるわ」
「勇んでいきますね」
「そうしてね。ただね」
 ここで私はあることに気付きました、回廊ひのきしんを終わって今も二人一緒に歩いているのですが。
「今日も寮まで送ってくれるの?」
「駄目ですか?」 
 寮への道で隣から聞いてきました。
「それは」
「私お姫様じゃないのよ」
 こう阿波野君に返しました。
「そんないつもボディーガードとか」
「女性を守るのがエチケットっていいますから」
「それでなの」
「はい、それに僕もこうしたいですし」
「私のボディーガードしたいの」
「そうなんですよ」
「私なんかガードしても何もないわよ」
 こう言って思わず首を傾げさせてしまいました。 
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