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フォース・オブ・イマジナリー

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Turn:20 もう一つのブラスター

 
前書き
以前戦ったアマネのファイトを観戦するヤイバ
そこで思わぬユニットを目にすることになる
そしてこの先の目標を目指す先で思わぬ出会いが……… 

 
年端も行かぬ少年がテレビで見ているのは海外のプロリーグの試合
そのファイトで圧倒的な存在感を見せるのはかげろうの頂点に立つ赤きドラゴン
ドラゴニック・オーバーロードの雄姿に少年は瞳を輝かせた
当時を思い返しデッキの一番上のドラゴニック・オーバーロードのカードを眺め口元を緩めるシュン

Turn:20 もう一つのブラスター

カードキャピタルのモニターでプロリーグの試合中継が行われていた
以前ヤイバとファイトした蒼龍アマネがファイトしている
そして対するは青い髪の青年
「雀ヶ森ジンか………あんまり聞かない名前だよな」
「ジンはあまり試合に出たがらないからね」
中継を見ていたヤイバのつぶやきにミライが答えた
「ミライさんこいつ知ってるんですか?」
「アマチュア時代に何度かね………本当に興味のある相手としかやりたがらなくて………アマネとは前にチームメイトだったし、ちゃんとやる気はあるみたいね」

「今日こそ勝たせてもらうから」
「いいえ、今日も勝つのは僕たちですよ」
「「スタンドアップ」」
「マイ」
「ザ」
「「ヴァンガード」」

惑星クレイの海底神殿で対峙する二人のファイター
「士官候補生 エリック」
「フルバウ」

「シャドウパラディンか………俺も初めて見る」
「もっと面白いものも見れるかもよ」
意味ありげな言葉を残して仕事に戻るミライ
入れ違いにシュンが中継を見にやってきた
「シャドウパラディンか………」

「ターンエンド」
後攻のアマネの攻撃が終わりジンの2ターン目となる
「スタンドアンドドロー、すべてを闇に包み込む、我が分身!ライド!」
噴き上がった闇を切り裂いて黒き鎧をまとった剣士が敵を見据える
「ブラスター・ダーク」

「ぶ、ブラスター・ダーク!?」
「本物を見るのは初めてか?」
「お前はあるの?」
「いや、ブラスター・ダークは表舞台にはほとんど出ないからな………」

「ブラスター・ダークで、蒼嵐竜 メイルストロームを攻撃」
ブラスター・ダークの攻撃が決まりメイルストロームの巨体が倒れる

「すっげぇ………」
かつて自分を倒したアマネを圧倒するジンの実力
思わず全身の毛が逆立つのを感じた
「そういえばあなたたちはチャンピオンシップはどうするの?」
「っと、そういえば俺まだグレード2のままだったな………どっかでポイント稼がないと」
「俺もだ、U-20 でもいいんだが敷居が高い」
「え?暁グレード2なの?」
ヤイバの問いかけにシュンは自分のファイカを見せる
「ファイトばかりであまりクエストをやってこなかったからな」
「なら、良いクエストがあるんだけど」

「ユナサン支部のトリオファイトか………」
ミライに渡されたクエストのチラシを見ながらため息をつくヤイバ
「自信がないのか………」
「いや………俺チーム戦の経験なくってさ」
「そんなもの俺だってない、期間に若干の余裕があるとはいえどのみち地区大会などの大きな大会はチーム戦になる、ここでチーム戦の経験を積む意味も兼ねてこのクエストを勧めてくれたんだろう」
「となると………あと一人をどうするかだなぁ」
「当麻で構わないだろう、あいつの実力なら問題ない」
「意外だな、この間コテンパンにしておいて………」
「クランの性質的にも俺にかなり分があった、あいつの実力自体は認めている」
「んじゃ声かけてみるか………」
クエストの相談をするヤイバとシュンをヒトミが見ていた

そして大会当日、クランリーダーの明日川タイヨウの開会のあいさつから始まりヤイバたちは順調に勝ち進んでいった
「焼き尽くせ、ドラゴニック・オーバーロード!」
「ブラスター・ブレードでアタック」
「ゲット!フロントトリガー!」
好調な様子で勝ち進むヤイバたちを上のラウンジから見ている人影があった
「兄さん、またこんなところでさぼって………」
「きょうはちゃーんと許可を取って抜けてきましたよ、面白いファイターがいるといいなぁって」
「そう都合よく………」
「いました」
「ほら………え!?」
思わず駆け寄る女性が男性の指さす方を見る
男性の指さす先にはヤイバとシュンが話している様子が

「ドラゴニック・オーバーロード!」
オーバーロードの口から放たれた炎がマシニング・スターグビートルを焼き尽くす
決勝戦も危なげなく勝利した三人
ヤイバとスグルが拳を合わせているとシュンが横から拳を伸ばした
「俺だってチームの一員なんだが」
三人で改めて拳を合わせる

「これでチャンピオンシップに出られるな」
「まだしばらく期間があるが、その間どうする気だ?」
「そうだな………」
グレード3に上がった自分たちのファイカを見て楽しそうに話すヤイバたち
そんな彼らに拍手しながら先ほどの男性が近づいてきた
「素晴らしいファイトでしたよ、僕も君たちに興味が出てきました」
「雀ヶ森ジン!?」
思わず身構えるヤイバたち
「僕のブラスター・ダークが君たちのユニットに会いたいって言ってるんです、やってくれますよね」
不敵な笑みを浮かべながらブラスター・ダークのカードをヤイバたちに見せるジン

ファイトテーブルのある部屋に案内されるヤイバたち
「すいませんタイヨウさん、兄さんのわがままで」
「アヤカも大変だね………」
ため息を零すアヤカとタイヨウ
日頃から苦労している様子がうかがえる
「僕は好きな食べ物は後にとっておくタイプなんです………なのでまずは君から相手してもらっていいですかね?」
「………後悔しても知らないぞ」
指名されたシュンがテーブルに立つ
「「スタンドアップ、ザ、ヴァンガード」」
惑星クレイの荒野で対峙する二人の体を光が包む
「リザードランナー アンドゥ!」
「フルバウ」
互いのファーストヴァンガードが降り立ちファイトの幕が下ろされる
「鎧の化身 バーにライド、1枚ドローしてターン終了」
「ライド、ブラスター・ジャベリン、こちらも一枚ドローして、髑髏の魔女 ネヴァンをコール、ネヴァンのスキルで、自身をレストして山札からもう一枚ネヴァンをコール」

「いきなり3体並べてきた」
「ネヴァンの効果でターンに1度だけパワー5000のユニットを山札からコールできる、リアガード2体ならバーサ―ク・ドラゴンで1体退却されても問題ないというわけか」

「ネヴァン(5000)のブースト、ブラスター・ジャベリン(13000)でバー(8000)を攻撃」
「ノーガード」
Drive check
【ブラスター・アックス】
トリガーなし

ブラスター・ジャベリンの槍がバーの鎧に突き刺さる
1st damage
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「ライド、バーサ―ク・ドラゴン」
ライドしたシュンは相手の布陣をよく見た
「バーサ―ク・ドラゴンのスキル、ヴァンガード後ろのネヴァンを退却」
「なるほど、そう来ますか」
バーサ―ク・ドラゴンの放った炎にネヴァンの体が焼かれる

「リアガード後ろのネヴァンを残しておけば、スキルを使った場合あの位置でレストするわけだからリアガードの火力が落ちる、彼は冷静だね」
シュンのファイトを見た太陽が感心したようにつぶやく

「ベリコウスティ・ドラゴンと希望の火 エルモをコール」
リアガードを展開し攻撃の態勢を整えるシュン
「バーサ―ク・ドラゴン(10000)でアタック!」
Drive check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル=バーサ―ク・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(20000)

バーサ―ク・ドラゴンの放った炎が今度はブラスター・ジャベリンに襲い掛かる
1st damage
【漆黒の乙女 マーハ】
トリガーなし
2nd damage
【暗黒の盾 マクリール】
ドロートリガー
パワー=ブラスター・ジャベリン(18000)
「エルモ(11000)のブースト、ベリコウスティ・ドラゴン(31000)でブラスター・ジャベリン(18000)にアタック」
「秘薬の魔女 アリアンロッド(10000)とブラスター・ジャベリン(10000)でガード」
アリアンロッドとブラスター・ジャベリンを蹴散らすベリコウスティ・ドラゴン
ヴァンガードめがけてその腕を振り下ろすが槍で受け止められてしまう
「いきなりやってくれますねぇ、今度は僕の番です、すべてを闇に包み込む、我が分身!ライド!」
噴き上がった闇を切り裂いて黒き鎧をまとった剣士が敵を見据える
「ブラスター・ダーク」 
 

 
後書き
次回予告
「兄さんにも困ったものね」
「アヤカがしっかり者なのがせめてもの救いだよ」
「迷惑ばかりかけてごめんなさい」

turn:21 シャドウパラディン

「気にしてはいないよ」
「自由が好きっていうのもわかるけど周りの迷惑も考えて………」
「あの………アヤカ、長くなるからその辺で………」
「大体いくら実力があるからってタイヨウさんも………」
「飛び火した!?ちょっとアヤカ!?」 
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