| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十二部第一章 マウリアの人口統計その三十

「だが当然ながらだ」
「連合とエルロパのですね」
「バランスを取ることはですね」
「それは怠らない」
「そうなのですね」
「マウリアはバランサーだからな」
 人類の国家のそれだというのだ。
「連合にはイスラエル、エウロパにはスイスがあるが」
「我々は人類全体のですね」
「バランサー国家となっていますね」
「連合とエウロパの」
「そしてやがてはサハラの」
「だからそれは忘れない」
 連合とエウロパの間のバランサーはというのだ。
「決してな」
「内政に重点を置きつつも」
「そちらもですね」
「忘れない」
「そうしますか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうしていこう、いいな」
「わかりました」
「ではその様にして」
「そして、ですね」
「今は、ですね」
「エウロパに肩入れしますか」
「そうしていくが思うと」
 ふと思ったことだ、クリシュナータが今。
「連合に肩入れしたことは少ないな」
「それはそうですね」
「常にあの国の方が強いですから」
「それも圧倒的なまでに」
「国力も人口もありますし」
「技術も進んでいますので」
「あの国とエウロパはだ」
 対立しているがそれでもというのだ。
「双方拮抗しているかというとだ」
「違いますね」
「それは全く、ですね」
「常に連語が圧倒しています」
「それこそブラウベルグ以前からです」
 人類社会が宇宙に進出し本格的に宇宙の時代になった頃からだ、その頃から連合は国力において他国を遥かに凌駕していた。
「連合は圧倒していました」
「エウロパ、ひいては我がマウリアも」
「圧倒しそのうえで」
「巨大な姿を誇示していました」
「我々は連合の同盟国でもある」
 このことは確かだというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「連合の一人勝ちであってはならない」
「そうなればマウリアの存在理由がなくなります」
「連合に入るよりもバランサーの方がいい」
「我々の立場そうしたものなので」
「それで連合とエウロパの間に立ちだ」
 巨大な連合とその連合に対するには小さいエウロパのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「バランサーとなるにはですね」
「やはりエウロパに肩入れする」
「そうしないとエウロパも連合に敵わず」
「我々もバランサーになれないので」
「連合には殆ど肩入れせずにだ」
 そのうえでというのだ。
「エウロパに肩入れしている」
「左様ですね」
「連合に対しては分裂しない様にしていますね」
「あの国も分裂しない様に様々な法的なものを定めていますが」
「我々からしても」
「そうしていますね、そうした時は
「連合の分裂も望んでいない」
 彼等の一人勝ちもだが、というのだ。
「それでもだ」
「分裂もですね」
「そちらもですね」
「我々はそうですね」
「だからこそ」
「実は彼等のバランサーもしている」
 連合全体のというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧