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おぢばにおかえり

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第五十四話 最後の学期になってその八

「学生ですし後で図書館に入って勉強するつもりですから」
「そういえば阿波野君結構成績よかったわね」
 聞く限りそうです。
「天理大学も目指していて」
「はい、入学した時に決めましたから」
「天理大学に行くって」
「ですから」
 それでというのです。
「今から勉強しています」
「しっかりしているわね」
「ただ。勉強って身体動かしているとかえってはかどるんですよ」
「阿波野君はそうしたタイプなのね」
「ですから休日ですが暇ですし」
「今日はようぼくコースのひのきしんもなくて」
「ですから来ました」
「それで回廊で?」
「はい、一周拭かせてもらって」
 そうしてというのです。
「後は図書館に入って勉強しようかなと」
「何か真面目ね」
「だって天理大学行きたいですから」
 学業のことを言ってきました。
「大学に合格する位には」
「勉強してるの」
「そうしています」
「そこまで天理大学に行きたいの」
「はい、絶対に」
 私の方を見て熱い声で言ってきました。
「そう思っています」
「それで宗教学科に入るのね」
「そのつもりです」
「そこまで入りたい理由が」
 私にしてはです、何時の間にか一緒に歩いています。私はお買いものは終わっているのですが何か自然に教会本部に向かって歩いています。
「どうもね」
「普通のサラリーマンのお家なのにですか」
「教会長さんになりたいの?」
「はい、実は」
「大変よ」
 このことは真剣にお話しました。 
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