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オズのキャプテン船長

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第三幕その一

               第三幕  出港して
 船長達はリンキティンク王の国で五日程滞在してそのうえでいよいよ出港となりました、その時にです。
 王様は王子と一緒に皆を港まで見送ってから皆に貸す船についてお話しました。
「そこに行けと言うだけでじゃ」
「行けるんだね」
「一切操船の必要はない」
 まさにと船長にお話します。
「よい船じゃぞ」
「それは凄いね」
「そして船を動かす楽しみを味わいたいならな」 
「その場合はだね」
「動かせる」
 それも出来るというのです。
「ちゃんとな」
「それはいい船だね」
「しかも中によい食堂やお風呂もあってじゃ」
 そちらの設備も整っているというのです。
「船の底がボタン一つで透明になってじゃ」
「海の中を観ることが出来るんだね」
「うむ、海に接している部分全部がな」
「それもいいことだね」
「だからじゃ」
 それでというのです。
「最高の船旅になるぞ」
「よし、それでは」
「鮒旅を楽しんでくるのじゃ」
「そうしてくるよ」
「こうした船旅を楽しむこともね」
 笑顔で言うトロットでした。
「冒険だから」
「それではね」
「そう、是非ね」 
 まさにというのでした。
「今から冒険の旅に出ましょう」
「海にね」
「海に出たら」
 その時のことをお話する教授でした。
「色々と面白いものを観て学べるから」
「楽しみだね」
「そちらもね」
 モジャボロにこう答えるのでした。
「ずっと楽しみにしていたし」
「今からそれがはじまると思うと」
「期待していて」
「心がうきうきとしているね」
「これまで通りね」
「海の旅もいいものよ」
 ビリーナも期待しています、それが態度にも見えています。
「私も大好きよ」
「えっ、そうなんだ」
 カルロスはそう聞いて驚きました。
「ここに来る時に凄い嵐に遭ったのに」
「ドロシーさんと一緒にね」
 神宝もその時のことを言います。
「危うくどうなるかだったのに」
「それでも好きなんだ」
 ジョージは首をかしげてさえいます。
「てっきり二度とって思ってたけれど」
「それも大好きなんて」
 ナターシャっまさかと言うお顔になっています。
「凄いわね」
「それはどうしてなの?」 
 恵梨香はビリーナ自身に尋ねました。
「海の旅が好きな理由は」
「二度目からね」
 ビリーナは恵梨香達の疑問に答えました。
「素敵な旅ばかりだったからよ」
「だからなのね」
「そちらの旅も好きなのよ」
「そうなのね」
「最初のオズの国に来た時もね」
 危うくだったその時もというのです。 
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