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レーヴァティン

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第百十八話 古王国その三

「着けることになるな」
「そうなるね」
「ああ、じゃあ俺達はな」
「このままだね」
「東に進んでいくな」
「そうするね」
「降らない諸都市は攻めて」
 その様にしてというのだ。
「降すな、まあそんな勢力が出ないことを祈るさ」
「そうだね、後盗賊団とかは」
 剛はそうした勢力についての話もした。
「水賊とかね」
「そんな連中はどうしようもない悪質な連中はな」
「降すどころかね」
「滅ぼすな」
 攻めてというのだ。
「そうするけれどな」
「悪質でないなら」
「それならな」
「降ってもいいね」
「ああ」
 それならと言うのだった。
「そうして俺達の軍勢に入れるさ」
「軍勢は多いに越したことはないからな」
「あくまでこちらが食べさせられてね」
「給料を払えるな」
「その範囲内だけれど」
「軍勢は多い方がな」
 何といってもというのだ。
「いいからな」
「だからだね」
「そうした賊連中もな」
「加えていってるんだね」
「賊は大抵食い詰めだろ」
「そうそう、そういう手合いが多いね」
「そうした連中ならな」
 様々な理由でそうでもしないと生きられなくなった者達ならばというのだ、賊になるしかなくなってだ。
「食えるっていう条件ならな」
「もう悪いこともね」
「しない様になってな」
 そうなってというのだ。
「軍にもな」
「入ってくれるな」
「そうなるからな」
 それ故にというのだ。
「その様にしていくな」
「それじゃあね」
「確かに。賊はです」
 その彼等のことについてはだ、順一が話した。
「減らすにはです」
「滅ぼすだけじゃなくてな」
「そうして軍勢に入れることもです」
「いいことだよな」
「はい、硬軟両方で」
「俺達のモットーだしな」
「賊でも戦よりも」
 それよりもというのだ。
「やはりです」
「降すことだな」
「確かにどうにもならない腐った連中は」
 順一もそうした者達にはこう言った。
「滅ぼすしかないですが」
「それでも大抵の奴はな」
「はい、過去の罪は問わないともです」
「言ってだな」
「降ればです」
 それでというのだ。
「いいとしましょう」
「悪党じゃないとか」
「賊でもです」
「降らせてそうしてか」
「兵士として戦ってもらいましょう」
「それがいいか」
「はい、ですが」
 それでもとだ、順一は話した。 
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