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ユア・ブラッド・マイン 〜phantom vocal〜

作者:ケンケン4
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10話〜ジェシカ

 
前書き
なんだかんだ10話行ったのだった。
 

 
それからルートヴィーゲから魔鉄製のUSBメモリーを受け取り、さっそく放課後、蜃気楼に俺達は足を向けた。

「あら〜。幻、柊ちゃん、いらっしゃい〜。」
「マスター、テーブル席借りるぞ。」
「借ります!」
「それとマスター。ノーパソ借りるぞ。」
「借ります!それとパンケーキとコーヒー2つ!」

そう言って俺たちはノートパソコンを借りテーブル席に座るとさっそくUSBメモリーを差し込んでそのデータを見る。マスターは「あら〜。元気ね〜。」とか言っている。

「……。」
「ねえ、幻。そのUSBメモリーの中に何が入ってるの?」

柊が首を傾けながら聞いてきたので俺はノートパソコンを弄りながら。

「簡単に言うとその時の構成員や被害者とかの名前や戦闘があった場所とかだな。たぶんルートヴィーゲ先生のことだから細かい個人情報とかはカットしてると思うけどな。」
「ふーん。」
「ふたりとも何をしてるのかしら?」

そう言ってマスターがパンケーキとコーヒーを持ってきたので俺はそのままノートパソコンを操作しながら。

「渋谷の大抗争について。俺の記憶の手がかりがあるかもしれないからな。」
「あら〜。幻ったら記憶の事はどうでもいいって言ってたのに。柊ちゃん効果かしら?」
「やっぱり持つべき魔女は私だよね?幻!」

俺は1回パソコンを操作する手を止めて。はあ、とため息を吐いて2人を見る。

「あのなぁ……。」
「あ、幻!照れてるの?よしよししてあげよう!優しいな。私は!」
「……。」
「うお!?幻!怖いよ?何その目?
いやっ、待ってこの前の続きしてあげるから許して?ね?」
「なんだよ?この前の続きって?」
「これの事!」

そうして柊の取り出したのは俺が1週間前に寝ぼけてベッドの上で柊に抱きついている写真だった。俺は血の気が引く感じを味わいながら、柊に。

「すぐにしまえ。今すぐに。」
「あら〜?柊ちゃん何かしら〜?……。
きゃあ〜!幻、意外と大胆なのね!貴方!見直したわ〜!」
「マスター、柊……勘弁してくれ。」

俺はもうこの2人を完璧に無視してノートパソコンを操作するのを再開していると1人の名前が目に止まった。

「加藤美羽?」

俺はその人物のファイルを開いて、写真を見たところで手が止まった。

「幻!他にもいろいろ写真あるよ?この写真とか……って幻?」

柊が端末で写真を選んで俺に見せようとしたところで止まった。そして気づいただろう。さっき以上に俺の血の気が引いているのを。

「加藤……美羽……。」
「幻……?
!?ダメ!!みちゃダメ!!幻!!」

そこに映っていたのは加藤美羽と表示されている柊未来にそっくりな女の子の姿だった。その姿を見てもう一度柊を見る。柊は今にも泣きそうな顔をして立ち上がるとバン、と走って蜃気楼を出ていった。

「柊!」
「柊ちゃん!?
……幻!?」

俺も立ち上がって柊を追いかけようとしたが頭がぐわんとまるでぼやけた感覚を覚えてその場にしゃがみ込んだ。するとマスターが慌てて駆け寄ってくる。

「ちょっと!?大丈夫!?幻!それに柊ちゃんも!いきなりどうしたのよ?」
「……そうか。そうだよ……。
……マスター。止めないでくれ。柊を追ってくる……。」

俺は机に手をかけて再び立ち上がると蜃気楼を出ようとする。

「あんた!フラフラじゃない!そんなんじゃ……」
「追わせてくれ!!頼むよ!!」

俺はキッとマスターを睨んで威圧するとマスターは少し考えて。

「分かったわ。そこまで言うなら追いなさい。」
「……。」

俺はそれを聞いて柊がドアを開けたように蜃気楼を飛び出した。
そして誰も居なくなった蜃気楼でマスターは。

「……柊ちゃん。幻。」

2人の名前をボソッと呟くと電話を取り出して。

「もしもし……ちょっとお願いがあるの。」  
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