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デート・ア・ライブ~Hakenkreuz~

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第十四話「戦いの後」

天宮市にある来禅高校で起きた生徒の集団衰弱と同高校における大爆発から一日が経過した。既に高校の修繕は終わり翌週から問題なく再開されるだろう。

しかし、校舎の様に簡単に傷を治せている訳ではない者存在した。天宮市の外れにある街道を一人の女性が歩いていた。あちこちに傷を負い右足を引きずるように歩くその姿に見る者が見れば絶叫すら上げそうなほど痛々しい姿であった。

【SS】と呼ばれる彼女はとある目的の為に傷を修復する間もなく必死にある場所に向かっていた。本来なら既に到着しているはずだったが昨日ナイトメアが起こした出来事のせいで予定を変更し介入せざるをおえなかった。

「あと、少し…で、」

彼女は必死に進み続ける。自分の目的の為に。しかし、そんな彼女の意志とは別に体は限界を迎えており言う事を聞いてくれていなかった。故に

「…あ」

彼女は崩れ落ちる様にその場に倒れ込む。意識は朦朧としており視界は歪むと同時に暗くなっている。誰かが駆け寄ってくる気配もしたが今の彼女はそんな事を気にしてはいられなかった。

「い、か…なきゃ…」

それを最後に彼女は完全に意識を失った。















彼女がいた場所から少し離れた場所。かつて起きた南関東大空災の影響で廃園となった遊園地に人の姿があった。これから夏になり厚くなると言うのに枯草色のロングコートを羽織った男はとある人物を待っていた。

「…相変わらず季節感ないね~、大尉は」

新たにやってきた男、来禅高校の制服を着たその青年は枯草色のロングコートを着た男、大尉へと声をかける。その声を聞き青年の方へ体を向けた大尉はコートの内側から大きめの封筒を差し出す。

「たはは~、大尉は全然喋らないね。まあ、今に始まった事じゃないとは言え」

青年は封筒を受け取ると中を確認する。中には少し厚めの札束といくつかの資料らしき物が入っていた。それを確認すると青年は制服の胸ポケットからUSBを取り出し大尉へと渡した。

「そこにも書いてあるけど一応報告しておくよ。今のところ確認できたのは【ナイトメア】、【プリンセス】、【ハーミット】そして【SS】。それと昨日俺が倒れている間に五年ぶりに【イフリート】が現れたみたいだ。ただ【プリンセス】と【ハーミット】の反応はいまのところない。殺されると言う可能性もあるが最近別クラスに【プリンセス】に似た少女が転入してきた。恐らく何らかの方法で霊力を封印ないし観測に引っかからないようにしてあるのだろう」

青年は先ほどとは違い真面目な風に言った後一息つき続けた。

「恐らく何か大きな組織がバックについている可能性がある。今のところそれが何かまでは分からないけどな。それと【SS】についてだが今のところ目的は不明。何かを探しているようだがそれが何かまでは分かっていない。ただ、目的は我々に近いと思われる」
 
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