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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  第5話『爆進!邪悪なる侵略者』

『─それでは次のニュースです。ベビーゴジラを含め、複数の生物を誘拐し、違法な実験を行っていた罪で、生物研究所の所長に死刑判決が下されました。』
テレビのニュースは、先日起きた事件の裁判の様子を映し、その実刑判決を放送していた。
「当たり前だな。この結果は。」
「あら雅がそんなことを言うなんて珍しいわね。」
「奴は50人以上の人を虐殺したんだ。法的に死刑になる選択肢は避けられない。」
「そうだよね…」
雅の言葉にフェイトは悲しそうに言う。
「フェイト、確かに死刑制度は残酷かもしれない。だが、ああいう悪人を野に放つことはしてはいけない。」
「なら終身刑でも問題ないと思う。」
「それは違う。自分を奪われて死ぬまで牢屋で暮らすなら、あっさり死刑になる方が、犯罪者にとっても苦しくない。それに、終身刑になった囚人が獄中死をした場合、清掃や埋葬費でコストがかさむ。獄中死をしそうにない囚人を終身刑に、獄中死をしそうな囚人は死刑に、使い分けるしかないんだ。僕だって、あの男には終身刑を言い渡して死ぬまで何も出来ない苦痛を味合わせたい。だが、おそらくあの男の場合は解剖出来ない苦痛から、自身を解剖しかねない。」
「刃物がないのにどうやって?」
「資料を読んだが、あの組織は解剖の際に魔法を使って切断していたことが解った。そうなれば、それで自分を切ることなど容易い。だから、獄中死を起こさせないためにも、死刑しか方法がないんだ。」
「そうなんだ…」
フェイトは何ともいえない声で返事を返す。
「フェイト、そろそろあの所長の意見が聞ける。」
雅達はテレビに目を向けた。

『それでは被告、何か意見はありますか?』
裁判長は死刑を言い渡して所長に意見を求める。
『死刑ですか?この私が?いいでしょう。ただし─』
所長はそう言うと身体をモゴモゴと動かし、
『殺せるのならね!』
黒い身体に複数の黄色い目が付いた怪物に変貌する。

「あれは、インベーダー!?フェイト、僕が対応する!」
【ATTACK RIDE-WARP-】
雅はワープのアタックライドを使って裁判所に向かった。

「素晴らしい!実に素晴らしい!やはり進化はとても甘美だ!この素晴らしさ、是非ともみんなに教えてあげたい!」
その怪物─インベーダーは身体を液体状にさせ、傍観者を含め、中にいた国民を全て取り込むと、数体に分裂する。
「遅かったか!」
そこに雅が着く。
「おや、君か。どうだい、進化とは、とても気持ちよく素晴らしいものだろう?」
インベーダーは分裂した仲間に聴く。
「ああ、なんて最高なんだ!」
「これこそ俺達の求めていたものだ!」
「雅国家象徴も来ましょう?」
インベーダーとなった国民は口を揃えて言う。
「それはお断りだ!」
【SUMMON RIDE-STERN THE DESTRUCTOR-】
雅はシュテルを召喚する。
「おや、お久しぶりですね、ミヤビ。」
「厄介な危険生物がいる。殲滅の協力を頼めるか?」
「それなら、闇王(ディアーチェ)雷刃(レヴィ)の方が適任ではないですか?」
「奴らに物理攻撃は効果が薄い。それに、奴らは砲撃に強い耐性とそのエネルギーによる進化能力を持つ。滅却するシュテルの方が相性がいい。」
雅はシュテルに説明をする。
「お話しは済んだかな?」
インベーダーは雅達に襲いかかる。
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
雅はディロードに変身し、インベーダーの攻撃を避ける。そして、
【ATTACK RIDE-LAEVATEIN-】
ディロードはロードスラスターをレヴァンティンに変えてカートリッジをロードする。
「飛竜一閃!」
ディロードは炎の斬撃でインベーダーを攻撃する。
「ぐっ、アアアアアッ!」
その斬撃を受けたインベーダーは悲鳴をあげながら爆発する。
「なるほど、ですから私の力が有効と。それなら行きましょう。パイロシューター!」
シュテルは爆発性の弾魔法を放ちインベーダーを爆破してゆく。
「所長、まさかそんな危険な研究までしていたとは!」
[schlangeform]
ディロードはレヴァンティンを連結刃形態に変える。
「危険なものではないさ!進化とは、生物が持つ必然なのだよ!」
インベーダーは右腕に融合しているストレージデバイスから直射魔法を放つが、ディロードはレヴァンティンを使って螺旋状の防護壁を作り、それを打ち消す。
「お前達の行為は進化ではない!進化というものは生態系に影響を与えずに適した変異を行うことで、お前達インベーダーの行為は外部の物質を取り込んだことによる環境侵食だ!」
ディロードはレヴァンティンに炎を纏わせて振るうが、インベーダーはラウンドシールドを使ってそれを防ぐ。
「インベーダーの生態系にとっては、これこそが進化なのだよ!」
「ただのエネルギーから生まれたバグの塊が進化と呼べるか!」
「君たち人間の手によって生み出されたのに、それをバグ扱いとは、いただけないね!」
「確かに、人間が作ったかもしれない。だがそれは、お前達の世界の人間で、この世界の人間とは無関係だ!」
「それは違うね!我々にとっては人間はどこまでいっても人間だ!」
ディロードとインベーダーは激しい攻防を繰り返すが、
「やはり話し合いは無理か。シュランゲバイセン・アングリフ!」
ディロードはレヴァンティンを使ってインベーダーを巻きつけると、それを引き寄せてシュテルの方へ投げる。
「シュテル、今だ!」
「はい。集え赤星、全てを掻き消す(ほむら)となれ。ルシフェリオォォォン…ブレイカー!」
シュテルはインベーダーが放っていた魔力を収束させて砲撃を放つ。
「読めていたよ!」
インベーダーはプロテクションを使ってルシフェリオンブレイカーを防ぐ。しかし、
「それはこちらの台詞です。ルベライト!」
シュテルは拘束魔法をインベーダーに放つ。
「走れ赤星、全てを掻き消す炎と変われ!真ルシフェリオンブレイカー!」
「駆けよ隼!シュツルムファルケン!」
シュテルとディロードの必殺技がインベーダーに直撃する。
「今さら、私一人をどうにかしたところで、何も変わらないよ。」
インベーダーはそう言い残して爆発した。
「何も変わらない…まさか…」
雅は変身を解除する。
「恐らく、残党が複数いるのでしょう。」
「それはありえる。警察庁と防衛庁に連絡が必要だ。」
「そうですね。」
シュテルはそう言い残してカードに戻る。
「まずはリンディ長官と八坂防衛大臣に連絡だな。」
雅はマシンディローダーに乗り防衛庁に向かった。

「今朝のニュースは見ていましたね?」
「はい。映像も残っていましたので確認しましたが、あの私達みたいなのは何ですか?」
ニャル子は雅に質問する。
「あれは『(チェンジ)ゲッターロボ-世界最後の日-』に登場するインベーダーと呼ばれる知的生命体です。」
「遅くなって済まないわね。」
雅が説明していると、リンディがやってくる。
「リンディ長官、わざわざ御足労ありがとうございます。」
「挨拶はいいわ、八坂防衛大臣。それよりも、インベーダーについて、雅国家象徴はなにかご存知ですか?」
「はい。奴らはゲッター線と呼ばれる放射線に近い物質から誕生した生命体で、有機物、または無機物と一体化することで独自の成長を行いますが、その中心核となるものは黒い液体状の身体に無数の黄色い目で構成されています。」
「それがあの時に見せた本体ね。」
リンディは所長が傍観者を飲み込む瞬間を指して言う。
「はい。インベーダーにエネルギー攻撃は効果が無く、逆に彼らを進化させてしまいます。」
「元がエネルギーの変異体だからですね。」
ニャル子は言う。
「その通りです。また、物理攻撃は有効打にならないわけではありませんが、その場合は奴らの目を全て潰さないと倒せず、別のインベーダーと合体した場合、その目は復活してしまいます。なので、一番有効打となるものは現状では炎属性での攻撃で爆発させて誘爆によって目を破壊するしかありません。」
雅は説明をした。
「わかったわ。各区域内に炎を扱える警官、または高い物理攻撃を行える警官を配備して、国民にはエクシードデバイスの利用を止めておくわ。」
リンディはすぐに行動に出て、その場は解散となった。

その日以来、インベーダーは次々と現れるようになった。
「こいつら、数が多い!」
「アンク、お前も手伝ってよ!」
「その前に、今日のアイスを渡せ!」
「私のエクシードデバイスなら、あいつらを倒せるわ!行くわよ、フレイムアイズ!ストライクビート!」
職員は総動員でインベーダーの駆除を行っている。すると、インベーダーの一体が重機を取り込み巨大なロボットのようなインベーダー、メタルビーストに変異する。
「機械と融合した!?」
「ここは僕に任せて下さい!」
【ATTACK RIDE-MAZINGER Z-】
雅は職員を逃がし、マシンディローダーをマジンガーZに変える。
「パイルダーオン!」
雅はマジンガーZに乗り込む。
「メタルビーストが相手なら、この一撃で倒せるはず。ブレストファイヤー!」
マジンガーZの放つ熱攻撃はメタルビーストの身体をみるみるうちに溶かしてゆく。
「これでよし。ッ!」
雅は驚く。なんと、新たに3体のメタルビーストが出現する。
「それなら、くらえ!ルストハリケーン!」
マジンガーZは酸性の突風を放ち、メタルビーストを酸化させて撃破する。しかし安堵したのも束の間、なんと更に5体のメタルビーストが出現する。
「これではきりが無い!」
マジンガーZは構えるが、メタルビーストはそれを気にせず空へ向かう。
「奴ら、何が目的だ!」
マジンガーZは身構えるが、そのすぐ後に破片となったメタルビーストの残骸が落下してくる。
「一体何が!?」
雅は驚くが、その理由はすぐに解った。なんと、上空から巨大な龍の骨組みのような機械が落下してきているからだ。
「あれは、真ゲッタードラゴン!?」
雅は新たなる脅威に、様々な思考を張り巡らせる。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
落下してきた真ドラゴン。中にいたのは歴戦のゲッターチーム。しかし、それ以外にも悪魔が潜んでいた。次回、『悪夢!復活の早乙女博士』お楽しみに 
 

 
後書き
新カード紹介
マジンガーZ:マシンディローダーをマジンガーZに変えるカード。 
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