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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百三十五話 読書部の中でその九

「動いて戦っていたんだ」
「そうよね」
「間違ってもあんな国にしようとはね」
「考えてなかったわね」
「あんな国潰れるから」
 普通に考えてだ、何十年もあの状況で存在していること自体が異常だ。
「まずね」
「そうよね」
「他の国が助けても」
「あまりにも変な国だから」
「まああの体制の維持だけを考えて」
 将軍様の世襲制の独裁体制をだ。
「それで国民の人達の生活はね」
「放り捨てているから」
「だからね」
 それでだ。
「あの状況で何十年ももってるのね」
「そうなんだろうね、けれど権力者だけ守って」
 その贅沢な暮らしと権力をだ。
「国民は餓えて死ねとか」
「そんな国はね」
「まともな人は目指さないから」
 二千万の人達が餓えている様な国はだ。
「それこそね」
「まともじゃない人が選ぶのね」
「それも相当なね、チェチーリアさんもそう思うよね」
「僕もあの国は滅茶苦茶おかしいと思ってるから」
 これがチェチーリアさんの返事だった。
「だからね」
「それでよね」
「そう、本当にね」
 あの国についてはだ。
「最悪の国だよ」
「漫画に出て来るみたいな国ね」
「悪役でね、ギャグ漫画にしても」
 残念ながら実在する国だ、漫画という創作の世界だけでなく。
「おかしくない国だし」
「本当にギャグ漫画に出てもおかしくないわね」
「滑稽な位滅茶苦茶だからね」
「何もかもがね」
「それであの国の人はね」
 本当にこの国の人だけはだ。
「八条学園にいないんだ」
「世界の国で唯一なのね」
「あとシーランドとかの人もいないけれど」
 モロッシアとかセボルガとかワイとかだ、後はニコニコ共和国なんて国もあった。所謂ミクロネーションという個人や家族が国家だと言ったユーモアのある国々だ。
「そうした国の人はね」
「ああ、シーランドって」
 チェチーリアさんはこの国の名前を聞いてすぐに言ってきた。
「イギリスの方にある」
「そう、海の上にね」
「元々基地か何かで」
「それがね」
 殆どジョークな感じでだ。
「イギリスから独立宣言して」
「一応国なの?」
「まあイギリスはいい顔してないみたいだけれど」
 勝手に独立したという認識みたいだ、イギリスとしては。
「それでも国というとね」
「国なのね」
「国連には入っていないけれど」
「日本だと動物王国?」
「あそこは独立宣言していないから」
 日本からそうしていない。
「また違うよ」
「シーランドとは違うのね」
「うん、あそこはそうした名前のところで」
 動物王国という、だ。
「シーランドとかはミクロネーションっていうから」
「小さな国ね」
「そうなんだ、本当にネットで個人がやってたり家族で言ってたり」
「冗談みたいな感じで」
「名乗ってる、ユーモアだから」
 そうしたものだと思う、調べてみると結構な数の国がある。
「そうした国の人もね」
「来ていないのね」
「そうなんだ、ただ国連に加盟している国では」
 つまり正式に国と認められている国はだ。 
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