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仗助にもしも双子の姉がいたら?ネタ

作者:蜜柑ブタ
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天井裏の部屋の青いバラ

 
前書き
東方ミナミのスタンド名は。


『ブルー・ブルー・ローズ』(バービーボーイズの曲名)になりました。


……筆者が、BlueRoseで検索して見つけてきた物です。


今回は、オリジナル回。

杜王町中に根を張り巡らせていたスタンドがなにをやっていたのかが発覚。 

 


 空条さん、…絶句してるよ。
 そりゃ、私だって絶句したよ。見つけたときは。
「どうします? “コレ”…。」
「……緊急ですって、いきなり連絡してきたかと思えば、コレか…。」
 私達の前には、家の天井裏の部屋に大量に敷き詰められた、赤い茎の青いバラの花。
 つまり、私のスタンド『ブルー・ブルー・ローズ』(※名付け親:仗助)が、勝手にどこからか、誰からか奪ってきた寿命がバラの花という形で大量にあったわけで…。
 どうやってこれを見つけたかというと、死んだ形兆が杜王町中にブルー・ブルー・ローズが張り巡らされていると言っていたのをふと思い出し、なにをやってるんだろうっということで調べようとしたブルー・ブルー・ローズに導かれるようにずっと長いこと誰も入ってなかった家の天井裏の部屋に入ったら、大量の赤い茎の青いバラがあったわけです。
 どこから、誰から収穫した花(寿命)!?
 で、パニックになって、つい空条さんに連絡。そして仗助も合流して今に至る。
「あれからブルー・ブルー・ローズの青いバラの花を調べたが、誰かの体に入らない限りは枯れないらしいな。つまりここにある花がどこで、いつ収穫されたのかは分からん。」
「数百本どころか…、千本単位でありそうっすよね…。姉ちゃん…、だいじょうぶ?」
「…うん。」
 仗助が心配してくれる。
 私にとっては、忌まわしい花…。生命から奪い取った寿命。こんなにたくさん…。
 杜王町に根付いて、なにをやってるのかと思ったら、無差別にこんなに…!
 あっ、めまい…。
「姉ちゃん! しっかり!」
「…仗助…、私、知らないところで誰よりも命を奪いまくってたんだ…。下手な殺人鬼より圧倒的に殺人してるよ…。」
「姉ちゃんの意志じゃないんだろ!? じゃあ、姉ちゃんのせいじゃねぇよ!」
「これだけの量を集めるとなると、十数年はかかっているだろうぜ。」
「ってことは…、私が4歳の時から…。」
「しっかりしろ、姉ちゃん!」
 これだけの花…、もしあの時、花京院さん達に渡せていたら……。
 あ、涙が…。
「……すぐにこいつを処分するのは無理だ。だが、今すぐ使うべき相手はいるはずじゃないのか?」
「えっ?」
「お前達の爺さんだ。」
「あ!」
 そうだ。お爺ちゃん、花が一本しか入ってないんだ! じゃあ来年死んじゃうよ!
 でも…。
「使って…いいのかな…?」
「元の持ち主に返そうにも、持ち主が分からんからな。それに死んでいる可能性もある。なら…、無駄にする方がよっぽどマズいっちゃ思わねぇか?」
「…っ。」
「お前が誰よりも自分のスタンドを嫌っているのは分かるぜ。だが、このまま悪党の手に渡すか?」
「! それは…もっとイヤ!」
「なら、それでいいんだぜ。」
 空条さんは、そう言った。
 私は、少し考えてから、青いバラの花の束を掴んだ。
「ねえ、仗助…。」
「な、なに?」
「日本人の平均寿命ってどれくらいだっけ? お爺ちゃん、今55歳だよね?」
「は、80以上とか、90くらい生きりゃ上等じゃねぇの? そりゃ、100までいけばもっといいかも、だけど…。」
「じゃあ、もっとか…。」
「やんの? 姉ちゃん?」
「…それ以外に使い道が今思い付かない。それとも、来年お爺ちゃんが死んでもいいの?」
「な、わけないじゃねぇか!」
「なら、決まり。」
「お、俺も手伝うから!」
「いいよ。私がやるの。」
「いいや! 俺も手伝う!」
「仗助!」
「姉ちゃんが全部背負う事なんてねぇんだ! もっと俺を頼れよ!」
「………馬鹿弟。」
 そんなこと真剣に言われると涙がまた出ちゃうでしょうが!
「俺も手伝ってやるぜ。」
「空条さん…。」
「少しぐらい負担を肩代わりさせな。これでも年上だぜ?」
「…もう。」

 結局、私達三人で、お爺ちゃんに青いバラの花を入れた。もちろん悟られないようにこっそりと。
 お爺ちゃんは、勘が良いからもしかしたら気づいているかも知れないけれど。有無なんて言わせない。
 これは、私の勝手だから。

 あと…、まだ天井裏に花は山ほどあります。
 残りの花の処分も考えとかないといけないな…。
 空条さんがSPW財団に頼んで保管して貰うか?って提案してくれたけど、ブルー・ブルー・ローズのことだから、減った分だけ、またどこからか増やす可能性があるので保留した。

 
 

 
後書き
ブルー・ブルー・ローズは、勝手にどこからか、誰からか寿命を奪って青いバラの花にし、家の天井裏に隠していた。
その大量にあった青いバラの花の一部を、アンジェロに1回殺されて、死んだことが無かったことになって、残り寿命1年しか無かった祖父・良平に。
果たしてそれが正しいのかどうかは、誰にも分からないけれど……。悪党の手に渡るよりは……。
 
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