| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十三話 おさづけの理その十一

「まだ卒業式があるけれどね」
「学校生活最大のイベントね」
「その時になったって感じよね」
「おぢばの学校にいた場合の」
「ええ、おぢばにいたら」
 つまり天理教の学校にいたらです。
「いよいよって思えるわね」
「そうよね」
「おさづけの理戴いてね」
「ようぼくにならせてもらうわね」
「そう思うとね」
 本当にでした。
「私今緊張してるわ」
「私もよ」
「私だってそうよ」
 皆もでした。普段とは違うおつとめ着姿でお話します。そうして私は神殿の方を見てこうも言いました。
「入学した時は夢にも思えなかったわ」
「それがもうすぐだからね」
「あっという間だったわね、高校時代」
「この前入学したって思ったら」
「もうおさづけだから」
「ええ、長いと思っていたら」
 高校時代の三年はです。
「本当にね」
「あっという間ね」
「いや、光陰矢の如しっていうけれど」
「本当よね」
「もう少ししたら卒業だしね」
「ええ、充実していたかしら」
 私はこうも思いました。
「三年間」
「ちっち吹奏楽部でようぼくコースだったし」
「色々やってたしね」
「寮にもいたし」
「忙しかったわよね」
「そうね、忙しかったわね」
 今思い返すとです。
「いい人にも沢山出会えたし」
「長池先輩ね」
「あの人よね」
「同じ兵庫の人でもあったし」
「そう、実は同じ兵庫県の人なの」
 実はこのことはずっと意識していませんでした、ですが長池先輩も兵庫県生まれで高校からおぢばにおられます。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧