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氷の森

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第四章

「この世界で随一や」
「そのことについては」
「アマゾンが特に有名やが」
 強力どころか凶悪極まるモンスターや獣の巣だ、その為に立ち入り者も稀だ。
「このアンデスにしても」
「地域によって強いモンスターおるし」
「ドラゴンかてな」
「おるしな」
「その連中がたまたまこっちに移って来た」
「そうしたこともあるか」
「そうかも知れへんし」
 それでというのだ。
「今深刻に考えてもな」
「意味ないか」
「そうかもな」
 こうした話を二人でした、ドラゴンという最強格のモンスター達を倒してから。そうしたことをしてだった。
 二人は遂に氷水晶を見付けた、だがここで二人の周りに氷の木々に隠れる形で多くのモンスター達が出て来た。その数はというと。
「千、いや二千かいな」
「それ位はおるやろな」
 イザベルはチェチーリアに応えた。
「ざっと見たところ」
「そやな、最後の最後までな」
「モンスターが多くてね」
「ドラゴンとかもおるし」
「苦労させられるな」
「ほなここは」
「必死に戦うか」
「そうしようか」
 二人で話してだ、そのうえで。
 自分達に襲い掛かってきた何千もの氷属性のモンスター達との戦闘に入り彼等を全て倒してだった。イザベルはチェチーリアに話した。
「ほなこれで」
「氷水晶をな」
「手に入れような、これは凄いわ」
 氷の輝きを見せる水晶の原石を見つつだ、チェチーリアは言った。
「氷水晶の中でもな」
「とびきりのもんやな」
「そや、あーし等お金の心配はないけど」
 星の者として十星連合を治めている、そこで給与を貰っていて冒険でモンスター達を倒して得た金もあるのでそちらで苦労していないのだ。
「それでもな」
「この氷水晶の原石はな」
「とんでもない値で売れるな」
「そこで依頼主からの報酬もあるし」
「これは凄い収入や」
 そうなることを話してだ、そしてだった。
 チェチーリアはイザベルと共に氷水晶の原石を拾ってだった、帰路についた。帰る時もモンスターは多かったが二人にとってはこの森にいない筈のモンスターが出て来ること以外は問題のないことだった。
 街に戻るとすぐにギルドに依頼の成功を報告し氷水晶の原石を差し出した、すると依頼主から多額の報酬と氷水晶を売った金を得たがその額はというと一つの大きな街の一年分の予算程はあった。
 チェチーリアはその金、ギルドの依頼の報酬全額とモンスターや獣を倒して得た金の半分そして氷水晶を売った金の全てをだった。
 ボリビアの教育費に全部入れた、そうして言うのだった。
「こうしたらな」
「あたし達が使うよりもやな」
「助かる子供が多いからな」
「そっちに入れたんやな」
「あーし達の遊ぶお金はあるし」
「モンスター倒して得た金の半分な」
「今回はドラゴンとか倒してるから」
 強力なモンスターを倒せばそれだけ多くの経験値と金が得られるのだ。
「かなり貰ってるし」
「それでやな」
「お金はあるから」
 だからだというのだ。
「困ってへんからな」
「遊ぶのにもやな」
「そやから政府にお金入れたんや」
「そうしたんやな」
「これも政やと思うし」
「ええことしたな」
「そう思うわ、あーしも。ほな今から」 
 どうかとだ、さらに言ってだった。 
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