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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二百二十六話

「あらあら、可愛い猫さんね」

「はじめまして。織斑一夏です」

「更識朱美よ。宜しく、子猫ちゃん」

と目の前の女性が俺の頭に手を伸ばす。

「うにゅにゅ……」

俺達を出迎えたのは楯無でもなく刀奈でもなかった。

カラーリングは更識姉妹と同じで、長い髪をポニーテールに纏めた妖艶な『美少女』。

名前からわかる通り、二人の母親だ。

見た目が若すぎる。

同じ制服を着せて刀奈と簪と歩いていれば三姉妹に見えるだろう。

そして、髪の色が更識姉妹より若干濃い気がする。

何かしらの家系なのだろうか。

以前刀奈と簪のエイドスを見たときはこれといって魔法的な特徴はなかった。

あの時は縁もたどったから楯無の遺伝子の方を辿っていて朱美さんのエイドスは見ていない。

もしかしたら朱美さんのエイドスを見れば何かしらの呪術的な特徴がみられるかもしれないけど、それは失礼だろう。

あと、朱美さんって多分ハーフかクォーター。

「では案内するわ。鎮君と刀奈は今出てるから」

マモル? 誰それ?

「お父さんの本名。更識鎮」

「いいの? そんなのばらして?」

たしか『楯無』の本名って身内以外にばらしちゃいない情報じゃなかったけ?

「いいんじゃない? どうせ……」

「っていうかぁ~おりむー達ならしってたんじゃないの~?」

まぁ、確かに調べられなくはないだろうな。

でも…。

「わざわざ調べるような事じゃないだろ。敵対してるならまだしも」

案内されたのは大きな和室だった。

長テーブルと座布団が置いてある。

「さ、ご飯にしましょ」

で長テーブルの上には色々と料理が並べられている。

テーブルの真ん中に鍋が置いてあってガスコンロに火がついている。

なんか田舎町の宴会っぽい。

適当に座って、と朱美さんが言うと簪に引っ張られた。

「夕方くらいまでお姉ちゃん達居ないから」

と座らされた席は簪と朱美さんの間だった。

「そうなの?」

「うん。お父さんと『仕事』だってさ」

仕事、という言葉を強調している。

「殺し?」

「たぶん。メインは強襲って言ってたから相手には死人が出る」

「相手は?」

「北海道に潜伏中のファントムタスクの残党だって。
ISはこないだ一夏達が殺ったから楽って言ってた」

oh、ばれてーら。

「なんか、すまん。後方要員は放っといたら勝手に撤収すると思ってた」

「うん。だから撤収中の残党を強襲。どっちかって言えば追撃?」

「今度なんか役立ちそうなの贈っとく」

CAD抜いたムーバルスーツくらいならいいかな…。

高性能コンバットスーツなら使い道はあるだろうし。

あとはテーザーくらいかな。

ちょっとシリアスな話は中断し、昼食を食べる。

で、その途中。

「おいロリs。鍋なんだから鍋として食え。
箒、お前も魔法で肉を炙って渡すんじゃない」

ロリsからブーイングがくる。

「ねぇ一夏。一夏もあれできるの?」

「できるが……」

「ふーん……」

なんか隣で簪が考え込んでいる。

「一夏ってもしかして超高速で高野豆腐とかドライフルーツとか作れたりする?」

「簪って頭柔らかいな」

凍らせて融かしての高速サイクルを行えば確かにフリーズドライできるだろうな。

今度やってみよう。

「後でやってよ。ちょうど御歳暮で大量に果物あるし。
いいよね、お母さん?」

「いいわよ。あと果物とかジュースとかいっぱいあるから貰ってくれると嬉しいわ」

「うぃっす。食いきれない分はドライフルーツにしときます」

はふはふ言いながら鍋をつつき、一段落。

「どうだった? 真夏にクーラーの効いた部屋で食べる鍋は?」

「そういえば贅沢だな。俺としては田舎の宴会っぽいなって。
ほら、法事のあとに親戚で集まって……」

辺りを見ると皆ハテナを浮かべていた。

「うゅ?」

「田舎の宴会って言われてもわかんない」

「ああ、すまん。前世じゃぁド田舎の離島住まいだったもんでな」

「へぇ? 前世?」

あ…やっちまった。

簪には話してるからって油断してたぁ…!

「前世…前世詳しく教えて貰える? 子猫ちゃん?」

朱美さんの冷やかな声が響く。

「やー。たいした前世じゃなかったですよ?
フツーの高校生でしたし」

「へー…………………?」

「もう、お母さん。一夏は別に危ない人じゃないよ」

「んー……」

スッと細くなった朱美さんの瞳に貫かれる。

「悪い人ではないんだろうけど………」

そこで切らないで!?

朱美さんが猫耳の近くで、とてつもなく冷たい声で囁いた。

「私の子を弄んだらシベリアの永久凍土に封印するわよ吸血鬼?」

「ひにゃぁっ!?」

こわっ!? 朱美さんこわっ!?

「もうっ! 一夏を虐めたらだめっ!」

ぽすっ、と簪に抱かれていた。

「待ってかんちゃん!? そのリアクションは今の状況じゃ不味くないかな!?」

俺もそう思う! 庇ってくれたのは嬉しいけど!

「ふーん? ふーん?」

冷たい! 朱美さんの視線が冷たい!

「ま、いいわ。なかなか虐め甲斐のありそうな子だし」

ドSかよ!?

「ねぇ子猫ちゃん、あとで私にも撫でさせてもらえるかしら? いいわよね?」

「は、はい」








「よかったな一夏。人妻だぞ人妻」

「お前は黙ってろ!」
 
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