| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と姫路城のお姫様

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七幕その二

「お姫様にもお話するよ。あと来週の日曜だね」
「ええ、その時にね」
「またお城に行って」
「お姫様にお話しましょう」
「どういった宴にするか」
「そのことをね」
「そうするから」
 それでと言うのでした。
「その時までに考えていこうね」
「それで結論を出して」
「そうするのかを」
「具体的に決めて」
「来週の日曜日にね」
「お姫様にお話しましょう」
「そうしようね、しかしあのお城は確かに素晴らしいけれど」
 それでもと思う先生でした。
「もっといい方法があるかな」
「あのお城の奇麗さをもっと際立たせて」
「それでお姫様もお客さん達も喜んでくれる」
「勿論兵庫県の妖怪さん達も」
「皆がそうしてくれる様な」
「そういうのがあるかな、まああれだね」
 ここでこうも言った先生でした。
「僕も一つ考えがあるよ」
「考え?」
「考えっていうと」
「何なのかな」
「日本のお城とね、文化かな」
 この二つを出すのでした。
「そこから考えてみようって思ってるんだ」
「具体的にどんなお祭りにするか」
「その二つのことにだね」
「ヒントがある」
「そう思ってるんだ」
「そうなんだ、ちょっと日本のお城のことを調べなおして」
 そしてというのです。
「日本の文化、この場合はおもてなしかな」
「おもてなしだね」
「このことからだね」
「一体どうするか」
「具体的に」
「そう、そこからね」
 まさにというのです。
「考えていこうかな」
「お城だね、日本のお城は」
 王子が言ってきました。
「天守閣があるのは戦国時代からだね」
「それまでは砦みたいなものでね」
「天守閣はなくて」
「戦国時代から変わり出してね」
「安土桃山時代に定着したんだったね」
「僕達が知っている日本のお城はね。そしてね」
 先生は王子にさらにお話しました。
「姫路城もその頃のお城、江戸時代初期に完成しているから」
「そうだよね」
「天守閣もあるんだ」
「だったら天守閣のあるお城から考えていく?」
 あらためて言う先生でした。
「それなら」
「うん、そしてね」
 そうしてというのでした。
「それならお城が限られるね」
「調べるお城もね」
「しかもあの規模の天守閣となると」
 姫路城位のです。
「限られるしね」
「大阪城、名古屋城、広島城、熊本城、会津若松城等ですか」
「大体それ位だね」
 実際にと答えた先生でした。
「具体的に言うと。あとね」
「あと、といいますと」
「今の皇居、江戸城にもそれだけの天守閣があったし」
「大火で焼けましたね」
 今度はトミーが応えます。
「江戸時代前期の明暦の大火で」
「残念ながらね、けれどあったことは事実だよ」
 このこと自体はというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧