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八条学園騒動記

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第五百二十話 クソゲーコーナーその六

「もうこのことはね」
「覚えておくってことね」
「そうした部活ってことはね」
「そのことはわかったわ、別店のこともね」
「そういうことでね」
「それであらためて言うけれど」
 パレアナの方から話を戻した。
「これからよね」
「うん、今日の放課後にね」
「おもちゃ屋さんの二階に行って」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「クロゲーを観ようね」
「わかったわ、じゃあおもちゃ屋さんの二階ね」
「そこに行こうね」
「商店街の中にそんなお店があるなんて」
 パレアナは今度は首をやや傾げさせて述べた。
「思わなかったわ」
「そういうのもありなのね」
「ゲーム機置くのはね」
「何処でも出来るから」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「お店の二階が空いていたら」
「そこに入れてもなのね」
「いいしね」
 そうだというのだ。
「これがね」
「そうした法律ないしね」
「二階は駄目とかね」
「そこにゲーム機置くなとか」
「おもちゃ屋にそんな法律ないから」
「というかある筈ないわね」
「何がおかしいかって」
「そうなるし」
 話を突き詰めていくとだ。
「結局は」
「そうね、じゃあね」
「今日はね」
 放課後はというのだ。
「一緒にね」
「そこ行こうね」
「おもちゃ屋さんに」
「そこのゲームセンターにね」
 こう話してだ、二人は約束した。だが。
 ここでだ、パレアナはジミーにあらためて言った。
「それでどっちの商店街?」
「ああ、駅前の方だよ」
「そっちなのね」
「そう、そっちの商店街なんだ」
 その中にある店だというのだ。
「そう言えばわかるかな」
「いや、駅前の商店街って」
 そう言われてだ、こう言ったパレアナだった。
「あそこ長いから」
「結構道があるしね」
「お店幾つあるのよ」
「ううん、三百はあるね」
 道の左右にそれだけの店が連なっているのだ、それも複数の道があってその左右にそうなっているのだ。
「あそこは」
「もっとあるかも知れないわね」
「それでその中のね」
「一店なんだ」
「しかも別店もあるのね」
「そうなんだ」
「あそこ私何回か行ったけれど」
 それでもとも言うパレアナだった。
「そうしたお店あったかしら」
「結構わかりやすいお店だよ」
「おもちゃ屋さんだから」
「うん、目立つと思うけれど」
「いや、おもちゃ屋さんにあまり興味ないし」
 興味がないものには目がいかないし印象にも残らない、人間のそうした習性はこの時代でも変わらない。 
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