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ゼロの使い魔×ポケットモンスター ネタ

作者:蜜柑ブタ
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『ルイズが召喚したのが、ヤドンだったら?』

 
前書き
今回は、ヤドン。


進化はしません。シェルダーとセットじゃないとヤドランが成立しないので、1ネタにつき、1種類と決めているので進化は無しにしました。



ヤドンの尻尾が美味しいらしいというので、手元にあるグルメ系小説などを見ながら、想像で飯テロっぽく味を書いてみた。 

 

 その生き物は、とっても…鈍感でとろくさかった。

 ヤ~ンだの、ぷみ…だの、独特な間の抜けた鳴き声を出すが、顔は声と同じぐらい間抜け、身体の色はピンク。四本足で、太めの尻尾があること。それだけだ。

 猫の囲炉裏座りのように、藁の上に座り込んでおり、時折尻尾をゆっくりと振るぐらいで、あまり動かない。うっかりルイズが尻尾を踏んでも、まったく動じない。

 もしかして、ハズレを引いた?っとルイズは嫌な顔をした。

 しかし召喚したものは仕方ない。進級試験を突破するので必死で、後先のことはまったく考えてなかったルイズであった。

 だが、不思議な奴ではあった。

 例えば、授業の遅れそうなった時、あまりに足が遅いのでそのまま置いて走ったことがあるが、教室に行くと、なぜか先回りしていたり、躾のために餌を高い位置に置いておいたのに、ちょっと目を離すと、床に餌置きがあり、ムシャムシャと食べてたりした。

 食い意地だけは無駄にあるらしく、餌が足りないと、足りない…っと言わんばかりにジッと見つめてくる。そのせいか、大きさの割に重い。(36キロ)

 ある日、ヤドンだぁ!っと驚きつつも喜んだ顔をしたメイドがいた。

 知っているのかと聞くと、シエスタというメイドは、ド直球に……、尻尾が美味しいんですよ!!っと言ったのだった。

 えっ? 食用? っというルイズの疑問に、食べれるのは尻尾だけですよっとシエスタは慌てて言った。

 聞くところによると、この生き物の名は、ヤドン。彼女の故郷の水辺でのんびりしている姿が見られる珍しい生き物で、タルブ近隣にしか住んでいないらしいが、その尻尾は千切れやすく、けれど、煮込めば良い出汁が出て身の味も良く珍味として味わられるらしい。

 なお、千切れやすい尻尾は、トカゲの尻尾のようにすぐに生えるそうだ。

 ヤドンの尻尾の味を思い出したのか、シエスタは、タ~ラタラと涎を垂らした。

 そ、そんなに欲しいなら…、あげなくはないわよ?っと恐る恐る言うと、本当ですか!?っと詰め寄られた。

 そしてシエスタは、許可が下りるなり、ヤドンの尻尾を掴んでちょいと引っ張り、根元から千切った。

 出血は無く、尻尾を奪われたというのにヤドンはボ~っとしていた。

 痛くないの?っとルイズが聞いても、ヤドンは、ブミっ?と間抜け顔で返事をしただけだった。シエスタが、ヤドンは尻尾を千切られても痛くないらしいですよ!っと、先ほど千切った尻尾を抱きしめるように抱えて説明してくれた。

 ぜひ、ご馳走しますよ!っと、シエスタがキラキラした目で、ヤドンの尻尾を持って言うので、ルイズの中で葛藤が生まれた。興味本位から味が気になるのと、食べたらいけない気がするという気持ちとで。が……興味が勝った。

 そしてメイド達の宿舎で調理。

 グツグツ煮込まれ、出た出汁はスープ。煮込まれた尻尾本体は甘っ辛く味付け(シエスタの故郷の味)され、輪切りになって皿に盛られた。

 恐る恐る、黄金色のコンソメにも負けない素晴らしい色のスープをスプーンですくって、口に運んだ。

 後入れで入れられた調味料は塩のみだが、出汁は濃く、不思議な甘みがあり、いくらでも飲みたいという衝動に駆られそうになる。

 そして甘っ辛く味付けされ、黒っぽく色づいた輪切りの尻尾は、根元部分は、ナイフとフォークを刺すとホロリと崩れるように切れて、口に入れるとしつこくなく、だが、上質な脂質やゼラチン質のような感触で調味料では無い素材そのものの甘みとコクが口の中でとろけた。尻尾の先端に行くほど歯ごたえが増し、尻尾の先端はコリコリと歯ごたえが強かった。噛めば噛むほど味が出る。

 ルイズは、こんな美味を久しぶりに味わったと、恍惚とした。

 ふと見ると、ヤドンの尻尾はすでに元通りの長さになっていた。

 シエスタが、もっと食べますか!?っと、ヤドンの尻尾を掴もうしたので、ハッと我に返ったルイズが、もうダメ!っと止めた。

 残念がるシエスタに、欲しかったら…言いなさい…っと言い、今日は、お引き取り願った。

 まさかの食用(尻尾のみ)と分かって、ルイズは、ヤドンのことをどう思えば良いのか分からず困った。

 しかし、後日、土くれのフーケによる盗難事件で、巨大な土のゴーレム相手に、サイコキネシスという技を使い、さらに鈍い動きをテレポートでカバーして土くれのフーケを倒し、食用になる以外に、とんでもない力を秘めていたことが分かるのであった。




 
 

 
後書き
シエスタの調理方法は、スープ以外は、イメージとしたら、チャーシューや、角煮ですね。身の味付けは。
煮込むと美味しいとあったので、煮る調理にしてみた。
水棲の哺乳類とかは、脂肪分を多く蓄えてたりするので、脂質というかゼラチン質っぽい肉質かもっという妄想で書きました。


最後は、フォローとして、エスパー系としての力が強いということを出しました。 
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