八条学園騒動記
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第五百十八話 齧歯類の話からその十
「だから読者人気も高いのよ」
「そうだね、有能な殷の忠臣だね」
「何があっても志を変えない」
「しかも美形だよね」
「勿論よ、昔の中国の仙人さんは皆お爺さんとかで」
長い間修行を積んでいる為だ、不老不死になってもその時は既に老人になってしまっているということだ。そして中国では老人が敬われるからそうもなっているのだ。
「そのまま漫画にすると聞仲もね」
「お爺さんになるね」
「太公望もね、けれどお鬚のお爺さんとか」
「漫画の主人公としては」
「これが少年漫画や少女漫画だと」
「何か違うね」
「ライトノベルでもね」
こちらのジャンルの創作でもというのだ。
「お鬚のお爺さんが主人公とか」
「ないね」
「だからね」
「外見は美青年だね」
「登場人物全員ね」
「美形だね」
「そうよ、美形仙人同士のね」
この辺りも創作上でのアレンジである、どういったアレンジをするかはその作家のセンスと腕の見せどころだ。
「ファンタジーバトルよ」
「そして革命だね」
「易姓革命ね」
「中国の革命だね」
「そう、古代のね」
「昔の中国の革命って王朝交代だからね」
「そう、皇室が代わるから」
それが易姓である。
「例えば唐だと李氏で」
「そうそう、玄宗とかね」
「その前の漢だと劉氏だし」
「劉邦だね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「古代中国の革命は」
「王朝が交代するからね」
「易姓革命っていうのよ」
「そうだね」
「今は普通に政権交代だけれど」
選挙を経てのそれである。
「そこはね」
「昔は選挙ないからね」
「戦争で、とかなるのよ」
「そうした時代だったってことかな」
ジミーは今の連合、政権交代は選挙で行われる状況を軸にして考えて述べた。
「つまりは」
「そうでしょうね、選挙とかね」
「昔はないから」
「あってもね」
それでもとだ、パレアナは話した。
「投票出来るのは貴族だけとか」
「古代ギリシアだね」
「都市国家の選挙ね」
「ああいうのだね」
「あくまで街だけだから」
都市国家という小規模な国家だけの話だったというのだ。
「当時の民主政治って」
「他の地域にはないね」
「大国になると」
その大国についてもだ、パレアナは話した。
「中国とかエジプトとか」
「王様が治めていると」
「もうね、王朝で」
「王朝が交代するには」
「戦争っていうのがね」
それで新しい王朝が前の王朝を倒してというのだ。
「常識だったから」
「それは仕方ないんだね」
「昔と今は違うから」
「人の考え方も社会も」
「そう、何もかもがね」
それこそとだ、パレアナはジミーに話した。
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