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星河の覇皇

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第七十一部第二章 ゾロアスター級超巨大戦艦その十五

「将来の収入にはつながらないので」
「連合においては」
「好まれません」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「警察や消防でもそうですが」
「特別予算は」
「あまり組んではくれないです」
「そうですね」
「組んでくれたとしても」
 それでもというのだ。
「そこから何を言われるか」
「わからないです」
「とかく支出だけなので」
 軍事関係にしても警察関係にしてもだ。
「財務省としても」
「必要なら出すにしても」
「いい顔をされない」
「どうしても」
 そうだとだ、八条とシャリアピン二人で話した、そして。 
 その話からだ、八条は背広組の高官達にも制服組の最高幹部である元帥達にもこう言ったのだった。
「これで予算が足りないなら」
「その時はですね」
「特別予算ですね」
「それをお願いしますね」
「まず内閣の了承を得て」
 最初はこれであった。
「議会の承認も得ないとなりませんが」
「上下両院と各国の首脳議会」
「合わせて三院の」
「それをですね」
「そうです、その間常に財務省がチェックします」
 予算を司るこの官庁がだ。
「本当に必要か」
「若し少しでも不備があると」
「現状で運営出来るのならば」
「特別予算を組む必要はない」
「そう内閣や議会に報告されますね」
「我々も意見を言えますが」
 国防省側もだ、要するに軍隊側も。
「しかしです」
「財務省のチェックは厳しいですね」
「それもかなり」
「乗り切ることは難しい」
「他の官庁のそれよりも」
「そこがです」
 どうしてもというのだ。
「私も厄介に思っていますので」
「出来る限りは」
「今の予算で、ですね」
「乗り切りたいですね」
「そう思われていますね」
「乗り切れると思います」 
 多めに組んでいるその予算でというのだ。
「あの額なら、しかし」
「作戦は常に予想より多くの額がかかるもの」
「それが軍事行動における予算ですね」
「だからですね」
「今回も」
「多いにしても」
 それでもというのだ。
「どうしても」
「不安ですね」
「多くなるかも知れないですね」
「作戦の進展具合では」
「そうなる可能性もありますね」
「予定通りの予算でいくことは」 
 作戦遂行においてだ。
「まずありません」
「どうしてもですね」
「多くなりますね」
「大抵の作戦で」
「そうなりますね」
「むしろ当初決定する予算はです」
 それはというと。 
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