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銀河転生伝説

作者:使徒
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第8話 子供が出来ただと……

<アドルフ>

第三次ティアマト会戦での功績で大将に昇進した俺は、休暇を取りハプスブルク領へと戻った。

いや~、ここまで長かった。
何が、と聞かれると答えに詰まるのだが、とにかく長かった。長かった気がした。
中将になったときも、こんなこと考えてたような気がするが、そこは気にしたら負けだな。

気が抜けたのか何もやる気が起きんから、次の出兵まで食っちゃ寝の生活してよう。
軍艦に乗って働いている(※ただ艦橋でだらけてるだけです。稀に命令を出すこともありますが、基本的には書類仕事すら部下にすべて任せています)んだからニートなんて言わせるか。
俺は眠いときは寝る男だ!

・・・・・

突然ですが、ここでビッグニュースをお伝えします。

メイド(名はリーシャ)を妊娠させちまった!!!

ど、どうするよこれ?

ピッピッピッ

『もしもし』

「あ、クロイツか。どうしよ、メイド妊娠させちゃった☆」

『リア充氏ね!』

ツーツー

…………

く、なんて酷いやつだ。
友達を思う友愛の精神は無いのか!
もうお前には頼らん!

ピッピッピ

「バッシュか。メイド妊娠させちゃったんだけど」

『少しは自重汁。ボケ』

ツーツー

…………

ちくしょー!
俺の周りはこんなやつばっかりか。
もっと、マシな奴はいないのか?
家でゲームばかりしてないで少しは働けよ!
職歴に自宅警備員とか書いてんじゃねぇぞボケ!
奴隷にして売るぞ!

……あんなのじゃ買い手いねぇか。

くそー、こうなったら……。

ピッピッピ

「もしもし、アルフレッド。俺だよ俺、メイド妊娠させちゃったんだよね」

『なんと、我が友ハプスブルク公に子供が!!ランズベルク伯アルフレッド感嘆の極み』

…………

祝福してくれるのはいいが、何の解決にもならん!

こうなったら、俺の信頼する家臣たちと協議して最善の方法を求めよう。

・・・・・

協議の結果、とりあえず俺はリーシャに内密に子を生むよう指示を出した。
俺自身は普通に籍を入れ認知してもいいのだが、平民がどうのこうのと五月蠅い心が狭いバカどもが多いからなこの世界は。

たく……妊娠が発覚してから、妹から『兄貴うぜぇ、死ねばいいのに』とか言われるし、母も犯罪者を見るような目で見てくるし、少し疲れたぜ……主に精神的に。


* * *


ブラウンさん家で親睦パーティが開かれるらしい。

……あれか、クロプシュトック事件が起きるやつか?

なら、わざわざ行く必要は無いな。
つーか、ぜってぇ行きたくねぇ!
誰が好き好んで、そんな死亡フラグのあるとこに行くかっつうの。

実は、俺はそもそも呼ばれてないんだけどねwww

言っとくけど、ぼっちじゃないぞ。
単にあのおっさんが俺のこと嫌いなだけだ。

思考回路が小物的、やられ役的だよねあのおっさん。
偉そうに見えるけどただの肥満体、肉の塊じゃないか。

結論――どちらにせよ、いかないからおk。

まあ、そんなわけで俺は家でネトゲでもしてるわ。
今日は狩りに行くぜ!

・・・・・

ブラウンさん家でウィルヘルム・フォン・クロプシュトック侯爵による爆弾テロが起き、10人の死者と多数の重軽傷者が出たんだと。
それで、ブラウンシュヴァイク公を中心とした討伐部隊が編成されるとのことらしい。
やはりこうなったか、しかしこのタイミングで起こるということはOVAでなく原作ベースってとこか。

確かこの後はクロプシュトック侯の雇った傭兵部隊と討伐軍が交戦。
圧倒的な戦力差がありながら鎮圧に一ヶ月もかかるという笑い話を提供してくれる。
それでも、数の差で勝利した討伐軍が軍規を無視してクロプシュトック領で虐殺と略奪を繰り広げ、それを見たミッターマイヤーがコプロトだかコルプトとか言う名の子爵を銃殺し、それがきっかけとなってミッターマイヤーとロイエンタールがラインハルトの陣営に加わる事になる。んだったか?

ロイエンタールが俺を頼ってくれれば、協力してやって双璧を俺の陣営に組み込めるんだが……。

・・・・・

……無理でした。
普通にラインハルトの方に行ったお。
俺は眼中に無いようだお。

せっかく来るか来るかとそわそわして待ってたのに。

あ~もうやってらんね!
寝よ寝よ。


* * *



今現在、俺の艦隊編成は順調そのものだ。
ノルデンは更迭したし、准将になったミュラーとシュタインメッツは俺の指揮下で200隻ほどの艦隊を指揮している。
シュムーデは少将に昇進してから日が浅かったため昇進こそ無いものの、副司令官カイト・ソーディン少将が中将に昇進して俺の指揮下から離れたので、その後任として任せてみることにした。

そんな中、今日俺の所に新しい参謀長が来る。
今度は誰が……と思ったら、良い意味で予想外の人物が来た。

なんと、俺の艦隊の参謀長にエルネスト・メックリンガー少将!!
てっきりラインハルトの所に配属されるものと諦めていたのに。

ふ、ふふふ。
圧倒的ではないか我が軍は。

これでラインハルト陣営から有能な人材が3名ほど居なくなると同時に俺の陣営に3名プラスされたことになる。

俺の未来は明るいぜ。

前にノルデンというバカが配属されたときはどうしたものかと悩んだが、今回は原作乖離GJだ。

このまま順調に進んでくれるといいんだけどな~。


追伸
ウィルヘルムにアニメ画などの塗装を施して痛艦にしようと思ったら、周囲から全力で止められた。何故だ!
 
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