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フォース・オブ・イマジナリー

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Turn:05 かげろう

 
前書き
新たな可能性を探し始めるヤイバ
模索する中受けたクエストで謎の女性と出会う
はたしてこの女性は何者なのか 

 
カードキャピタルにあるコンソールを眺め呆然とするヤイバとヒトミ
「っひゃぁ、やっぱこっちはクエスト盛んなんだな」
「私もいろいろやってみたんだけど、言われてみると結構壮観よね」
「あとで何か受けとくか、早めにグレード上げておきたいし」

Turn:05 かげろう

「デッキの強化?」
「ああ、今の俺のデッキだと、アルフレッド・アーリーにライド、ブラスター・ブレードをリアガードに呼んで、ユニット並べて総攻撃、っていうのが大体の勝ちパターン」
「確かにいつもそんな感じの動きよね」
今まで見てきたヤイバのファイトを思い浮かべるヒトミ
「なんかあなたたち、最近よく一緒にいるわね」
レジ越しに声をかけたミライの言葉にヒトミが動揺する
「べ!べつに深い意味があるわけじゃ!もう!変なこと言わないで下さいよミライさん」
真っ赤になって否定するヒトミの様子を見て首をかしげるヤイバとくすくすと笑うミライ
「それよりミライさん、ブースターパックお願いしていいですか?とりあえず2パックくらい」
「OK、今出すわね、矢代さんはどうする?」
「あ、じゃあ私も買おうかな………」

会計を済ませてミライからパックを受け取った二人は先ほどの話の続きを始めた
「で、ほかにも勝ちパターンあるといいんじゃないかと思って」
「なるほど、じゃあ、グレード3のカード狙い?」
「ああ、何か切り札になるようなユニットがもう一つくらいあれば………」
パックから出たカードを確認したヤイバだったが彼のデッキに入りそうなカードはない
持っているカードかあっても別のクランのカードだった
「ま、現実はそんなもんだよな………」
軽くへこんで項垂れるヤイバ
「あっ………あのさ、これ………」
自分のパックを開けていたヒトミが見せたのはソウルセイバー・ドラゴンのカード
「それって………この間綺場が使ってた」
「強力なカードだし、使ってみる価値はあると思う」
そういってヒトミはそのカードをヤイバに差し出す
「いいのか?」
「うん」
「ありがとう、大事に使わせてもらうよ」

クエストを受けてくれた相手との待ち合わせ場所へとやってきたヤイバ
そこはおしゃれな喫茶店風の雰囲気が漂うお店で見たところ誰もいないように見えるが
「えっと」
「宮導ヤイバ君かな?」
「あっ、はい」
声をかけられたヤイバが振り返るとそこにはキャスケットを被った青い髪の女性が優しげに微笑んでいた
「私があなたのクエストを受けたの、さ、こっちよ」
女性の姿を見たヤイバはかつての出来事を思い返していた
ブラスター・ブレードと出会ったあの日のことを

カウンターから少し離れた場所にあるファイトテーブルで向き合う二人
「あの………あなたは」
「知りたい?私に勝ったら教えてあげるわ」
「はぁ………」
女性のペースに巻き込まれ調子の狂うヤイバ

「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの火山帯
溶岩石やマグマで溢れるフィールドに降り立ったヤイバは丘のようになってる場所に立った
「ぐらいむ!」
ライドしたぐらいむが雄たけびを上げる姿を女性は開けた場所で眺めていた
「リザードランナー アンドゥ」
「かげろうデッキか………ライド!ナイトスクワイヤ アレン」
アレンにライドすると丘から飛び降りて相手を見据え剣を構えた
「鎧の化身 バーにライド、アンドゥの効果で一枚ドロー、さらに希望の火 エルモと鎧の化身 バーをコール」
ライドしたバーの後ろに現れたのは火の妖精に似た印象を受けるユニット
更に二体のバーが並び立つ
「リアガードのバー(8000)でアレン(8000)を攻撃」
宣言と共にバーが剣を振り上げ向かってくる
アレンめがけて勢いよくその剣を振り下ろした
1st damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「エルモ(11000)のブーストしたバー(19000)でアレン(8000)を攻撃」
※希望の火 エルモのスキルでブーストしたとき自身のパワーを+3000
「ノーガード」
Drive check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
パワー=鎧の化身 バー(26000)
クリティカル=鎧の化身 バー(クリティカル2)
エルモが指先から出した炎がバーの剣に纏われる
その剣を勢いよくアレンに振り下ろした
「ぐあっ」
よろめいたアレンに対して今度は横薙ぎで剣を振るうバー
勢いよく岩肌にたたきつけられるアレン
2nd damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)
クリティカル=ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
3rd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「ターンエンドよ、防がなくてよかったの」
「ファイトはまだ序盤、ここからですよ」
そういって一枚のカードを手に取るヤイバ
その手にあったのはもちろんあのカード
「ライド!ブラスター・ブレード!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「スキル発動!リアガードのバーを退却!」
ブラスター・ブレードが振り下ろした剣から放たれた光がリアガードのバーを直撃する
吹っ飛ばされたバーはそのまま退却した
「(ブラスター・ブレード………)」
その様子を見た女性は真剣な眼差しでヤイバを見た
「ういんがる、沈黙の騎士 ギャラティンをコール」
ブラスター・ブレードの後ろにういんがるが現れ元気よく吠える
更にギャラティンが現れると立ち上がって剣を抜刀した
「そしてギャラティンの後ろにぽーんがるをコール!スキルでソウルチャージ」
Soul cage
【閃光の盾 イゾルデ】
「トリガーなのでパワーを+5000、ぽーんがる(13000)のブーストしたギャラティン(23000)でバー(8000)にアタック」
先ほどドライブチェックでめくったラクシャのシールドは15000
だがギャラティンのパワーはそのシールドをバーに足した数値と同じ
「ノーガードよ」
序盤に2枚切るわけにもいかずノーガードで通した
1st damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(23000)でバー(8000)に攻撃!」
「ノーガードよ」
Drive check
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
ブラスター・ブレードの放った衝撃波がバーを吹っ飛ばして岩肌にたたきつけた
「やるわね………でも、ここからが本番よ」
バーの体が炎に包まれその姿を隠した
「ライド・ザ・ヴァンガード!バーサ―ク・ドラゴン!」
2つの竜の頭が炎の中から現れ堅い鱗に包まれた体が炎を跳ね飛ばし姿を現した
「スキル発動!ギャラティンを退却」
バーサ―ク・ドラゴンの口から放たれた炎に焼かれるギャラティン
炎が消えるとともにその姿も消えていた
「さらにこのユニットがヴァンガードサークルにいるので1枚ドロー、エルモのスキル、相手のリアガードが退却したときこのユニットを退却させることで1枚ドロー、カウンターチャージ」
※ダメージゾーンのカードを指定された枚数表にできる能力
「希望の火 エルモとベリコウスティ・ドラゴンをコール、バーサ―ク・ドラゴン(10000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
「エポナ(15000)でガード!」
Drive check
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
「エルモ(8000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(21000)でブラスター・ブレード(10000)に攻撃」
ベリコウスティ・ドラゴンの放った炎がブラスター・ブレードを包み込む
4th damage
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(20000)
ダメージ回復(4→3)
「この人………強い」
ヤイバは目の前で対峙している相手の強さを感じ取っていた
そして同時に………この相手に自分がどこまでやれるか知りたくなった
「戦士たちとともに道を切り開く、若き日の王の姿を見よ!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「アルフレッド・アーリー!イマジナリー・ギフト!フォース!」
空いているリアガードに光が瞬く
「アルフレッド・アーリーのスキル、ソウルのブラスター・ブレードをリアガードにコールしパワー+10000、1枚ドロー、ナイトスクワイヤ アレンをコール、スキルで手札から沈黙の騎士 ギャラティンをコール、パワー+3000して一枚ドロー」
ユニットを並べて全力で攻撃態勢に入るヤイバ
バーサ―ク・ドラゴンはその姿を見て身構える
「ういんがる(8000)のブースト!アルフレッド・アーリー(21000)でバーサ―ク・ドラゴンにアタック!」
アルフレッド・アーリーが剣を振り上げバーサ―ク・ドラゴンに迫る
Twin drive
1st check
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(30000)
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
アルフレッド・アーリーの太刀がバーサ―ク・ドラゴンに振り下ろされその胴に傷を刻んだ
3rd damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
4th damage
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=バーサ―ク・ドラゴン(20000)
「アレン(11000)のブーストしたギャラティン(31000)で攻撃!」
「ラクシャ(15000)でガード」
「ポーンがる(8000)のブースト、ブラスター・ブレード(38000)!」
ギャラティンがラクシャを斬って立ち止まる
その背後から飛び出したブラスター・ブレードがバーサ―ク・ドラゴンに剣を振り下ろした
5th damage
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし
「よし!あと1点!」
「いい攻撃だったわ、次は………私の番ね」
女性の言葉と共にヤイバは全身の毛が逆立つのを感じた
「(来る!)」
「ライド・ザ・ヴァンガード!水霊の竜よ!噴泉より姿を現せ!」
噴泉のごとく噴出した水が渦を巻きその中心で光る眼がこちらを見据えていた
やがて這い出るように青い肉体のドラゴンが現れ咆哮を上げる
「ドラゴニック・ウォーターフォウル!イマジナリー・ギフト!フォース!」
ユニットより与えられる祝福の光がウォーターフォウルに宿る
「ウォーターフォウルの登場時効果、グレード2以上の相手リアガード一体を選び退却する!沈黙の騎士 ギャラティン!」
ウォーターフォウルの振り下ろした剣から放たれた水が圧縮され衝撃波となってギャラティンを切り裂いた
「ベリコウスティ・ドラゴンは自身のスキルでパワー+5000!エルモのスキル、表にするダメージはないけれど1枚ドロー、エルモとリザードソルジャー ラオピアをコール!」
女性もまたユニットを並べて仕掛ける展開に入る
ヤイバと比べると一列足りないが退却とパワーアップでそれを補っている
「エルモ(11000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(26000)!」
「エポナ(15000)!」
ベリコウスティ・ドラゴンの放った炎の前に飛び出したエポナがアルフレッド・アーリーを守った
「ラオピア(8000)のブースト!ウォーターフォウル(31000)でアタック!」
「ノーガード」
Twin drive
1st check
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
4th damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=アルフレッド・アーリー(23000)
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
「ターンエンドよ」
「(流れは向こうに来てる、でもまだチャンスはあるはず)スタンドアンドドロー!あっ!これは………」
ドローしたカードを見たヤイバは驚き目を見開いた
だがこれならば………
「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴン!」
「(ソウルセイバー・ドラゴン………でも)」
翼を広げ光を放つ守護竜
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
祝福の光がブラスター・ブレードを照らすとウォーターフォウルに剣を向けた
「ぽーんがるをコール!スキルで1枚ソウルチャージ」
Soul cage
【ナイトスクワイヤ アレン】
「アレン(8000)のブーストしたぽーんがる(26000)でウォーターフォウル(13000)にアタック」
「槍の化身 ター(15000)でガード」
勢いよく噛みつこうとしたぽーんがるだったが噛みついたのはターが持っていた槍だった
「ういんがる(8000)のブーストしたソウルセイバー・ドラゴン(21000)でアタック!ライトニング・ジャッジメント!」
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光球がまっすぐウォーターフォウルに向かっていく
「ワイバーンガード バリィ(守護者)でガード!」
ワイバーンに乗った戦士がシールドを張りその攻撃を受け止めた
「手札からネハーレンを捨ててスキル発動、完全ガード!」
Twin drive
【ういんがる】
トリガーなし
【ぽーんがる】
トリガーなし
「ぽーんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(28000)でアタック!」
「ラクシャ(15000)とエルモ(10000)でガード、ベリコウスティ(5000)のインターセプト」
ブラスター・ブレードの前に3体のユニットが現れ行く手をふさいだ
「攻め切れなかったか………でも、向こうの手札は1枚、リアガードもほぼいない、次を防ぎきればソウルセイバー・ドラゴンのスキルで」
「次はないわ………ファイナルターン!」
噴泉のごとく噴出した水が渦を巻きその中心で光る眼がこちらを見据えていた
やがて這い出るように青い肉体のドラゴンが現れ咆哮を上げる
「ドラゴニック・ウォーターフォウル!イマジナリー・ギフト!フォース!」
再びライドされたウォーターフォウルに再度祝福の光が宿った
「フォースが2枚!?」
「登場時効果!ブラスター・ブレードを退却!」
ウォーターフォウルの放った衝撃波がブラスター・ブレードを切り裂く
「ブラスター・ブレード!」
消滅していくブラスター・ブレードに手を伸ばすヤイバ
「エルモのスキルで1枚ドロー、これでフィニッシュよ、ラオピア(13000)のブーストしたウォーターフォウル(46000)で攻撃、更にアタック時の効果、ソウルのグレード3のカードをソウルブラストすることでパワー+10000、クリティカル+1」
そのパワーの大きさに怯んだヤイバだったが手札にイゾルデのカードがあることを思い出し手をかける
「ウォーターフォウルのスキルには続きがある、この効果を使ったアタックに対し、相手は守護者でガードできない」
「なっ!」
イゾルデの完全ガードを封じられ通常のガードでしのがなければならなくなったヤイバ
だが彼の手札にウォーターフォウルのパワー56000を防ぎきれるだけのシールドはない
「ノーガード」
Twin drive
1st check
【ドラゴニック・ウォーターフォウル】
トリガーなし
2nd check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
パワー=ドラゴニック・ウォーターフォウル(66000)
クリティカル=ドラゴニック・ウォーターフォウル(クリティカル3)
ウォーターフォウルが剣を振り下ろすとともに激流が姿を現しアルフレッド・アーリーを飲み込んでいく
5th damage
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
6th damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
GAME OVER

「そのカードに相応しいファイターになりなさい」
ファイトを終えて店から出る直前、ヤイバに届かないような小さな声で女性はつぶやいた
「(あなたは………選ばれたファイターなんだから)」 
 

 
後書き
次回予告
「あーあ、あと1枚ソウルがあればな」
「どうしたの、一人でぼやいちゃって」
「ちょっと派手に負かされて………もっぺん考え直してるところです」

turn:06 フロントトリガー

「まあ、派手に負けるとショックよね、私にもわかるわ」
「そう言えばミライさんのデッキって?………」
「あと一歩及ばなかったりした時も悔しいものよね、わかるわかる」
「あの、ミライさん?」 
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