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レーヴァティン

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第百五話 大坂からその一

               第百五話  大坂から
 久志は半島でのことを全て英雄に話した、二人はこの時は大学の敷地内にある和風の喫茶店に入っていた。
 そこで抹茶を飲みつつだ、英雄は言った。
「大体わかった」
「そうか、それは何よりだな」
「かなりのことがあったな」
「今言った通りにな」
「しかし半島を統一してか」
「それで結構人材も揃ったからな」
 それでとだ、久志は英雄に話した。
「これからが楽しみだぜ」
「それは何よりだ、こちらもだ」
「ああ、大坂とその周りの街や村をだろ」
「掌握していった」
「やっぱり大坂いいよな」
 あちらの世界でもとだ、久志もまた抹茶を飲みつつ話した。
「いい場所にあるしな」
「交通の便が違う」
 他の場所と比べてとだ、英雄も言い切った。
「陸でも水でもだ」
「何処でも行けるからな」
「しかも川や湖の幸が豊富でだ」
「周りの土地も肥えてるしな」
「ここを拠点にすればだ」
 まさにというのだ。
「勢力拡大が容易だ」
「そうだよな」
「だからだ、俺もだ」
「大坂を拠点に選んでか」
「正解だと思っている」
 実際にというのだ。
「そうして勢力拡大もだ」
「上手くいってるか」
「予想通りにな」
「それは何よりだな」
「しかし敵は多く魔物もだ」
 こちらの問題もというのだ。
「貴様の方程でなくともな」
「多かったか」
「全体的に観るとな」
「そうだったんだな」
「その魔物達を倒しつつだ」
 そうしながらというのだ。
「俺達は勢力を拡大させていった」
「成程な」
「それでだ」
「ああ、これからな」
「俺達のことを話す」
 久志を見据えて彼に告げた。
「いいな」
「そうしてくれるか」
 これが久志の返事だった、笑っての言葉だ。
「今から」
「それじゃあな」
「では話す、それでこの店にははじめて入ったが」
 英雄は今二人がいる和風喫茶の話もした。
「抹茶がいいな」
「ああ、何でこの店にって言ったんだ」
 久志は英雄にこのことを尋ねた。
「普段はコーヒーなのにな」
「実は今こちらの世界では胃が荒れていてな」
「それでか」
「胃が荒れているとな」
 どうしてもというのだ。
「コーヒーは駄目だからな」
「あれ刺激強いからな」
「だからだ」
 それでというのだ。
「今日はコーヒーを止めてだ」
「抹茶か」
「それを飲む様にしたが」
「いいな、抹茶も」
 実際に抹茶を飲みつつ言う久志だった。 
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