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ゼロの使い魔×ポケットモンスター ネタ

作者:蜜柑ブタ
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『ルイズが召喚したのが、ビードル(ポケモン)だったら?』

 
前書き
もしも、ルイズが召喚したのが、サイトではなく、ビードル(ポケモン)だったら?
というIF。

 

 
 何度目かの爆発の後。

 晴れていく煙の中に、小さな姿を見つけた。

 それは、一言で言えば芋虫だった。

 芋虫にしては大きく、けれど人ほど大きいわけじゃなく、たぶん大人の大人の掌の上に乗れるぐらいの大きさだろうか。つぶらな二つの目に、丸い鼻なのか口なのか分からない部位、可愛らしい見た目に反する頭頂部に生えた大きな角のような針だけが嫌な予感をさせる。

 コルベールに促され、ルイズは、その芋虫に近づいた。

 芋虫がビクッと震え、ルイズの陰に覆われると、プルプルと涙目になっている。

 ルイズは、とてつもない罪悪感を感じるが、この儀式をしないと進級できないので心を鬼にする。

 そして芋虫の頭上に杖を掲げてコントラクトサーヴァントの呪文を唱え、芋虫を持ち上げて口らしき場所に口づけをしようとして……。

 ビーー!

 っと鳴いた芋虫が暴れて、チクッと頭の針がルイズの額に刺さった。

 途端ルイズは、パタリッと倒れる。

 倒れる拍子に遅れて落ちてきた芋虫の頭、特に口の部位がルイズに触れ、その結果、芋虫にルーンが付くことになった。

 次にルイズが目を覚ますと、そこは保健室だった。

 心配していたコルベールから聞くと、とてつもない毒であったらしいが、間一髪解毒できたそうなのだ。

 ふと見ると、ルイズが寝ているベットの布団の上にあの芋虫がいた。

 ルーンが体に刻まれている芋虫は、ルイズが気がついたのことに気づいて、ビービーっと鳴き、スリスリっと懐いてきた。

 ルイズは、針を警戒したが、とても人懐っこい芋虫にだんだんと絆され、プニプニとした感触を楽しむように指でつついてやったりすると、またビービーと鳴きながら嬉しそうにする芋虫。

 コルベールは、おめでとうと賞賛してくれた。

 芋虫…、ビーちゃんと名付けルイズは、自分の部屋に連れて帰った。

 まず、図鑑で虫を調べたが、ビーちゃんに該当する虫はいなかった。

 後日、図書室でも調べたが該当する虫はいなかった。

 生物に詳しい教員に聞いても分からず、新種か、未開拓の地域の新種かもしれないと言った。

 コントラクトサーヴァントをする際に刺されたのは、単に怯えていただけだと分かり、すっかりルイズに懐いてくれている今、毒針で刺されたことは許している。

 虫の幼虫のようだからと、葉っぱを食べさせようとしたが、ビーちゃんは食べてくれなかった。

 困ったなぁっと思いつつ、どうしても離れてくれないので仕方なく食堂に連れて行くと、シエスタというメイドが、ビードル!っと驚いていた。

 知っているのかと聞くと、とても大きな蜂の幼虫らしかった。なお、成長後の蜂の名前は、スピアーというらしい。

 詳しい生態は分からないそうだが、幼虫のうちは好物の葉っぱを匂いで判別しているそうなので、適当に森に行けばいいのでは?っという助言を貰い、学院近くの林の中にビーちゃんを連れて行くと、ルイズの肩から飛び降り、クンクンっと鼻らしき部分を動かして、ある種類の葉っぱだけを食べ始めた。

 それ以降、ルイズは、その植物を調べ、毒性があるものだと分かると、それだけを集めてくれと使用人に頼み集めさせたことで、ビーちゃんの食事問題は解決した。

 ルイズは、ビーちゃんをとても可愛がった。

 プニプニした感触も、つぶらな目も、本当に可愛くて可愛くて仕方なかった。毒針だけが難点であるが…。

 どれくらいかして、ビーちゃんは食事を摂らなくなり、やがて糸を吐いて、あっという間にサナギになってしまった。

 サナギになって何日目か……。ついにその時はきた。

 硬いサナギの殻を破り、立派な蜂になったビーちゃんが現れた。

 両手部分に大きな針を持つ、大きな蜂。

 けれど、変わらずルイズに懐いてくれる。

 トラブルがあって、ギーシュと決闘になった際も凄まじいスピードと攻撃力でギーシュのワルキューレを倒し、トロル鬼も毒針の一撃で屠り、どこからか番を見つけてきたのか、本塔に巣を作り、同じルーンが刻まれたたくさんの子供達をルイズにもたらし、ルイズは、ビーちゃんにたくさん感謝した。

 群れとなったビーちゃんの家族は、その後起こる戦争で大活躍し、レコン・キスタの軍勢を退け、トリスティンに平和をもたらした。

 ビーちゃん自身が寿命を迎えた時、ルイズはいっぱい泣いた。泣き尽くすほど泣いた。

 その後、ビーちゃんの子孫達がルイズの生涯を支える使い魔としていてくれた。

 ルイズ自身が寿命を迎えるとき、ルイズの遺言でビーちゃんと同じ種類が住むと言われる森の中に墓を作ってもらい、ビーちゃんの子孫達も森に帰り、ルイズの墓を守り続けたという言い伝えが残ることとなった……。

 
 

 
後書き
なんのルーンかは不明のままにしています。ガンダールヴじゃ無理だしね……。


pixivで見かけたビードル漫画が可愛くて面白かったので書いてみた。 
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