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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百二十八話 スズキだけれどその七

「お元気かな」
「その人は仙人じゃないだろ」
「お元気でもね」
 九十歳を超えていても毎朝十一キロの木刀を千回も二千回も振ってヒンズースクワットも何千回もしてもだ。
「多分ね」
「多分か」
「そこははっきり言えないから」
 ご本人に確かめてもいない。
「多分毎日の荒稽古でね」
「鍛えられててか」
「それで、じゃないかな」
「毎日の運動で健康なだけか」
「うん、凄い稽古をされて」
 毎朝早くに起きてだ。
「規則正しい生活をされてるから」
「九十歳でも現役か」
「そうじゃないかな」
 僕の今の予想ではだ。
「あの人は」
「毎日の運動か」
「それが大事なのは事実だし」
「それでか」
「そもそもね、十一キロの木刀を」
 実際にこの話もした。
「千回二千回ってね」
「毎日振ってるんだな」
「そんな稽古毎日してるから」
「健康か」
「凄い体格だから」
 お年寄りとは思えないまでにだ。
「今もね」
「九十歳の人には見えないんだな」
「超えてるなんてね」
 とてもだ。
「思えない位だから」
「そこまで凄い体格なんだな」
「上半身も凄いし」
 それにだ。
「足腰だってね」
「凄いんだな」
「もう仁王像みたいだから」
「奈良の大仏殿にあるか」
「そう、左右にね」
 あの怖い顔で阿吽の表情をしている二つの仏像だ。
「あれ位だから」
「毎日鍛えてると違うか」
「だからかな、それで畑中さんも」
 あの人もだ。
「最近はね」
「骨休め出来るか」
「僕達がいないから」
「それでいいっていうんだな」
「いつも僕を助けてくれてるから」
 頼りにさせもらっている、本当にいつも。
「たまにはね」
「お前も考えてるんだな」
「うん、働いてもらってるから」
 八条荘の人達皆にだ。
「だからね」
「それでか」
「文化祭の時はか」
「休んでもらってか」
「骨休めをしてもらうか」
「うん、それで特にね」
 本当に何といってもだ。
「畑中さんにはね」
「やっぱり九十超えてるしな」
「本当に休んでもらわないとな」
「幾らお元気でもな」
「年齢考えるとな」
「そうだからね、しかし」
 考えれば考える程だ。
「九十歳超えて矍鑠たるものって凄いね」
「こう言ったら悪いけれどな」
 こう前置きして僕に言う子もいた。 
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