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ドラえもん のび太の転生ロックマンX

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サーゲス

 
前書き
タイトル詐欺 

 
砂漠基地
 
「くっくっくっ・・・・・・では、まずワシから行かせてもらおうかのう。」
 
サーゲスは、空中へジャンプしたかと思いきや回転しながらエネルギー弾を発射して来る。エックスはエネルギー弾を透かさず避けるとチャージショットでサーゲスを撃ち落とす。幸い急所は外れていたためサーゲスは立て直すべく飛行ユニットの上に着陸する。
 
「ちっ!」
 
「・・・・・射撃は思っていたよりも的確じゃのう。」
 
サーゲスは、慎重に攻撃を再開する。エックスは、隙を見せないサーゲスの様子を窺いながら攻撃のチャンスを探る。
 
(何か方法があるはずだ・・・・・あのバリアを切り抜けて奴にダメージを与えられる方法が・・・・・)
 
ジャンプした後に地面に着地すると何か踏んだのかカチッと音がした。
 
「ん?」
 
足元を見るとそこには・・・・・・・
 
「じ、地雷・・・」
 
サーゲスが移動する際にセットしておいた地雷が起動し、エックス諸共爆発する。
 
「クックックックッ・・・・・・・・灯台下暗しとはこういう事じゃのう。人形を解放しようとワシばかりを見ていたからこうなるのじゃ。これでは、奴も残念がるじゃろうな、ハッハッハッハッハッ!!」
 
サーゲスは勝ったと見て大笑いをする。
 
「さて、奴の残骸からメモリーデータを抜き取って、目当てのパーツの居場所を調べるとするかのう。」
 
サーゲスは飛行ユニットを動かしてエックスのいたところへと近づく。
 
「・・・・ん?何だこの音は?」
 
サーゲスは煙の中からキュイィーンという音がしているのに気が付く。
 
「この音・・・・・・・まさかっ!?」
 
やばいと気がついてサーゲスは急いで距離を取ろうとする。
 
「ダブルチャージショット!!」
 
煙の中からエックスが現れ、サーゲスに向かってダブルチャージショットを放つ。一発目は飛行ユニットのバリアで何とか防ぐが二発目はバリアを貫通してサーゲスにダメージを与えた。
 
「なんと!両腕を変形させて撃つ事ができたのか!?しかも地雷の直撃を受けて破壊されんとは!?」
 
「アーマーがなければ流石に危なかった・・・・・・・・博士に礼を言わないとな!スクラップシュート!!」
 
エックスは、バスターに付近に散らばった破片を集めてサーゲスに向けて放つ。サーゲスはすぐにバリアを張り直すが真上に展開するのを忘れたためスクラップに埋もれてしまう。
 
「し、しまった!?ま、前が見えん!!」
 
「ラッシングバーナー!!」
 
いくらイレギュラーとは言えやりすぎにも見えたがバリアの真上から炎を放つ。スクラップはたちまち炎上し、サーゲスは火だるま状態になる。
 
「あぢぢぢぢぢぢぢぢ!!!」
 
耐えられんとばかりにサーゲスは、バリアを解除し飛行ユニットから落ちてヒーヒーと言いながら火を消そうと転がる。
 
「あちち・・・・・・・まさか、ライトの忘れ形見に焼き殺されかけるとは・・・・・・・・」
 
「さあ、早くゼロのパーツとオストリーグの洗脳を解くんだ。」
 
エックスはバスターを構えながらサーゲスに近づく。
 
「ひっ、ひい~!!わ、ワシが悪かった!!ゼロのパーツはやるから許してくれ!!」
 
サーゲスは、助けてくれんとばかりにジャンピング土下座してエックスに命乞いをする。エックスは警戒を解かず、サーゲスにバスターを押さえつける。
 
「さあ、ゼロのパーツを引き渡すんだ。」
 
「くう・・・・・」
 
サーゲスは、飛行ユニットのパネルを操作する。すると台の上からゼロのヘッドパーツが出現する。
 
「はいはい、この通り頭です。」
 
「・・・・・」
 
エックスは警戒しながらゼロのヘッドパーツを受け取る。確認をする限り明らかに本物だ。
 
「よし、今度はオストリーグの洗脳を解くんだ。」
 
「よしよし分かったとも・・・・・・・・」
 
サーゲスは、そう言いながら飛行ユニットのボタンをこっそり押す。すると飛行ユニットから煙が出始める。
 
「なっ、なんだ!?」
 
エックスは急に発生した煙に動揺する。
 
「ガ~ハッハッハッハッハッ!!このワシが簡単にひれ伏すとでも思っておったのか?ゼロのパーツは惜しいがお前にくれてやる。じゃが、ワシにはまだミサイルという切り札があるのじゃ!!」
 
サーゲスはこの機を逃がすはずもなく飛行ユニットに乗ると急いで部屋から出ていく。
 
「あっ!待て!!」
 
エックスも後を追おうと急ぐが目の前の扉が閉まる。
 
「防火扉か!!」
 
エックスはバスターを連射して扉を破壊するがその先にはすでにサーゲスの姿はなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
砂漠
 
「ソニックスライサー。」
 
オストリーグは、上空に巨大な刃複数を放物線状に打ち上げてイーグリードに向けて落下させる。
 
「くっ!ゆけ!!」
 
イーグリードは、口から卵を射出し、小型のメカニロイドを盾にして攻撃を防ぐ。攻撃が失敗に終わるとオストリーグは、再び砂嵐の中に紛れて姿を消す。
 
「またか!」
 
イーグリードは唯一聞こえる足音に集中してオストリーグの動きを掴もうとする。しかし、砂嵐による流砂の音で思うように聞き取れない。オストリーグはイーグリードの後ろから飛び蹴りをくらわす。
 
「ぐっ!?」
 
イーグリードはそのまま砂に顔を突っ込む。
 
「・・・・・・」
 
オストリーグは、また砂嵐の中に身を隠そうとするが彼の足をイーグリードが掴んだことによって倒れる。
 
「!?」
 
オストリーグが立ち上がるとそこで待っていたのはイーグリードの拳だった。
 
「いい加減に目を覚ませ!!」
 
イーグリードの右腕がオストリーグの顔に食い込む。
 
「お前は・・・・・お前は本当はこんなことしたくないはずだ!!」
 
「ギッ、ギッ!?」
 
「お前はいつも勇敢で人一倍人間のために動こうとした!!どんな時もどんなに自分の身が危険になろうともかかわらずだ!!」
 
イーグリードは、苦しそうな表情でオストリーグを殴り続ける。本当はこんなことはしたくない。しかし、部下・・・・否かつての友をこのままただのイレギュラーにはしたくない。そんな思いを背負いながらの行動だった。
 
「あの事故の時もそうだ!!お前は、自分が身の危険に晒されながらも人間を助けようとした!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
数年前 
 
『オーシャンタウン行きの旅客機のエンジンにトラブル発生!!機体は炎上しながらなおも落下中。イレギュラーハンター 第7空挺部隊は直ちに現場に急行し機体に残されている乗客を救出せよ!!繰り返す・・・・・』
 
シティ・アーベルのエアポートから離陸した観光地オーシャンタウン行きの旅客機が突如エンジントラブルで墜落しようとしていた。
 
原因は、乗客の中にイレギュラーが潜り込み、持ち込んでいた爆弾が爆発したことが原因だった。墜落し始めた旅客機には怪我人も含め大勢の乗客が残されて、時間の誤差で起動している時限爆弾も残っており救助隊が向かっても間に合わない状態だった。
 
この危機にイレギュラーハンター上層部は、近くの空域でパトロールをしていた第7空挺部隊に乗客の救助を命令。それを聞いたイーグリードはすぐに旗艦デスログマーを方向転換させ、落下を開始した機体から爆弾が作動する前に乗客の救出活動を行った。
 
「隊長!これ以上長く船を近づけたら墜落に巻き込まれてしまいます!」
 
「すでに乗客の救出は完了しています!直ちに引き上げを!」
 
「完了か。よし、これより離脱する!船を機体から遠ざけろ!」
 
部下の報告を聞いてイーグリードはすぐにデスログマーを旅客機から遠ざけた。本部の報告によれば墜落機にはまだ作動中の爆弾が積まれているらしく、このままこの空域にいると巻き添えをくらう可能性があると聞いていたからだ。しかし、船を遠ざけ始めてとんでもないことが発覚する。墜落機から随分離れた時だった。一人のオペレーターが若い女性を連れて艦橋に慌てて入ってきた。
 
「何事だ!?乗客は、ここには入れるなと言っただろう!」
 
イーグリードは何事かと女性型オペレーターに言う。
 
「イーグリード、お願い!すぐに船を旅客機の方へ戻して!!」
 
「何を言い出すんだティル!?もう、あの墜落機には乗客は残っていないんだぞ?」
 
ティルと呼ばれたオペレーターの言葉を聞いてイーグリードは動揺する。すると連れの女性が泣きながら叫ぶ。
 
「お願いです!!娘が・・・・・娘がまだあの中に残っているんです!!!」
 
「なんだとっ!?」
 
女性の言葉を聞いてイーグリードは報告した部下たちを見る。
 
「お前たち!!乗客はもう全員救出したんじゃないのか!?」
 
「そ、そんなはずは・・・・・・」
 
隊員たちは思わず混乱する。おそらく女性の年齢から考えて見てかなり幼い子なのだろう。自分で最終確認するべきだったとイーグリードは後悔しながら指示を出す。
 
「急いで船を戻せ!!」
 
「は、はっ!」
 
デスログマーは、急いで墜落機へと引き返す。しかし、墜落機は既に限界高度に到達しており、救出できるレベルじゃなかった。
 
「ダメです!これ以上近づけません!!」
 
「発見されていない爆弾が爆発するまでの時間ももうほとんど残っておりません!!」
 
「なんという事だ・・・・・・」
 
イーグリードは歯を食いしばりながら墜落機を見る。後ろでは女性が我が子の名前を叫びながら泣いていた。このまま黙って見るしかないのか。
 
その時だった。
 
『自分が行ってきます!!』
 
モニター越しで甲板で待機していたオストリーグが自ら救出を買って出た。
 
「オストリーグ、何を言っている!!もう、時間が残っていないんだぞ!?」
 
『でも、子供一人をこのまま見過ごすわけにはいきません!!』
 
「それに爆弾の件もある。もし、お前が向かった直後に爆発すれば・・・・・・」
 
『必ず助け出します!!行かせてください!!』
 
「しかし・・・・」
 
「私がサポートに行きます!」
 
ティルが自ら志願する。
 
「何を言い出すんだ!」
 
「二人で向かった方が救助活動が早く完了します。それにこうしている間にも・・・・・・」
 
『隊長、この通りです!お願いします!子供一人の命がかかっているんです!』
 
「私からもお願いします。」
 
「・・・・・・」
 
2人の申し出にイーグリードは一瞬迷ったが二人の言うことは正論だ。このまま見過ごせば一人の子供の命を奪い、一生後悔することになるのかもしれない。
 
「・・・・わかった。救助はお前たち二人に託す。オストリーグ、お前は簡易転送装置を持っていけ。ティル、君はジェットパックを装備して向かえ。時間がもう残されていない、迅速に行うんだ。」
 
『「はい!」』
 
「ティル、無茶をするんじゃないぞ。後で俺も向かう。」
 
「えぇ。」
 
 
 
 
 
二人は、その後墜落機へと急行。中に入ると既に機内は火が回っており、二手に別れて捜索すると幼い女の子が座席の方で母親に助けを求めるかのように泣いていた。
 
「ママ~!!ママ~!!」
 
「大丈夫よ!すぐにママのところへ連れてってあげるからね!」
 
ティルは、子供を抱えるとオストリーグの方へと向かう。
 
「子供は見つけたわ!」
 
「そうか!じゃあ、急いで脱出を・・・・・・」
 
その直後、時限爆弾が起動した。爆発によって発生した爆風がティルに迫っていた。
 
「ティル、危ない!!」
 
オストリーグは急いで彼女の後ろに回り代わりに爆風を受ける。
 
「ぐっ!」
 
「オストリーグ!」
 
さらに爆発によって飛んできた破片もいくつか突き刺さった。
 
「大丈夫?オストリーグ。」
 
「このくらい・・・・・・・・・ティル、君の方は大丈夫かい?」
 
「えぇ・・・・でも、ジェットパックはダメみたい。」
 
彼女は背中に装着してきたジェットパックを見る。さっき飛んできた破片がいくつも突き刺さって「使用不能」という表示が出ていた。
 
「なに、2人だったら余裕で運べるさ。」
 
オストリーグは二人を抱きかかえると急いで墜落機から飛び降りる。
 
「さあ、急いで船の方へ・・・・・・!?」
 
オストリーグは、ブースターに違和感を感じた。自分の背中の方を見るとブースターが火花を散らしていた。
 
(しまった!さっきの爆風でブースターが・・・・・・・・・だが、この距離じゃ三人をまとめて転送した時にブースターが爆発したら・・・・・・・)
 
「どうしたのオストリーグ?」
 
ティルは心配そうに見ている中、オストリーグは黙って彼女に簡易転送装置を付ける。
 
「オストリーグ!?」
 
「君に何かあったら隊長に申し訳ないから・・・・・・」
 
オストリーグは簡易転送装置を起動させて二人をデスログマーに転送させる。その直後にブースターが爆発し、彼は地上へと落下していった。
 
 
 
 
後に転送装置で戻ってきたティルの報告を聞いたイーグリードは急いで救助隊を編成して落下ポイントへ向かったがその時発見され、重傷を負ったオストリーグが言ったことは「あの子は無事に母親に会えましたか?」という言葉だった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そして、この間あの時の母娘がお前に礼を言いにハンターベースを訪れたんだ。ティルから聞いた話だがお前が引退したことを聞いて娘さんの方がお前に対して『ごめんなさい、ごめんなさい』って泣きながら謝っていたよ。引退した原因が自分だと思ってな。だが、同時に『あの時助けてくれてありがとう』と感謝の言葉を言っていたそうだ。お前はそれだけ感謝されていたんだ。」
 
殴るのをやめてイーグリードは距離を置く。同時に倒れていたオストリーグは立ち上がる。
 
「だが・・・・・・今のお前はあの子に見せられないぐらい変わってしまった。本当のお前はこんなことをする男じゃない。」
 
「ギッ、ギギギ・・・・・・・」
 
「目を覚ませ、オストリーグ!!本当のお前に!昔のように危険を恐れず勇敢に立ち向かっていたお前に!!」
 
「ギッ、ギッ・・・・・グガアアアアアアァァァァァアァァァ!!!!!」
 
殴られ過ぎた影響なのか、それとも自分と戦っているのか叫びながらオストリーグはイーグリードに飛び掛かる。
 
「ガアアアアァァァァァァァァ!!!」
 
「くっ!許してくれ、友よ。ストームトルネード!!」
 
イーグリードは、オストリーグに向かって竜巻を放つ。竜巻はオストリーグを吹き飛ばし、砂嵐で見えていなかった何かにぶつかる。
 
「ガッ、ガアァ・・・・・・・・・・」
 
打ち付けられオストリーグは力をなくしたように倒れた。同時に砂嵐も止む。どうやら彼がぶつかったのは人工砂嵐発生装置だったらしい。
 
「オストリーグ!!」
 
イーグリードは倒れたオストリーグのところへと駆ける。同時に砂嵐が止んだことにより、近くを捜索していたビートブードとマーティがイーグリードを発見する。
 
「副隊長!見つけました!イーグリード隊長です!」
 
「あんな近くに装置があったなんてね・・・・・」
 
二人はチェバルを走らせて彼のところへと向かう。
 
「イーグリード隊長~!!」
 
「?君たちは?」
 
「エックス隊長の部下のグラビティー・ビートブードです。こちらはマーティ副隊長です。」
 
「そうか・・・・・君たちがエックスの・・・・」
 
「ぐ、ぐうぅ・・・・・・・」
 
その時オストリーグが動き出した。
 
「コイツまだ・・・・・」
 
「待て!」
 
バスターショットを構えたマーティに対してイーグリードはやめさせる。
 
「オストリーグ、俺のことがわかるか?」
 
オストリーグを抱きかかえて、イーグリードは聞く。オストリーグは、彼の顔を見る。
 
「た・・・・・隊長・・・・・・・・・」
 
「元に戻ったのか!?」
 
「じ、自分は・・・・・・・・一体何を・・・・・・砂漠基地にあの方が訪れて話の途中で・・・・・・連れの老人型に・・・・・・・」
 
「あの方?一体誰のことを言っているんだ?」
 
「そ、それは・・・・・」
 
そのとき、砂漠基地の方から警報が鳴った。四人は基地の方を見ると基地から大型ミサイルがその姿を見せていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
砂漠基地
 
「ヌッフッフッフッフッ・・・・・・これでもうミサイルの発射準備は完了じゃ。もはや誰も止めることはできん!!」
 
サーゲスは勝ち誇ったかのように言う。
 
「サーゲス!!」
 
そこへようやくエックスが到着した。
 
「ほう、ようやく来よったか若造。じゃが、少し遅かったようじゃな。」
 
サーゲスは、ミサイルの発射ボタンを押す。
 
「なっ!?」
 
「クックク、さらばじゃ。もうここには用はない!精々自分の基地が吹き飛ばされるところをそこで見ておるんじゃな!!ガッハハハハハハ!!!」
 
「待て!!」
 
エックスはバスターで撃ち落とそうとするがサーゲスはその場から逃げ去ってしまった。そうしている間にもミサイルは発射されていく。
 
「くっ!このままでは!!」
 
エックスは上昇していくミサイルに飛びつく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
砂漠
 
「ミサイルが!!」
 
ビートブードは飛んでいくミサイルを見ながら唖然とする。しかし、マーティが驚いていたのはそのミサイルにエックスが飛びついていることだった。
 
「え、エックス!?なんであんなところに・・・・・」
 
「もしかしてエックス隊長、自分を犠牲にしてでもミサイルのコースを変えるつもりじゃ・・・・・・」
 
「!?そ、そんな・・・・・・」
 
ビートブードの一言でマーティは顔を真っ青にする。
 
「エックス!!」
 
マーティは後を追いかけようと思わず走ろうとする。
 
「副隊長!無茶です!!今行っても間に合いません!!」
 
「離しなさいよ!!」
 
取り押さえるビートブードを振り払おうとマーティは必死にもがく。
 
「エックスが死ぬかもしれないのよ!?なんで止めないのよ!!」
 
「俺だって助けたいです。でも、今行ったところでエックス隊長は愚かハンターベースにいる全員が死ぬかもしれないんですよ!!エックス隊長の行為を無駄にさせるつもりですか!?」
 
「・・・・エックス・・・・・・」
 
マーティは、跪いて泣きだす。
 
何もできない自分を憎みながら。
 
「エックス・・・・・エックス・・・・・・」
 
「・・・・・・副隊長。」
 
泣いているマーティを見てビートブードは自分で言ったことに罪悪感を持った。その姿を見てオストリーグは黙って空を見上げる。
 
「・・・・・・・・・いや、まだ手はあるさ。」
 
「「えっ?」」
 
「どういう事だオストリーグ。」
 
イーグリードは、オストリーグを見て聞く。
 
「隊長、またお会いできてうれしかったです。本当はもう一度部隊に戻ってあなたの元で働きたかったのですが・・・・・・・お別れです。目を覚めさせてくれてありがとうございました。」
 
「何を言っている!?」
 
「・・・・・どうかティルさんと末永くお幸せに。」
 
オストリーグはそう言うと、高速で走り出した。
 
「待てオストリーグ!!やめろ!!」
 
イーグリードが叫ぶのを他所にオストリーグは、走度を上げてあっという間に砂漠基地の外壁を昇ってエックスのところへと辿り着く。
 
「オストリーグ!?」
 
「エックス、君はまだここで死ぬべき男じゃない!」
 
オストリーグは自分の体から何かを取り外すとエックスに渡し、ミサイルから突き落とす。
 
「なっ!?何をするんだ!?」
 
「このミサイルは私が処理する!!」
 
「無茶を言うな!?」
 
「無茶なことをするのは昔からさ。イーグリード隊長を頼む!!そして、君のことを想ってくれている人を大切にな!!」
 
「オストリーグ!!」
 
エックスは地上に落下していく中、オストリーグの姿を見た。
 
 
 
 
彼は、まっすぐな眼差しで空を見ていた。
 
その顔には恐怖やら恐れもなくただ空に向かって飛んでいるかのように見え・・・・・・否、実際ブースターを使って猛スピードでミサイルに迫り、特攻した。
 
同時に上空は、ひと時の閃光によって真っ白になった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ケイン博士、エックス隊長及びイーグリード隊長の姿を確認しました!」
 
夕方、ハンターベースから来た護送車がようやくエックスたちの元へ到着した。
 
護送車が一同の前に着陸するとケインが降りてきた。
 
「エックス、イーグリードは・・・・・・」
 
「・・・・あそこにいますよ。」
 
エックスは指をさして言う。その先には夕日を眺めているイーグリードの姿があった。ハンターの一人が手錠をもってイーグリードに近づこうとするがエックスが制する。
 
「俺がやるよ。悪いけど下がってもらえないか?」
 
「は、はあ・・・・」
 
手錠を受け取るとエックスはイーグリードの方へと歩いて行く。
 
「イーグリード・・・・・」
 
「・・・・・・」
 
「・・・・・・・オストリーグのことはすまなかったな。俺がサーゲスを取り逃がしたりしなければ・・・・・・」
 
「・・・・・・いや、別にお前のせいじゃないさ。」
 
謝罪をするエックスに対してイーグリードは言う。
 
「アイツはやっと自分の力で空へ帰ることができたんだ。失った翼を取り戻して。」
 
「・・・・・でも。」
 
「それにアイツは俺たちに未来を託して散ったんだ。我ながらいい友を持ったよ。」
 
「・・・・・・そうか。」
 
イーグリードはエックスに両手を差し出し、手錠をかけてもらう。
 
「また、ティルに心配を掛けさせるだろうな。一度ならず二度も牢に入れられるのだからな。」
 
「ティルってゼロから聞いたけど元は第7空挺部隊のオペレーターだったんだろ?」
 
「あぁ、オストリーグの件の後、責任を感じたのか部隊から外れて本部のオペレーターになったがな。全く合わせる顔がないな。」
 
「ん?そうか?それはそうと限らんがのう。」
 
二人の顔を見てケインは少し意地悪そうな顔をする。
 
「えっ?どういうことですか?ケイン博士。」
 
「おい、護送車から彼女を出してやってくれ。」
 
「はい。」
 
ハンターの一人が護送車の中へ戻ると中から手錠を掛けられたオペレーターの姿があった。
 
「ティル!?どういうことですかケイン氏!?なぜ彼女にこんなことを・・・・・・」
 
「今回のお前を脱走させるように手を回したのが彼女だったからじゃよ。」
 
「「えっ!?」」
 
ケインの言葉にエックスとイーグリードは同時に驚く。
 
「今回の事件がオストリーグが関わっていると知って動かずにいられなかったらしくてのう。看守に頼み込んで鍵を奪いやすくさせといてチェバルを一台すぐ使えるように手配しておいたんじゃよ。」
 
「じゃ、じゃあ、急に警備が疎かになったのは・・・・・」
 
「彼女がやってくれたからできたんじゃよ。」
 
「ティル・・・・・・」
 
ティルは、イーグリードに近づく。
 
「あなたにあの時のような後悔をさせたくなかったから・・・・・・・・・」
 
「・・・フッ、俺もまだまだだな。でも、ありがとう。君のおかげで彼の最後の意思まで見届ける事ができたよ。」
 
「ごめんなさい。」
 
イーグリードは、ティルと抱き合って言う。
 
「イーグリード・・・・・・」
 
「エックス。」
 
「ん?」
 
2人を見ていたエックスが後ろを振り向くとそこには目を真っ赤にしたマーティが腕を組んで立っていた。
 
「マーティ!?い、一体どうしたんだ!?その目は!?」
 
「もう・・・・バカバカバカ!!エックスの馬鹿!!」
 
マーティは、泣きながらエックスのことを叩き始める。
 
「ちょっ!?い、痛いからやめてくれ!?」
 
「こっちがずっと心配していたのにあっちの二人のことばかり見てて!!もう!!」
 
「う、うわあ~!!」
 
エックスは、砂漠の方へと走って逃げて行く。
 
「待ちなさ~い!!今日という今日は絶対に許さないんだから!!!」
 
「勘弁してくれ~!!」
 
二人は日が沈む砂漠の中を走り回る。
 
「あ~あ、エックス隊長とマーティ副隊長。もう少しってところでうまくいかないんだよな・・・・・」
 
「そうか?儂はそうは見えんがのう。むしろ仲が良く見えるぞい。」
 
ケインは笑いながら言う。
 
 
 
日が沈む砂漠。
 
そこで一人の戦士が命を散らした。
 
しかし、戦いはまだ終わらない。
 
エックスの戦いはまだこれからもおそらく続くであろう。
 
だが、彼はどんなに窮地に陥っても必ず這い上がってくる。
 
そこにはかけがえの仲間たちがいるのだから。 
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